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平穏無事と商会公

あらすじ 異世界人が来た。お帰りいただいた。

私は今商会公の部屋に来ている。

あいも変わらず孤児弟は商会公に連行されている。そのまま商売を乗っ取る積りなのだろうか?

それとも・・・・・・・・・・はらだいこぷれーを・・・・・・・・


「せんせん!王室顧問そんな恐ろしい事をいうな!浮気なんてばれたら家に入れてもらえなくなる。」

「家って・・・・・・・・・何軒もあるでしょうが・・・・・・・・・・」

「そもそも孤児弟を相手にそんな事をしない!家に帰ってするから・・・・・・・・」

「だんな、旦那まで王妹殿下に毒されて如何するんですか!」


「ぎゅはっ!(吐血」

わ、私としたことが・・・・・・・・・・・王妹殿下(ショタコン)に毒されるなんて・・・・・・・・・・

精神的打撃が・・・・・・・・・・

しかし商会公が家で腹太鼓ぷれーとかって・・・・・・・・・・


「うわぁ!血を吐くなんて、掃除の侍女達の迷惑になるだろうが!」

「そっちかい!」


人が折角吐血したのに・・・・・・・・・・・

「御主人様?折角とかで吐血できるんですか?」

「ふむ、ある種の生き物は吐瀉物で敵を威嚇したり攻撃をすることが知られているが、我等人族も訓練によりそれを可能としたいるのだ。因みに宰相閣下は胃痛を利用して吐血を持って威嚇するんだぞ!」

「王室顧問、もっともらしい嘘をつくでない。貴様の嘘は作りこんでいるから真と区別がつきにくい。そしてその【特殊効果の指輪】を態々用意してからに・・・・・・・・」

「軽い冗談じゃないですか、商会公。まぁ、この吐血は【特殊効果の指輪】(銀貨2枚)による特殊効果だよ。実際に血がついていないだろ。」

「だんな、態々どうしてこんなのを・・・・・・・・・・・・・・」

「そりゃ、面白いから・・・・・・・・・・」

「王妃様が年齢の話をしたとき出てくる黒いもやとかもそれなんかい?」

「ば、ばか!孤児弟、命知らずな事を言うんじゃない!」

「そ、そうだぞ!あれは、王妃自体の噴出魔力だ!」

「自然体でそんなことが出来るなんて王妃様って人なの?」

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

「ちょ、ちょっと!だんな!黙ってないで怖くなるから・・・・・・・・・・・」


「まぁ、その話は置いといて・・・・・・・商会公!」

「おいとかないで!本当に大丈夫なんだよね・・・・・・・・・」

「なんだね?王室顧問。商売の話ならば大歓迎だが。」

「商会公様も・・・・・・・・・ねぇ・・・・・・・・」


孤児弟がなんか必死に話を元に戻そうとしているが、我等二人はしらばくれる。

そんな怖いことを・・・・・・・・・・・・・・

私はぬるくなった茶で喉を湿らしてから、

「最近孤児弟とつるんでいるようだけど、目隠し布の販売が目処ついたんですか?」

「その件か、王都と温泉町で試験販売してみて売れ筋を見てから拡大しようかと思っているのだが・・・・・・・・まぁ、魔具だから大売れとまではいかないけど療養神殿関連からの口コミで客は来ているぞ。」

「もう少し宣伝が必要ですかねぇ?」

「うむ、目隠布の利用人口が増えれば使いやすいのだがなぁ・・・・」

「まずは其処の取っ掛かりからですか・・・・・・・・・」

「はぐはぐ・・・・・だったら、旦那とかが皆して目隠し布して酒盛りデモすれば噂になるんじゃない?」


食べながらしゃべるな孤児弟、行儀が悪いぞ。

「もっと食べるか?孤児弟。王宮料理人を引き抜いて作らせている焼き菓子だぞ!」

「王宮の使用人もひきぬくんですか!」

驚いた声で叫ぶ孤児弟。今更の事に驚かなくても・・・・・・・・・・・・

「私は才能あるものを集める趣味があるからねぇ・・・・・・王宮で味は二の次で飯のまずくなる話ばかりしている貴族のためよりも食べる事を愛する者たちのために腕を振るったほうが料理人冥利に尽きるだろ。金には糸目つけないし・・・・・・・・・・」


うわぁ、さらっと言ったよ。このおっさん。自分金持ちですんでと・・・・・・・・・・・

「それを言うならば御主人様だって・・・・・・・・・・・貴族ですから発言は結構ありますけど。」

ふっ!私は良いのさ。


「菓子は手付けさ・・・・・・・・ 孤児弟君、ワシの元に来ないかね?給金は弾むぞ!」

更に引抜ですか!

目を白黒させる孤児弟・・・・・・・・・・多分、こやつは『えっ!この菓子手付けだったの?食っちまったよ!』とでも言うところだろうか(苦笑

商会公も人が悪い・・・・・・・・・・・・


「くっくっくっ!商会公も人が悪いですな。一枚が銀貨一枚もする菓子を平然と置いといて、さぁ食べろと是が手付けだと言っているんですから・・・・・・・・・・・」

「ふっふっふっ!正確には銀貨二枚なんだがな・・・・・・・・・・・・是くらいで落とせるとは思っていないよ。菓子くらいで言わないさ、ワシは吝嗇ではないんでな。」

「孤児弟はまだ商会公の元で鍛えるには若いんじゃないですかな?」

「いや、胆力とかあるから、今から唾付けとかないと・・・・・・・・・・・・どこから攫われるかわかったものではないからな。」

「確かに・・・・・・・・・今でも、養子の話とか娘の婿になんて話が出ているからねぇ・・・・・・・・・」

「ワシの方でも孫の婿に迎えたくてね・・・・・・・・・丁度15で少々元気すぎるのが玉に瑕だが可愛い子だぞ。」

「姉さん女房になりますが彼女のほうは良いのですか?名も知れぬ孤児となんていわないです?」

「それは大丈夫だろう。孤児であるのは仕方がないとは言え、黒髪の美少年で自力で爵位を勝ち取った優良株だぞ。其処を考えれば、一言で嫌とは言うまい。会うだけでもあわせてみたいものだがな。」

「血縁だと安く使えるとか考えていないでしょうね?」

「うぐっ!・・・・・・・・・・・そんなことはない。可愛い孫娘のひとりの婿となるんだ。親族というコネは使わせてもらうが儲けはちゃんと分けるぞ。本当は補佐見習も孫娘の婿に欲しかったがアレには先約がいるからなぁ・・・・・・」

「それはどうだがわからんけど・・・・・・・・・・・・・(ジト目」



あれ?孤児弟の反応がない・・・・・・・・・・・

「御主人様、孤児弟でしたら菓子を喉に詰まらせて呻いていますが・・・・・・・・・・・」

「おい!大丈夫か!」「衛生兵衛生兵を呼べ!」

「ほら、吐き出せ!」


どたばたどたばた!げほっげほっ!


菓子の値段と手付けだということで気が動転して焼き菓子を喉に詰まらせてしまった孤児弟だが、そばにいた侍従に逆さづりにされて背中を叩いてもらったところ菓子が出てきた。

でも、それって赤子の異物誤飲の手当てではなかったっけ?それ以前によく小柄とは言え孤児弟を持ち上げられたなぁ・・・・・・・・・・・・


「鍛えておりますので。」

そう言って侍従は服の下に隠されている筋肉を動かしている。侍従の皮をかぶった護衛か?

「いえ、私は正真正銘の商会公の侍従に御座います。」


うちの大貴族達は色物だから付き従う者達も異色の人材が多いのは否定しないけどね・・・・・・・・・・・

「御主人様も十分色物かと・・・・・・・・・・・」

「それに従う孤児姉もね。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


孤児姉が懊悩している。

「大丈夫です、御主人様に仕える事が出来るのでしたら変わり者扱いは・・・・・・・・・・しかたありません。」

迷いながら言い切ったよ。


孤児弟が気が動転して使い物にならないから商会公の元から辞しますか。

私は孤児弟を背負うと官僚部屋(たこべや)で仕事しているであろう孤児娘達を回収に向かうのであった。

なんか、私子持ちの父親になった気分だが・・・・・・・・・・・未婚なのに。


「その分、子作り(擬似的な意味で)は沢山なさっているから釣り合いは取れているかと・・・・・・・・・」

孤児姉はなんかきついねぇ・・・・・・・・・先日色町で遊び歩いた事が気に食わないのかな?

それとも、一昨日性愛神殿で楽しんだことが(略


「げほっ、たまにはねーちゃんと構ってやりなよ。げほっ!」

「孤児弟!・・・・・・・・・・・・・・・///」


そう言う事か・・・・・・・・・・・忙しかったからなぁ・・・・・

よいよい、可愛い従者の我侭くらいかなえてやるとするか・・・・・・・・・


行きたいところはないか?

いきなりで答えられないか・・・・・・・・・・・・・

市場も終わりだし、色町はさすがに連れて行けないし・・・・・・・・・・・・・夜の庭園でも連れて行くか・・・・・・・・・

今の時期だと何かしら花があるかな?

その前に孤児弟(にもつ)をどこかに置いといて・・・・・・・・・・・


「おいらは荷物かい・・・・・・・・・」

「動けるなら自力でかえれ。」

「言われなくてもそうするけど・・・・・・・・・・・ごゆっくり・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・///」

口だけは減らないガキだ。


庭園をぶらりと歩く。花が満開の時期には口説こうとする男女が多いし、暖かい時期だとここが逢引場所と化して色々問題のある行為をするものが出てくるのだが、実りの季節が終わり種の眠りのじきともなると、花もそんなに多くない。


花はなくても実りの季節、色々な色の木の実とかがある。

薔薇の実はぽつんと赤い実をつけているし、水木の実は灯火のよう。熊葛は紫の実をぽつぽつとつけている。白い実をつけているのもあれば、果実なんかも鳥に齧られた跡があり寂しさを見せているのである。


昼間の庭園は王妃などに連行された事があるから見たことはあるのだろうが夕刻の庭園は初めてなのだろう。

誰も人がなく、花もない庭園は女の子を連れ歩くのに不適切だったかな?

それでも、孤児姉は構ってもらえる事が嬉しいらしく体を摺り寄せてくるのだった。


そして、長椅子に座って適当な話をする。

一息ついたらどこか皆で遊びに行こうかとか他愛もない話をする。希望などを聞いても市場だの近くの花園くらいしか言わないのが遠慮深い孤児姉らしく微笑んでしまう。

愛い奴と頭を撫でると体を摺り寄せて甘えてくるのだった。


本当に私のような中年手前ではなくて若くてしっかりとした若者を捕まえればよいものを・・・・・・・・・・・

本当に難儀な者だな。かといって、離れるとなれば寂しいなと思う自分があったり・・・・・・・・・・

補佐見習と傷跡娘は自分の歩く道を見つけているし、孤児弟も飛び立っていくのだろう・・・・・・・・・

孤児娘達も孤児姉もあがいてはいるけど二本の足があり、世界を回るだけの力がある。

いつかは旅立つのだろうけど今くらいは甘えさせて悦に入るくらい許してくれよう・・・・・・・

我侭だな私も・・・・・・・・・



見回りの近衛兵が風邪引きますよと声をかけてくるまで我等主従はゆるりとするのであった。

無粋な奴め・・・・・・・・・・・・・





酒が切れた 酒が切れた

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