強力兄弟と温泉町
あらすじ、旅の空 婆は最強だった。
今回も下品成分大目で行きます。
この作者に下品でないものがあるのかといわれたらそれまでなんですが・・・・・・・・
御嫌いな方は回れ右して毛皮を着たビーナスでもよまれるが宜しかろう。
我等の帰路はゆるゆると進む・・・・・・・・・
軍団に追いつこうと思ったのだが、極北戦士の股間の傷が酷く急ぐ事もできない・・・・・・・・・・
かといって、侯爵領においといても満足に治療が出来ないだろうし医療神殿の併設している温泉町まで向かうのである。
ついでに私の矢傷も診て貰うのも宜しかろう。
「御主人様、傷口を拭います。」
「すまないねぇ・・・・孤児姉。」
「いえ、好きでやっていることですから・・・・・・・・・・」
「ところで俺は放置か・・・・・・・・」
「ある意味自業自得ですから・・・・・・・・それにあんな酷い怪我は見たくないですわ。男の象徴がぐちゃぐちゃに潰れているところなんて・・・・・・・・・」
「女神官様?」
「だって、だって、象徴がなければお楽しみが出来ないのですのよ!そんなことって許されると思うのですか?」
「女神官様、後ろの穴でも楽しめますしブツだけにこだわらなくても・・・・・・・・・・・・・(汗」
「ああ、そうでしたわね。男娼、よく気がつきました。」
「そういう事で極北戦士様お慰めいたします。」
「あーーっ!」
まてまてまてまて、馬車の中でそんなことをするんじゃない!
子供達の教育に悪い!
「旦那方、馬車の中は連れ込み宿じゃないんだから控えてもらえませんかね?」
御者をしている強力兄の窘めが来るまで馬車の中は乱痴気騒ぎであった・・・・・・・・・・・
何台かある馬車、簀巻きにされた子爵様(笑)を乗せた馬車には幼女と幼女兄が質問をしていた。
「ししゃくさま、どうしてむらのみんなをみすてたの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「子爵様、何故領地に目を下さらなかったのでしょうか?飢えて死んだもの、春を売って体を損ねた者、子供を喰らって生き延びた母親、その身を削って子供を養った父親・・・・・・・・・彼等に対して何かありますか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうしてしななければならなかったの?」
「・・・・・・・・・・・・・」
兄妹の質問に答えることが出来ない子爵様(笑)
「何で、答えないのですか?」
「おしえてほしいだけなのに・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すまない。」
「どうしてあやまるの?どうしてやったのかをしりたいだけなんだけど・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
休憩地に着いたときには子爵様(笑)は壊れてしまっている。
まだ壊してもらっちゃ困るんだが・・・・・・・・・・私の分も残しておいて貰わないと(邪笑
「ごめんなさいけんじゃさま。」
「いいんだよ、幼女。お前の答えは見つかったか?」
「ううん、謝るばかりで答えくれなかった。」
「これが原因なんだがなぁ・・・・・」
「で、だんな、子爵様をどうするんですかい?」
「そこらに置いておけば狼か何かが処理してくれるんじゃないの?」
「幼女兄、一応法にのっとって処分しないと・・・・・・・・・・・それにこんなゴミを放置したら美観を損ねるだろう。」
「賢者様そっちですか!!」
幼女兄も以外とツッコミ気質だな・・・・・・・・・貴族様に対してそんな口の利き方で良いのかな?
さっと、青ざめる幼女兄・・・・・ 別に子供の言う事なんてどうこうするつもりはないけどね。
「はいはい、旦那!子供をからかわない!」
婆様の窘めが入る。お見通しというわけですか、敵わないな(苦笑)
で、どうするかねぇ・・・・
「御主人様、ここには性愛神殿の面々がいらっしゃるはずですが?」
「そうか、その手があったか・・・・・・・・・・・・ 皆さんよろしくお願いします!」
「「「「はいっ☆」」」」
「【精神安定】」
「【正気覚醒】」
「【現実帰還】」
「【混乱防御】」
「「「「【追憶・回想】」」」」
えっと、皆さん色々重ねがけしてますが・・・・・・・・・・・・
「そりゃ、ちゃんと過去を見てもらわないと」
「それで壊れて貰ってもダメですしねぇ・・・・・」
「壊れたら又掛け直せばいいし。」
「幼女ちゃんの質問に答えてもらわないと・・・・・・・・・」
「私達も憤っているんですから!」
これは嘗ての自分の姿、そしていつかの誰かの姿・・・・・・・
誰かに苦難を負わせるなんてと本気で怒っているな・・・・・・・・・
まぁ、程々にな・・・・・・・・・
ゆるゆると進む馬車の群れ、我等一行が温泉町に着いたのはそれから夕暮れになったときであった。
遠くに見える湯煙、風に乗ってくる硫黄臭・・・・・・・・・
旅人達や療養者が軽装でふらつく町並み・・・・・・・・・・・
石造りの家が多い王国にあって木造の家がちらほらと見える・・・・・・・・・
温泉の効能を伝えたとされる異世界人(同人誌を伝えたのとは別人である。)が自宅を木造で靴を脱ぐ造りにしていたことに倣っているとのことだ・・・・・・・・・・・
木と紙だけの家なんて無用心にも程があるな、鍵もなかったという話だが盗人対策とかはどうしているのだろうか?
「それを言ったら荒野の民の天幕も布というか皮というかそれ一枚じゃないか。彼等なんかも客人といってだれそれ構わずもてなしているよ?」
「この異世界人の世界もそれに通じるものがあるのだろうな・・・・・・・・・・平和なのかそれとも馬鹿なのか・・・・・・」
「不思議な匂いですね。」
「街の外にいても匂うのは不思議。」
「早く街に行こうよ!」
「ここの湯は美容にもいいと聞きましたわね。」「旅の垢を落としたいですわ!」
「ふやけるほど入りますか・・・・・・・・・・」
興味津々の孤児娘達に美容に効能があると聞いて温泉を心待ちにしている性愛神殿の方々・・・・・・ある意味対照的である。
「強力兄さん、一緒に入ります?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・///」
性愛神殿の人、あまり強力兄をからかうなよ(苦笑)
「そこで、乗っかるくらいの甲斐性があればねぇ・・・・・嫁とか孫の顔が見れるのに・・・・・・・・・・」
「婆様、そっちですか・・・・・・」
「其処の女衆、いっちょ押し倒して世帯持ってくれないか?」
生々しいな・・・・・・・・・・
「そうでもしないとあたしが生きてるうちに見れないじゃないか!いい年したのが本当に・・・・・・・」
「かぁちゃん・・・・・・・・・」
「お前もだよ弟!さっさと嫁を見つけて安心させてくれ!」
強力兄弟が泣きを見る前に町に行きますか・・・・・・・・・・・・・・
我等一行は関所にて入町税を支払い、鑑札を受け取ってから街に行くのであった。
この温泉町は旅行者と療養者からの入町税と温泉産業から収入を得ているだけあって、町並みは綺麗に整備され各種の店が賑わいを見せている。
治安もいいのか皆軽装でゆるゆると歩いている。
しかし、軽食の店は湯気が立っているものが多い。
「そりゃ旦那、どこを掘っても温泉が出てきそうなんでその湯気を利用した料理が多いんでさぁ・・・・・・・ 蒸した肉に蒸した魚、うちの蒸し麺麭でも一つどうだい?」
「ふむ、貰おうか・・・・・・・・・・・人数分おくれ。但し、宿に入るから小さいので頼むぞ。」
「まいど!」
蒸し麺麭屋に群がる我等一行。三十人近い女子供衆が群がる様は壮観である。
蒸し麺麭は黒砂糖と胡桃で味付けされた素朴な味である。主食というよりも軽食としてつまむ程度の大きさである。
他にも干し果実を練りこんだものとか味のない蒸し麺麭に肉だの酪だのを挟んだ物もある。
孤児弟や強力兄弟はお代わりを要求している・・・・・・・・・・
「これは結構いけるな。」
「むぐむぐ・・・・・ 小腹が空いたときには便利だな。」
「胡桃の風味がなんとも・・・・・・・・・・・・」
色気より食い気か・・・・・・・・・・・・孤児弟は兎も角、強力兄弟が嫁を捕まえないわけがわかった気がする。
「・・・・・・・・・・・なるほど、胃袋から攻めるのですね。」
「ストマッククロー!」
「それは違うから・・・・・・・・・・・」
強力兄弟を狙う女性達に攻略の手助けをしてしまったかな?
「良いのではないでしょうか?別に害はないですし・・・・・・」
「まぁな。」
「一息つきましたら宿を探しましょう・・・・・・・・・・・・大人数ですし、早くお湯に浸かりたいですわ。」
女神官のせっつきに我等一同、宿を探す・・・・・・・・・って、孤児弟がいない!
「ああ、だんな!蒸し麺麭屋の知り合いに宿があると聞いて、部屋を押さえておきました。」
「何時の間に・・・・・・・・・」
「若い貴族の旦那。ありがとう御座います。弟も喜んでいるでしょうしね。」
満面の笑みの蒸し麺麭屋、孤児弟に今宵の宿をどうするか聞いて紹介をしていたらしい。
二人とも抜け目ないな(苦笑
おまけだといって蒸し麺麭を渡された孤児弟の先導で宿に向かうのであった。
しかし結構な量をおまけしてもらったなぁ・・・・
「まぁ、食べる人間はいますしね・・・・・」
蒸し麺麭は強力兄弟とか極北戦士とか孤児娘達の胃袋に消えていった・・・・・・・・・・
さて、ゆるりとするかねぇ・・・・・・
旅の垢を落としたい・・・・・・・・・・
入浴シーンは予定しておりません。温泉卵は出すかも。