燕麦卿と一騎打ち
あらすじ 戦闘開始というか彩りの一騎打ちだね。
ほとんど両者お祭り騒ぎ・・・・・・・・・・・・
「ところでおいらの出番は?」
孤児弟、お前は添え物。
「・・・・・・・・・・・・・」
自由戦士の活躍で勢いづく我等黒髪孤児準爵査察部隊。
そう決戦の前に脅しておくのも悪くなかろう、時間稼ぎ的な意味で。
「次はあっしが出ましょう。」
おや?農園公のところの作付頭いたの?
「農園公様から事の次第を見届けて来いと言われましたのでね・・・・・大地や気候条件などは大体見たので対策なども次の季節から出来ますけどね・・・・・・・・ 少し農民を見捨てる貴族たちにお仕置きしませんとね。」
良い笑顔だ。
「炸裂弾は止めるように。収拾つかなくなるから。」
「そんなものは使いませんよ。農具と縄だけで十分ですよ(ニヤリ」
次に出たのが大男。力自慢というところか・・・・・・・・・・
「俺は青麦候私兵団一の強力だ!お前等なんてひねり潰す!」
大男は鉄の棒を振り回し民家の壁を叩き壊して力を示している・・・・・・・・・・
「大丈夫か?あんな大男、作付頭の倍くらい有りそうだぞ・・・・・・・・・・・」
「まぁ、見ていてくださいよ。王室顧問、体の差は確かに不便ですが何とでもなりますよ。」
中肉中背の作付頭より頭二つ分くらい大きい強力、明らかにチビが来たと見下している・・・・・・・・・・・
「あっしは、農園公配下の作付頭。農園公より士爵の位を頂いている。【緑の指】といったほうが通りがよいかもしれんねぇ・・・・」
ざわざわ・・・・・・・・・・
「【緑の指】だと!」「あの万年不作地帯の民のために灌漑を引いてその名を変えた伝説の農学博士・・・・・・・・・・」
「王家の爵位を蹴り飛ばした植物系魔法の高位魔道師・・・・・・・・・・」
「春画の収集でその人ありといわれた・・・・・・・・・・」「実りの体現者・・・・・・・・・」
作付頭ただのエロ親父じゃなかったんだ・・・・・・・・・
「孤児院に持ち込んだ春画って・・・・・・・」
「孤児弟それよりも貴方のために戦ってくれる人の戦いですよ。しっかりと見届けなさい。」
「はい、御姉様。」
「伝説の農学博士だろうと戦の前では貧相な親父に違いない。ひねり潰してやる。」
「そうそう、強力君。君は魔法を使うかね?」
「いや、俺はこいつ一筋だ!」
鉄の棒を相棒だといわんばかりに愛情こめて叩く。
「ふむ、いい体だ。農作業するにもう少し鍛えれば十分かな?」
「畑耕すなんて誰だって出来るだろう!」
「ふふふっ、畑仕事を甘く見てはダメだよ。今回は魔法を抜きで相手してやろう・・・・・・・・・」
両者見合う、二人の間に転がり草が通り過ぎる。大男が鉄の棒を振り上げて一気に叩き潰す体勢なのだが、作付頭は片手に縄を持っただけで構えも何もない自然体である・・・・・・・・・・・
大男が鉄棒を振り下ろすが作付頭は軽く大男の腕を叩いて軌道をそらす。そして後ろに回りこんでひざの裏をかっくんとやり大男を転がす・・・・・・・・・・・
四つんばいになったおおとこの側面によると片手でブツを掴みもう片方の手で短剣をブツに押し当てる・・・・・・・・・
「農園公秘伝、去勢術・・・・・・・・・・・・・降参するか?しなければブツを切り落とすが。」
「ううっ、参った・・・・・・・ブツだけはブツだけば・・・・・・・・・・やめてくれぇぇぇぇーー!!」
大男が泣きそうになっている。
「あっしの勝ちですな。」
男たちは軒並み股間を押さえて後ずさる・・・・・・・・・
大男は泣きながら自陣に帰る。迎えてくれた兵達は肩をたたきながら出迎えてくれる。
去勢という一大事件に男たちは彼に同情したのだろう・・・・・・・・
強力君に幸あれ・・・・・・・・・・
「次は私が出ますわ。」
「御姉様、それはダメだって!」
「お嬢、出るならあっしが・・・・・・・・・」
「大丈夫ですわ、勝ちますから。」
公爵令嬢が出ようとしているがそれを押し止める周り・・・・・・・・・・・
一応嫁入り前の公爵の娘、かっても負けても色々問題がありそうだからな。
すでに存在自体が問題だという説もあるが・・・・・・・・・・
「王室顧問!」
「なんですかな?趣味に問題がないというのは聞きませんよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「あたちがでる!!」
公爵令嬢を押し止めようとしている間に幼女が前に出る!
「あたしはあなたたちにききたい!どうしてうえているみんなをたすけないでたすけようとするけんじゃさまたちをじゃまするのか?」
幼女は木の棒を前に出して震えながら進む。
「妹が意地張っているのに兄として出ないわけ行かないよね。」
幼女兄が幼女を庇うように前に出る。
「賢者様、黒髪の貴族様、これは俺達の喧嘩です。俺達抜きだなんて野暮は言いませんよね・・・・・・・・・・・」
「馬鹿な子」「僕達の祝福を・・・・・・・・・」
男娼達は幼女兄に性愛神の祝福を授ける・・・・・・・・・・
「兄さん達・・・・・・・・・・すいません、俺は俺のわがままで兄さん達に痛い思いをさせるかもしれない。」
「僕達を気にしないで自分の戦いをしなさい。」「帰ったら三人で楽しくやろう・・・・・・・」
「男同士で楽しくだってよ・・・・・・・・・・俺達が仕込んでやったから・・・・・・・ぐはっ!」
「おい!あの餓鬼、前に町で俺たちにけつを振っていた・・・・・・・・がはっ!」
貴族連合の中で下品な事を言っていた男達の口に矢が刺さっている。
「守るべき子供を食い物にしてその不幸を嘲笑う下品な男は男の価値はない・・・・・・・・・・」
「少し的をはずした・・・・・なまったかな?」
荒野の民の弓士達が幼女達が王都にたどり着く旅で幼女兄の体を買ってむさぼった下品な男達に憤り、その言葉を聴くたびに世界が穢れると清めの弓を放ったのだった。
「食えない狩なんてするもんじゃないな。」
「神の教えに反する。」
「しかし、あの手の下品な男というものは誰かを刺す事に一生懸命で刺されるのは嫌がるんだよなぁ・・・・・・・・・・」
「雇い主の品性も知れるというものだ。」
「あははははっ!」
「馬鹿な子よ、君の復讐は一つ終わったよ。」「それでもひかないのかな?」
「ごめん、兄さん達。僕の復讐と言うよりもけじめだから・・・・・・・・・・・・」
震える体を抱きしめられながら幼女兄は前に出る。
「見上げた根性だ。俺は先の強力の兄だ。お前等二匹は素手で十分だ!」
先の強力とよく似た大男が得物であろう大剣を同僚に預けて前に出る。
「にげるわけいかない。どうしてうえたひとをみすてるのがきぞくなのかしるために!」
幼女が木の棒を振りかざし強力兄に殴りかかる。
ぽすっ!
強力兄は避けようともせず幼女の一撃を体で受ける。
さくっ!
幼女兄の短剣を手のひらで受け止める。
流れ落ちる血潮・・・・・・・・・・
「気がすんだか?」
流れる血に怯える幼女兄。
強力兄は幼女をつまみ上げると孤児弟に向かって放り投げる。
投げつけられた幼女を体全体を使って抱きとめる孤児弟。
その拍子に転んだりもするが幼女に怪我一つないようだ。
「お前が大将ならばお前が守る者をちゃんと守りきれ!!」
強力兄が怒鳴ると怯えている幼女兄にけりを入れる・・・・・・・・
吹き飛ぶ幼女兄の襟首を掴むと
「ガキが、大人の遊び場にでるなんて10年はええ! 今ならあやまりゃお尻ぺんぺんだけで許してやるぞ!」
とぶらさげる。
幼女兄は強力兄に唾を吹き付けると
「ふんっ!糞貴族に尻尾振って餌貰っている奴なんかに死んだって負けを認めて詫びを入れるもんか!」
「頑固なガキだ!」
強力兄は幼女兄をぶら下げたまま自陣に戻る。
「強力兄やりましたな!」
「このガキを血祭りにあげて威勢上げましょうや!」
「前このガキ買ったんですが結構旨かったぜ」
ぽいっ!
強力兄は幼女兄を放り投げ、下品な事を言った男を締め上げる・・・・・・・・・・・
ぎりりりりぐきっ!
何か折れそうな音がして男の顔が青く変色する・・・・・・・・・・・
強力兄を下品な男を壁にたたきつけると男は意識を飛ばして崩れ落ちる・・・・・・・・・・
強力兄はそこで倒れこんでいる幼女兄を見下ろすと
「確かに俺等に許しを請うわけいかないか・・・・・・・・・・ こんな輩と一緒だと・・・・・・・・幼女兄、あの街の自警団がお前達を保護せずに甚振っていたなんて・・・・・・・・ 真相知ったら酒が不味くなる。」
崩れ落ちた男にけりを加えて止めを刺すと、幼女兄を抱えて敵陣である黒髪孤児準爵陣営に歩みを進める。
そして幼女兄を託すと自陣に戻るのであった。
「あーあ、俺の出世は閉ざされたな・・・・・・・・・・」
「よぅ、馬鹿兄貴。戦する気なくしたけどどうする?」
「弟かとりあえず後ろ下がって酒でも飲みながら戦見物かね。」
「おい、お前・・・・・・・・・・・・・・・」
強力兄弟の睨みで声を上げかけた貴族は道を譲る。
「弟よ、この戦どっちにかける?」
「ここだけで考えるならば数の多い貴族連合だろうな、でもその後の報復とか考えると黒髪孤児のほうが勝つんじゃね兄貴。」
「賭けにもならんか・・・・・・・・・」
「だな。」
「後は戦の落とし所だな。」
「それはお偉いさんが考える事だから俺たちは酒でも飲んでようぜ。」
「俺達の働く分は片付けたしな・・・・・・・・・・」
強力兄弟の会話。