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二連の宝珠  作者: れんじょう
冬柊の終焉
29/38

小話 第一夜

本篇に載っけない、ちょっとだけの小話です。

登場人物紹介(ただし文中にこの意味は関係あるのか?ないのか?)


 なゆた……平民の娘  普通の娘だと思っているがちょっと変わった能力を持つ

 日 向……貴族の次男 家を継がない金持ちに次男なので婿入りすることを課せられる

 こ う……火の主人ぬしびと  生まれたときに手に火の護人を握って生まれてきた

 晃 陽……光の主人ぬしびと  冬柊の国王の一の姫。 顔で笑って心でひねて

 加 月……迷子の子  こうに道端でくっついてきた、素性がわからない幼子



 この物語は、作者かみさまの頭の中で作者の意向を気にせず勝手に動いた罰として書かれたものです。

 なお且つ、ちょこっとだけ本篇だったらしないことをしております。

 ご了承ください。




 ******************


 こ う 「えっと、なんやねんいきなり。 こんなんありか?」

 なゆた 「さあ。 私はどうしてこうなったかさっぱりわからないんですけど……」

 日 向 「加月が晃陽から離れないから先に進まないといって随分悩んでいたようだが」

 加 月 「わたしのせいじゃないもん! だって私を思いださない晃陽が悪いんだもん!」


   そういいながらも加月は晃陽の身体に小さな腕をめいっぱい回して抱きついている


 晃 陽 「わたくしのせいだというの? でもわたくしの知っている限り、加月のような幼い子は親戚縁者にはいっさいいないのよ?」

 加 月 「そうじゃないもん! 晃陽とずっと一緒にいたもん! ……どうしてそれがわかんないの」


   だーーーーっと加月の目から大量の並みだがこぼれおちる(目薬を忘れずに)


 晃 陽 「同じことの繰り返ししかできないならば、少し口をつぐんでいなさい」

 加 月 「晃陽……。 ひどい!」


   そういって、こうに飛び込む加月

   こうはそれを受け止めきれずなゆたにぶつかる


 なゆた 「きゃあ」

 こ う 「あ! ごめんやで、なゆた。 わざとやないから許したって?」


   そういいながらもちょっとうれしそうな、こう

   実はこうはなゆたのことが好きだが、それを隠してるとものすごい思い間違いをしている

   それを見ていた日向が行動に出る


 日 向 「これは俺のだ」

 なゆた 「-----えっ?」

 こ う 「なんやねんそれ!」

 日 向 「幼馴染だと教えただろう?」

 こ う 「なんですかー? 幼馴染やったらみんながみんな『俺の』なんですかー?」


   幼馴染おらんもん……こうの独り言がなゆたの胸を打つ


 なゆた 「えっと? 気にしないでね。 私がどんくさいから、日向は時々私の父上みたいになるだけだから」

 日 向 「! 『父上』?!」

 晃 陽 「……。 日向、一体あなた今まで何してきたの?」

 こ う 「ぷぷ。 日向、お父さんやったんか」

 なゆた 「え? 何かおかしなことを言った?」

 日 向 「なゆた……、おかしいと思ってくれ。頼むから」

 加 月 「うわー。日向ってかわいそうな人だったんだね!」


    五歳児の加月に突っ込まれて、日向は撃沈


 なゆた 「え? どうして日向がかわいそうなの?」

 晃 陽 「本当。 とーってもかわいそうだとわたくしでも思うわ」

 加 月 「うんうん。 加月でもわかるよ? 日向はなゆたがすきなんでしょう?」

 こ う 「ぷぷぷ。 こんなちぃさい子ぉでもわかるのに……なゆたっておもろいなあ。 そういうとこ、かわいいな」

 

    日向がじろっとこうを睨む


 こ う 「うわっ。 こわっ。 いややなあ、お父さんに睨まれてもうたわ。 かわいいもゆうたらあかんのかいな。 褒め言葉やん」

 晃 陽 「それだけ思っているのなら、さっさと結納でも祝言でも挙げれば?」

 なゆた 「えええええ?? どうして話がそこまで飛躍するんですか!」

 晃 陽 「なゆた。 日向は跡取りではないでしょ?」

 なゆた 「そうですけど」 

 晃 陽 「城内の跡取り息子のいない貴族は自分の娘に日向をと目論んでると聞くわよ?」

 日 向 「ぶっ! 誰がそんなことを言っているんですか!」


    日向は手にあった盃を一気に飲み干そうとしたが、晃陽の言葉に驚いて焚火に向かって思いっきり噴き出す

    ぼうと燃え上がる炎

    

 晃 陽 「あら? 何をいまさら? 誰もが知っていることでしょうに」

 なゆた 「……そうですよね。 日向は昔から素敵でしたから。 私なんていくらひめさま付きの女官だといっても、平民ですし……」

 日 向 「関係ない! 俺は……俺はっ! お前のことがっ……!」


    日向の顔はお酒のせいか恥ずかしさのせいかすでに真っ赤で、言葉の繰りもだんだんとあやしくなっている


 日 向 「おっ……俺はっ!」

 なゆた 「日向? 大丈夫? 顔が真っ赤だよ?」

 

    晃陽とこうと加月はお互いの顔を見合わせて、こっそりと焚火の輪から離れていく


 日 向 「なゆた! ……俺のことが嫌いか?」

 なゆた 「えっ?! えっと」


    がばっとなゆたを抱き締める

    お酒の匂いがくすぐるが、そこはがまんのなゆた


 日 向 「……どうして、どもるんだ。 俺のことが嫌いなのか?」

 なゆた 「……嫌いじゃない」


    なゆたの両手が日向の背に回される

   

 なゆた 「大好き」

 日 向 「……そうか」


    こっそり木の陰から二人を覗く三人


 晃 陽 「駄目ですわね、あれは」

 こ う 「あかんな。 ちぃーっともようない」

 加 月 「だっこしてる~。 でも『すき』ならちゅーするんでしょ?」

 晃 陽 「あら? 加月は意外に物知りですわね? でもこういうことはもう少し大人になってから知ったほうがいいですわよ?」

 こ う 「いいなー。 俺もなゆたに抱っこされたいなぁ」


     本心を吐露したこうに、晃陽と加月から冷たい視線が


 こ う 「あ。 ……やりやったか」

 晃 陽 「こう……。 もう少しいい方を考えてみてはどうかしら」

 加 月 「ちゅーしてるー」

 

     ぼうとこうの胸元にある袋から光が漏れる


 こ う 「なんやどうした、火焔」

 火 焔 『今誰かが……。いや、なんでもない』

 こ う 「なんやねん、最後まで言いぃや」

 晃 陽 「ああ。そうですわね。 加月がいるから、言わないほうがいいですわよ?火焔」

 火 焔 『承知』

 こ う 「うっわー。 なんやねんこれ。 火焔、だれが主人やねん! 晃陽のいうこと聞くんかいな!」


     こうは、いつもなら自分のためにしか動かない火焔が晃陽の言うことを聞いたので、ちょっと拗ねてしまう

そんなこうを見かねて、晃陽はこうの耳元で内緒話をする


 晃 陽 「火焔は『火の護人』でしょう? だから情熱の炎を感じても力が蓄えられるって、知らない?」


     驚いたこうは、晃陽を力いっぱい見返した


 こ う 「なんやってぇ?! そんなん初めて知ったわ! うっわーありえへん……そんなんありか……」

 加 月 「? どうしたの? なにが『ありえへん』の?」

 こ う 「あー、加月。 何もないで。 ごめんな、驚かして」

 

     「もちょっと向こういこ」といってこうは加月の手を握って日向となゆたから離れた場所に焚火を起こした


 晃 陽 「ふう。 こうって本当になんにも知らないんだわ」


     困ったわねと顔をしかめながら一度だけ二人を木陰に隠れた二人を振り返るとそのままこうと加月のいるところまで歩いていく

     

     酒の勢いで何度も何度も口づけを交わし、お互いが周りのことを全く見えていない状態な二人

     息が続かなくてやっと離れたと思ったら、そのまま木を背になゆたを自分のものだとばかりに抱きしめる日向

     そんな日向に嬉しいようでちょっと困った状態のなゆた

    


 日 向 「なゆた……幼いころからずっと、お前だけしか」

 なゆた 「……日向」

    

     再度口づけをとなゆたに近づく日向だが

     -----ばたっ

     そのままなゆたに覆いかぶさるように意識を失った

     あきれ顔のなゆた

     けれどその顔は安どの表情が浮かぶ

 

 なゆた 「木があって助かったというか……このままいったら二人で土の上に倒れていたもの」


     なゆたは腕の力を精いっぱいこめて、日向の耳元に呟く


 なゆた 「……だけど父上みたいに私を過保護にしないでね? 本当に父上みたいだと思っていたら、この前の朝みたいになんてできないのに……日向にわかってもらえないのかな」


     自分で言って自分で恥ずかしがり、顔が真っ赤になったなゆた

     そろりと日向をおろすとちょうど木に凭れて座っている風になったので、そのまま一緒に横に座る


 なゆた 「……お酒が入っていないときに、いってくれたら日向の言葉を信じるわ」


     そういって寝ている日向の唇に自分の右手の指をあて、そのままその指を自分の唇にあててそっと呟く


 なゆた 「大好き……誰よりも」

 

     

えっと、支離滅裂です……。すいません(大爆)

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