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王都帰還と幼女の問い

あらすじ 凱旋パレードだ!

酒はワインをあけたが味がいまいちだな

王城の城門前に至る。

義勇兵達は建国の御伽噺を謡う奴隷戦士達と騎馬戦士達に感涙してついてくるし、我が両腕は聖域也(アジール)につられたのか奴隷商人から逃れた女性が保護されたり(これはその場に居た兵隊全てがアジールと叫んで保護のための動きを行った。)お陰で凱旋行進がボロボロになったのだが、彼女を見捨てて行進を優先させるようならば私が直々に保護に乗り出すため必要な手段を講じる。


「御主人様の手段というのは世界を滅ぼすも入っているのですか?」

「まさか、世界すべてを敵にまわすは入っているけど。」

「勿論私のためにもですか?」

「それならば世界に加えて神々も滅ぼして問い詰める覚悟だが?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・///」

「可愛い私の子供達の為に親として出来る事をするしかないだろう。」



「うわぁ、ひどい。」

「ある意味残酷」

「最低だな王室顧問」


如何してそうなる?




まぁ、王城に着く・・・・・・・・・・・・

兵隊達は先に保護した女性の為に奴隷商人を追い掛け回している。

彼らは運動不足だから丁度良かろう。


ついでに奴隷商人の首に賞金でもかけるか・・・・・・・・・・

王都の民も職人系が多いから運動不足解消に宜しかろう(邪笑


私は気前がよい貴族だ。こういう支払いを惜しんだら貴族に商売を持ちかける商人達が居なくなるだろう・・・・・・・・

剣の時代が終わり金の時代となる。そのとき金に目が眩み過ぎて忘れてしまう者たちが出るだろう・・・・・・・・

貴族たるもの民に範を示さねばならない。例え貧しくとも示す者がいなければ世界は美しくなくなる。

貧しくとも範を示そうとする者がいてもよいだろう。それは美しい生き方だ。

でも、金持ちたちは目もくれないだろう・・・・・・・・・・・

ならば金持ちが範を示す事をしないと・・・・・・・・・・・・・




王城にて

我等は王の謁見を受ける。

其処に集うは文武百官、貴族達も子爵位以上はほぼ集まっている。

それだけ我等の扱いに困っているのだろう・・・・・・・・・・・


王国の功臣にして石頭。

下手に扱えば国すら滅ぼしてまで筋を通そうとする変人集団。


そんな評価を受けたところで痛くも痒くもないのだが・・・・・・・・・・・

鬱陶しい。


「黒髪孤児準爵、先の査察大儀であった。」

「はっ!」

「民草の為に心身ともに削る心意気、見事である。よって、汝に男爵位を授ける。是を受けよ!」

「ありがとうございます。」


「他にも欲しい物があるか?我が力の及ぶ限りかなえて見せようぞ。」

「では一つだけ。」

「なんだ?」

「おい・・・・・私が貴人聖域法(アジール)で保護している幼女がいるのですが彼女の問いに答えてください。」


うわぁ、そこでそれを問うか!色々な意味でえげつない・・・・・・・・・・・


国王陛下も是に否と答えるわけに行かないだろう。国政に対する要望でなし、金銭的に問題がるわけでなし・・・・・・・・・・・・たかが子供の質問だ。答えられないというのはないだろう・・・・・・・・・・・

見物だな(邪笑


其処に幼女が連れてこられて、国王に問う。

「どうしてむらのみんながしななければならなかったの?どうして、むらのみんながひどいめにあっているのにだれもたすけてくれなかったの?どうして?どうして?どうして?」


この問いに答える事は色々な意味で辛いだろうな。

寧ろ答えることが出来たら凄い・・・・・・・・・・・・


陛下も苦慮しているな。答えることが自らの失政を告白するような者だし、それが出来ないならば孤児弟の願いに背く事になり力不足を示す。

どっちをとっても王族だけでなく貴族緒家の力量に関わるから慎重に答えないといけない問題だろうし・・・・・・・・・・・


「黒髪孤児男爵!貴殿は下賎な平民をこの場に連れて恥かしくないのか?」

「この子を守りきれず、この子の先を質問に答えないことにより歪める事の方が恥かしいです。」

「その質問はこの国を揺るがすがそれでも答えろと言うのか?」

「勿論です!」

「子供の質問だ適当に答えればよいだろう!」

「では適当な答えをください。私も子供ですのでそれによっては私自身も考え直します。」

「民は貴族に従えが良いのだ。」

「・・・・・・・・・・・・・・貴族のたしなみとして従う民を養い富ませる事と教えられたのですが。」

「・・・・・・・・・・・・・・・」


「さぁ!さぁ!さぁ!陛下、返答は如何に!」

孤児弟キレテイルなぁ・・・・・


返答に困る国王陛下・・・・・・・・・

孤児弟にかかる貴族達の侮蔑と敵対の視線。

物理的攻撃に出たら手助けするが、言葉の応酬では孤児弟が自らにけりをつけなければならない場所であるため見守るしかない。


沈黙は続き・・・・・・・・・・・陛下も答えに困っている。

そんな時


「そは嘗てのわれらが姿。」

「そして今いる誰かの姿」

「我等剣の身分であれど」「救えるものは一握り」

「救いの網を広げるとも」「網目から零れ落ちる誰かある」

「われは細かい網でありたい」「我は救う桶でありたい」


六大公爵たちである。

彼等の全身は奴隷だったり虐げられる民族種族だったり・・・・・・・

その手の質問に対して敏感だ・・・・・・・・・

ましてや家族当然と気に入っている孤児弟の質問に対して

答えが気に入らなければ王族に弓引く事すら平然とするだろう。

彼等が従っているのは、利益になるからと古の誓いにより王が王たりえている間だけなのだから・・・・・・・・・


奴隷公が幼女のひざまずく。

「私にも答えは知らない。でも、次からそれを無くそうとする力にはなろう。」

騎馬公が剣を掲げて叫ぶ。

「孤児弟の誓いにより我等荒野の民は幼女にかかる苦難を振り払う剣となろう。」

農園公がゆるりと近づく

「飢えると言う事は辛いよねぇ・・・・・・・・・・これから君の居た村を実りあるものとしよう。」

人外公が壁となる。

「君の世代で答えを得られずとも我が一族が答えを求め続けよう。」

商会公が頭をなでる

「良い質問というのはそれが答えだ。幼女よ、良い質問をした。君は如何したいのかな?」

庭園公が抱きしめる。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

言葉はない、でも愛おしいと思う気持ちは満ち満ちている。


そして六人の公爵達は其々に

貴人聖域法(アジール)!」

と叫ぶ・・・・・・・・・

「この子の問いはいつかの我等。」

「さぁ、王よ!答えは如何に?」

「我千年の問いを思い起こし・・・・・・・・」

「我が祖は千年の答えを求める。」

「癒されざる大地に我がいまだに疑問を抱き」

「涙乾かぬこの地を憂う」


「さぁ、答えは如何に!」



国王は答える・・・・・・・・・・

「我に答えるすべはなく。ただ失政を詫びるだけ。もし教えてくれるならばその芽を潰そう。」

「こたえになってないよ、わからないよぉ・・・・・・・・・・」


幼女は泣きじゃくっている。



「どうしてどうしてどうしてどうして・・・・・・・・・・・」

幼女の涙は響き渡るのであった。



私にも答えられないな・・・・・・・・・・・・・・

誰か答えてくれないだろうか?

ワインがあまりに美味しくないので欝っぽくなってしまった。


この手の質問って答えがあるのかな?

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