胃痛宰相とタタミイワシ
あらすじ、夜這いを断ったら女性の敵扱いされた。
やっと下品になれるかな
一夜空けて勤務日。
泣き腫らして目を赤くしている孤児姉や睨み付けている孤児弟を寮母に任せて王城に向かう。
朝は大変だった・・・・・・・・・・
泣きはらした顔の孤児姉を見て寮母や女性陣が私が乱暴をして悲嘆に暮れていると勘違いするし、それを聞きつけた従士どもは剣を抜いて迫るし・・・・・・・ 君達平民私は貴族だよ 如何して剣を向けるかなぁ??????
「私が許可したよ! 王宮伯の権限で民草に無体をする馬鹿貴族を駆除しろと!!」
そもそも従士と寮母は命令系統別でしょう・・・・・・・・・・・
「義憤です!! 私達には妻や娘が居ますしそれがこんな思いをしたとなれば相手が王でも剣を持って立ち向かいます!! 寮母様の檄に応じないとなれば自由民である自分にも、家族にも顔向けが出ができません。」
「私たちは女の身でありますからそのような無体に対して許すわけには参りません!!」
あのぅ・・・・・・・・・・・ ヤってないのですが・・・・・・・・・・・
説明する事半時ばかし、無実を証明するのだがそうしたら
「法務官様は女性が不安になっているのに放置するなんてなんて酷いのでございましょう・・・・・・・」
「女性を買うだけと勘違いなさっているのでございましょう・・・・・・・・」
等々・・・・・・・・・・・非難轟々
「法務官様女性を敵に回して勝ち目はございませんよ。」
従士、実体験滲み出てるよ・・・・・・・・・・・・
「そりゃぁ、あっしもおっかぁに気が利かないとか色々と・・・・・・『おまえさん後でじっくりと話しをしようかね』」
すまん従士 君の犠牲は忘れない・・・・・・・・・・・・ もっともこっちへの火の粉が防げていないのだが。
あと、君は私個人の権限で王宮準爵位の推薦しとくから覚悟しておきなよ!!この私に対して啖呵を切ったのだから仕事ぶりで覚悟を見せてもらうから・・・・・・・・・・
そんなこんなで出るのが遅くなった・・・・・・・・・・・
王宮に向かい執務室に入る、そこには火鉢にタタミイワシを翳している宰相閣下が居た。
「閣下、おはようございます。昨日、私法務官は貴人聖域法にて孤児を二人庇護下におきましたので報告いたします。」
「おはよう、法務官。その話は聞いて居るよ。姉弟どんぶりで食い散らかして今囲っているのだろう・・・・・・・・・。君ともあろうものが孤児に入れ込んで道を踏み外すなんて・・・・・・・・・ どうかしているぞ!!」
「違いますっ!! タタミイワシ食ってないで聞いてください私の話!!食い散らかしてないし、囲ってない!! 確かに囲うのも悪くないかなとも思ったりもしましたがどんぶりってなんですかどんぶりって!!」
「どんぶりとは特定の間柄の二人以上を一気に喰らう事(性的な意味で)だよ!君ほど遊んでいる者がそんな言葉を知らないなんて・・・・・・・・・」
「そうじゃなくって! まだ食ってませんし、一昨日存分に食ったり食われたりしてますし、赤玉寸前ですから抱く気力なんてないですよ!!」
「冗談だ! でも、まだと言っていたが、抱く予定でもあるのかね?」
この腹黒親父め、持病の胃痛が酷くなって血を吐いてしまえ!!
「そうなれば次の宰相を君に任せて悠々と引退して、海沿いの町で異世界人の魚屋が作るタタミイワシをつまみながら隠遁生活がすごせるな。」
「私は出世するつもりはないです。この地位だって仕事忙しくて面倒なのにどこか地方の閑職はないですか?それに宰相だったら財務官が最適じゃないですか!!」
「閑職があったら、ワシが最初に行きたいのだが、昨今の王族の奇矯な性癖に胃が痛い・・・・・・・・・・・ それに財務官は魔国とのつながりが強すぎる。」
「私だって、王族に関わるのは勘弁願いたいですよ・・・・・・・・・・ そのせいで減給処分だって受けているし・・・・・・・・・」
「あれは自業自得。で、それはそうとヤオイ本製作規制法はどうなっているかね?」
「一応試案は出来ていますが、通るかどうかは微妙です。出来たところで地下出版して作られる可能性が高いかと・・・・・・・・・・・・」
「頭の痛い話であるな、ネタにされたもの達から苦情が来ているし近衛の騎士達の間には朗読会の護衛が精神的拷問だと移動願いが届いている・・・・・・・・・・・侍従長(64歳)も自分をネタにされた本を見つけて倒れたぞ。」
「そういえば宰相閣下を題材にした本がありましたよ・・・・・・・・・相手は陛下で下克上物だとか・・・・・・・・・・」
「聞きたくもなかった・・・・・・・・・・・・」
閣下は水差しに入っていた胃薬(水薬)を一気に飲み込み苦そうな顔をする。
「それはそうと閣下、孤児院への査察の許可願いますね。あそこ一応国営だか王立だったはずですし保護したときの状態が少し気になったものですから・・・・・・・・・・・・」
「良かろう、状況改善できればそれで十分としろよ。間違っても運営責任者の貴族をつぶそうなって考えるなよ!やっと護衛官が不例発言即処刑した王宮衛士隊副長の件が解決したんだから、これ以上の面倒な騒動の処理は勘弁して欲しいからな!」
「判りました、ご期待に沿えるよう努力します。」
「努力ではない!! 絶対にだ!! お前の不敬発言の後始末だって胃が痛かったんだ!!ワシをつぶすつもりか!」
「たぶんつぶれないですし、閣下早くイワシ食べないと焦げてますよ・・・・・・・・・・・」
タタミイワシは真っ黒焦げであった。
あれは炙る程度で十分なのにもったいない・・・・・・・・・・
閣下のタタミイワシの在庫 残り35枚。
登場人物の名前がないのはあきらめました。
タタミイワシは正義!!