第2章 統治構造の刷新ー五権分立と制度的自立
近年、日本の政治において、「政治とカネ」をめぐる不祥事が相次いで明るみに出てきた。政治資金の不記載や不正な蓄積、いわゆるスラッシュファンドの存在が発覚し、2024年1月には複数の派閥が解散に追い込まれ、元副大臣らの逮捕にまで事態は及んだ。
さらに2025年には、現職首相による商品券配布問題が表面化し、資金の出所や用途について十分な説明がなされないまま、再び制度不信が国民の間に広がる結果となった。これらの事例が示しているのは、特定の人物や金額の問題ではない。問題の核心は、権限を行使する者が、いかなる基準に基づいて判断し、その行為を誰に対して、どのような責任のもとで説明するのかが、制度上明確にされてこなかった点にある。
日本には、政治倫理を監督する制度や委員会が存在してきた。
しかしそれらは、出席や説明を当事者の任意に委ね、実効的な是正や責任追及へと結びつかないまま、形式的な存在にとどまってきた。倫理が欠如していたのではなく、倫理を制度として作動させる設計が欠けていたのである。
この構造のもとでは、不祥事は例外ではなく反復される。そのたびに「再発防止」が唱えられながら、判断基準と責任の所在は曖昧なまま残され、政治は次第に、主権者からの信頼を失ってきた。
本章が問い直すのは、個別の不正や人物の是非ではない。
国家において権限を行使する者が、いかなる規範を引き受け、誰のために、どのような責任のもとで判断を行うのかという、統治の根本原理そのものである。
その規範を、本計画では「奉道公僕」という概念として定義し、制度の内側に組み込むことから、統治構造の再設計を始める。
■ 奉道公僕の理念
奉道公僕とは、
人間が本来備える普遍的な構造に基づく道を、
判断および行為の基準として引き受け、
主権たる公のために権限を行使する公職者である。
〔補足説明〕
ここでいう「道(Tao)」とは、特定の宗教的教義や思想体系を指すものではない。それは、人間社会と自然環境が持続するために不可避的に要請される、調和・抑制・循環から成る「生存基盤」を指す概念である。
本計画においては、この構造を前章において六原理として整理している。奉道公僕とは、これら六原理を抽象的理念として掲げるのではなく、政治的判断、制度運用、ならびに説明責任の基準として具体的に引き受ける者を指す。
また「公僕」とは、権力を所有する主体ではなく、公のために奉仕する立場として、一時的に権限を託された存在であることを意味する。奉道公僕の規範は、この公への献身を前提とした、制度上の行為基準として位置づけられる。
六原理の中には自律の原理が含まれているが、それは単独で完結するものではない。同時に、民主原理によって、透明性・説明責任・検証可能性といった要請が抱合される。
したがって、奉道公僕の規範は、自律を根拠として責任を免除するためのものではなく、自律した判断が公に開示され、説明され、検証されることを前提とする。しかし本計画において重要なのは、これらの原理を個別に分解して掲げることではない。相互に制約し合う構造として、制度の内部に組み込まれているという一点である。
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【2.1 五権分立の構想_倫理と監査の抱合】
現在の日本における統治体制は、三権分立(立法・行政・司法)を建前として維持しているものの、実態としては行政の優位性が著しく、立法府である国会は与党によって事実上掌握され、司法は高度に専門化された結果、民意との距離を拡大させてきた(司法については一部改善の兆しも見られる)。
この構造のもとでは、権力相互の抑制と均衡は形式にとどまり、統治を監視する機能は十分に作動しているとは言い難い。
こうした偏りは、「統治する側が、統治のルールを自己解釈によって運用する」という本末転倒の構図を恒常化させてきた。
とりわけ、政治家の判断や倫理を個々の「自律性」に委ねるという制度設計のもとでは、国家としての資質や、議員に求められる責任の基準が、制度上明示されないまま放置されることになる。
これらの規範は、前章において提示した六原理の中で、すでに理念的枠組みとして整理されている。
本計画では、それらを抽象的理念にとどめるのではなく、議員に求められる具体的な行為規範として明確化し、前述した「奉道公僕」という概念のもとで制度的に位置づける。
その具体化の一環として、議員就任時に、理念と責務を明示的に引き受ける宣誓制度を導入することを想定する。この宣誓は、前章で整理した六原理(生存基盤)を、政治的判断、行為、ならびに説明責任の基準として引き受けることを明文化するものである。また、後述する倫理審査権は、この宣誓規範との整合性が保たれているかを審査するための、制度的接続点として機能する。
本計画が提案する「五権分立」構想は、こうした統治構造上の欠落を補完するための制度的再設計である。それは従来の三権分立を否定するものではなく、むしろその限界を正面から引き受けたうえで、制度そのものに〈倫理〉と〈監査〉という抑制原理を内在させる試みである。
具体的には、従来の三権に加え、以下の二つの独立機関を「第四・第五の権」として制度的に位置づける。
《 第四権 倫理審査権 》
◆ 主体
学識者・有識者・専門職業人などによって構成される「倫理審査会」
◆ 根拠理念
奉道公僕の精神に基づき、政治家および高位公務員の言動を、理念的・倫理的観点から審査する。
◆ 権限
倫理違反の事実認定、是正勧告、ならびに更迭を求める勧告権を保有する。必要に応じて司法機関との連携を前提とする。
◆ 備考
現行の倫理審査制度が形骸化してきた経緯を踏まえ、専門性・公開性・独立性を制度上明確に担保する。
《 第五権 監査審理権 》
◆ 主体
一般市民、無作為抽出による国民陪審、NPOに従属しない独立市民監査員など
◆ 組織
「制度審問会」「市民審理委員会」等の設置を想定する。
◆ 機能
行政・立法・準司法的プロセスに対し、公開聴聞会、証人喚問、調査要求を行う。
◆ 特徴
法務省内に新設される「制度訴追チーム」と連携し、制度違反に対する訴追補助権限を視野に入れる。
◆ 備考
本構想は、現行オンブズマン制度の限界を超えた、「主権者による統治監視」を制度として恒常化する試みである。
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【2.2 統合審問会の創設と制度的透明性の確保】
前節において示したとおり、本計画が提唱する奉道公僕の規範および五権分立構想は、
人間社会と自然環境から成る生存基盤を損なわない判断と行為を、制度内で担保するための設計である。
しかし、いかに規範や権限配置を明確に定義したとしても、それらが具体的な場において作動し、説明責任を強制する仕組みが存在しなければ、理念は再び空洞化する。
この構造的欠陥を打破するため、本計画では、
制度監督・倫理審査・法適合性の検証を一体的に担う実装装置として、
新たに「統合審問会(Unified Hearing Authority)」の設置を提案する。
統合審問会は、判断の透明化・正当化・接続を目的とし以下の主要機能を持つ。
1)【公開聴聞会】
判断主体:倫理審査官/傍聴役:監査審査官
政治家・公務員による公的資金の使用や公的行為について、
主権者である国民に対して説明責任を果たす場である。
正当な理由なく出席や説明を拒否した場合、その事実は議事録に明記され、即時公開される。
これにより、倫理審査会による辞任勧告や、制度査問会による行政処分勧告へと制度的に連動する。
2)【制度査問会】
判断主体:倫理審査官/傍聴役:監査審査官
制度運用の不備や、法の抜け穴を悪用した「脱法的合法行為」を検証・可視化し、
制度改正および行政是正を勧告する機能を担う。
特に、監査対象となる官庁、政党、関連団体に対しては、
個別事案にとどまらない制度全体にわたる構造的監視を行う。
3)【違憲審問会】
判断主体:倫理審査官/傍聴役:監査審査官
新たな政策や制度運用が、現行憲法および法律に照らして適法であるかを審査する場である。
これは、従来の最高裁による違憲審査とは異なり、
制度内部に設けられる中間的判断機関としての性質を持ち、
主権者である国民の視点を、制度の内側に反映させる役割を担う。
4)【熟議審議会】
判断主体:監査審査官/傍聴役:倫理審査官
熟議審議会は、結論ではなく熟議の充足度を審議し、必要に応じて国民投票付議を勧告する。
■ 統合審問会の横断的権限と司法移送の義務化
統合審問会における審査および聴聞への出席、ならびに必要な資料の提出は、審問の種類を問わず、制度上の義務として明記される。
これを正当な理由なく拒否した場合、または虚偽の説明、資料提出の怠慢が認定された場合には、当該行為は「説明責任の放棄」として公式に確定される。
この認定は、公開聴聞会、制度審問会、違憲審問会、および熟議審議会を含む、統合審問会のすべての審問機能に共通して適用される。
説明責任の放棄、または重大な倫理違反・制度逸脱が認定された場合、統合審問会は、倫理審査会による辞職勧告、制度査問会による調査勧告を経たうえで、司法機関への移送・告発を必ず行うものとする。
ただし、現行憲法上の制約を踏まえ、統合審問会自体に直接的な議員資格の剥奪権限は付与しない。
その代わり、以下の制度的連携を義務的手続として確立する。
・統合審問会による重大倫理違反の認定
→ 倫理審査会を経て、議院の資格審査会へ移送
・違法性が高いと判断された案件
→ 司法機関への告発を義務化し、
有罪判決により議員資格を喪失させる
・政党に対しては、
統合審問会の勧告に基づき、
次回公認の停止や選挙資金の凍結を促す制度的誘導を行う
これらの横断的権限設計により、「制度は主権者である国民の名において機能する」という原則は、抽象的理念ではなく、説明責任を拒否できない作動構造として制度の中核に据えられる。
本節の目的は、閉鎖的で責任の所在が不明確な政治空間を、透明性と説明責任を備えた公開空間へと、不可逆的に転換することにある。
■ 統合審問会の開催要件
統合審問会(公開聴聞会、制度審問会、違憲審問会、熟議審議会を含む)の開催は、監査審理権を有する監査官による承認を要件とする。
監査官は、提出された告発、申立、または通報について、以下の観点から審査を行う。
・公共性(主権者に対する説明責任を要するか)
・事実性(一定の根拠・資料が存在するか)
・制度的重要性(個別事案にとどまらず、制度運用に影響を及ぼすか)
これらの要件を満たすと判断された場合、監査官は統合審問会の開催を承認する。
倫理審査官は、統合審問会において、行為や判断が生存基盤および六原理に照らしてどのような位置づけにあるかを専門的に補助・説明する役割を担う。
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【2.3 制度の柔構造化と中立性の確保_熟議と迅速化の両立】
制度改革の目的は、権力を過度に拘束することではない。
それは、制度が本来果たすべき判断機能を回復し、機能的で信頼に足る統治構造を再構築することにある。議員が、あらかじめ定められた明確なルールのもとで、専門性と責任を伴って判断を下し、その判断過程と結果を説明できる環境こそが、真にあるべき政治の姿である。
現在の日本では、多党制による国会運営に対し、「意思決定が遅くなる」「合意形成に時間がかかる」といった批判が、主にメディアを通じて繰り返されてきた。しかし、こうした評価は、多党制が本来内包している制度的意義を、速度のみを基準として一面的に捉えたものに過ぎない。
多党制は本来、単一多数による即断や暴走を抑制し、異なる価値観や利害を制度内に取り込みながら、調整と熟議を通じて意思決定を行うための柔構造を内包している。それは、民主主義が持つ自己修正機能の一形態であり、決定の遅延ではなく、誤った決定を回避するための制度的余白でもある。
問題は、多党制そのものにあるのではない。その調整過程が、非公式な協議や密室交渉に依存し、判断基準や責任の所在が可視化されてこなかった点にある。その結果、柔構造は制度的強みとして活かされることなく、「だらしなさ」や「非効率」として受け取られてきた。
本計画が提唱する「制度の柔構造化」とは、こうした多党制の特性を偶発的な政治状況に委ねるのではなく、透明性・説明責任・検証可能性を伴う制度として明示化することを意味する。
熟議と迅速性は対立概念ではなく、課題の性質に応じて適切に調整されるべき制度要件である。
五権分立のもとでは、倫理審査権や監査審理権といった新たな制度機関が加わる。
それにより、政府の意思決定は一時的に制約される局面も想定されるが、本計画の目的は意思決定力を弱めることではない。中立性と説明責任を高めたうえで、正当な意思決定を可能にすることにある。
そのため、与党との過度な癒着によって形成されてきた非公式な調整や事前合意に依存する運営から脱却し、制度に基づく判断と説明が前面に出る行政・国会運営体制へと転換する。
あわせて、国会審議の運用改革として、以下の仕組みを導入する。
【熟議審議における構成と役割の再配置】
熟議審議会は、統合審問会の内部機能の一つとして設置されるが、その判断構造は、他の審問手続とは意図的に異なるものとする。
熟議審議会が審議するのは、政策の是非や適法性ではなく、当該課題について社会として十分な熟議が尽くされたか否かである。
この判断は、高度な専門知識や理念的一貫性よりも、議論の過程に対する納得感、置き去りにされた論点や感情の有無、説明が社会に届いているかといった、市民的・感覚的評価を不可欠に含む。
そのため、熟議審議会における判断主体は監査審査官となる。
無作為抽出された市民、生活者代表、および当該課題に関係する当事者経験者を中心に構成する。
以下のいずれかの判断を行う。
①、さらなる熟議が必要である
②、現行の熟議は十分であり、政治的決断を下す段階にある
➂、判断の困難性が社会全体に及ぶため、熟議が必要と継続的に判断され続ける
主権者である国民に判断を委ねることが妥当である
この➂の判断がなされた場合、
統合審問会は、国民投票またはそれに準ずる民主的意思表示制度への付託を勧告する。
審議の進行および手続の公正性については、監査審理権を有する監査官がこれを担保する。
監査官は、審議内容の結論には関与せず、記録の正確性、論点の網羅性、および審議過程の公開性を監視する。
倫理審査官は、傍聴または補助的立場として参加し、生存基盤および六原理との関係について、必要に応じて論点整理や照会を行うが、熟議が尽くされたか否かの判断には関与しない。
【与野党協議の透明化】
従来、非公開を前提として行われてきた会派間協議について、
記録化および原則公開を制度運用の基本とする。
これにより、合意形成の過程そのものを主権者の監視下に置き、
密室的調整や責任の所在が不明確な政治慣行からの脱却を図る。
【法案進行の可視化とAI支援の導入】
法案の提出から審議、修正、採決に至る一連の過程をデジタル化し、
進行状況・論点・修正履歴を可視化する。
あわせて、AIによる論点整理、法体系との整合性検証、
重複・欠落の検出支援を導入することで、
審議の質を損なうことなく、迅速な意思決定を可能とする。
このように、本計画は制度を過度に硬直させることを目的とせず、
運用の柔軟性と透明性を高めることによって、
制度そのものへの信頼回復を図る。
その結果として、市民の政治参加が促され、
熟議が制度的に蓄積される民主的文化の定着を目指す。
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【2.4 制度的自立と公的機関の再整理】
制度の健全性と中立性を恒常的に確保するためには、公的機関の再整理と、制度そのものの自立性を明確に確立することが不可欠である。
とりわけ、これまで制度の周縁に置かれ、十分な監視や評価の枠組みが存在しなかったNPOや準公的第三者機関については、利権化や不透明な資金循環の温床となってきたとの指摘が少なくない。
本計画では、こうした構造的欠陥を放置せず、以下の二つの制度軸から抜本的な是正を行う。
【1】制度訴追チームの創設(法務省下)
制度的違反行為に対する実効的な責任追及を行うため、法務省の下に専門組織として「制度訴追チーム」を新設する。
本チームは、政治家、官僚、制度設計担当者、補助金関連団体等による制度逸脱行為について、調査・捜査から起訴に至るまでを一貫して担う。
従来、制度違反は行政内部での是正や注意喚起にとどまり、刑事責任や制度責任の所在が曖昧化する傾向が強かった。
制度訴追チームの設置により、制度逸脱行為は明確に「公共に対する背信行為」として位置づけられ、法的責任が可視化される構造が確立される。
これは処罰を目的とするものではなく、制度を遵守すること自体が公共倫理であるという前提を、制度運用の現場において実装する試みである。
【2】オンブズマン制度の設立とNPOの再評価・整理・廃絶へ
主権者の視点から制度監視を恒常化するため、「国家オンブズマン制度」を創設し、その内部に「準公的団体管理局」を設置する。
本制度の目的は、次の三点に集約される。
① NPO、財団法人、各種第三者機関について、活動実態、財務状況、社会的貢献度を年次で評価し、透明性と実効性に基づく制度的ランク付けを行う。
② 明らかに利権化している団体、または活動実態が認められない団体に対しては、解体勧告を含む整理・廃止措置を制度として可能とする。
③ AIによる支出パターン分析、市民通報制度との連動を通じて、不正助成や虚偽経費計上を早期に検知する。
これにより、公金配分のあり方そのものを再構築し、真に社会的必要性の高い団体への重点的支援を可能とする。
国家オンブズマン制度と制度訴追チームの連携によって、「評価・是正・整理」と「捜査・訴追」が分断されることのない二重監視構造が形成され、制度の抜け道や既得権益の温床は構造的に封じられる。
その結果、制度は単なる行政装置ではなく、国民の信託に応答する、倫理性と実効性を備えた運営体へと転換していく。
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【2.5 主権者=国民の制度的復権に向けて】
統治構造の刷新において、最も重要な前提は、「制度は国民のものである」という原点を制度の内部に取り戻すことである。
これまで制度は、専門家、政治家、官僚といった「制度を扱う側」によって閉鎖的に運用され、国民はその結果を受動的に受け取る存在に置かれてきた。
しかし本来、制度とは国民の信託によって成立し、国民の意思によって正当性を与えられるべきものである。
本節では、主権者としての国民を制度の外部ではなく、制度内部に位置づけ直すための構想を示す。
【1】制度を国民のものとして再構築する思想的転換
政治と制度の関係を、「支配する者とされる者」という構図から、「託す者と託される者」という関係へと転換する。
この信託関係を、制度設計の最下層に位置づける。
【2】市民による制度参与の制度化
制度運用と監視に、市民が継続的に関与する仕組みを整備する。
・制度陪審員制度
特定の政策や制度判断について、無作為抽出された国民が評価・意見を提示する仕組み。
・倫理監察官制度
地域・分野ごとに配置された市民代表が、オンブズマンや統合審問会と連動し、倫理的視点から制度監視に関与する。
【3】政策監視の電子化と常時参加型民主主義
法案や政策の進行状況を可視化し、国民が常時コメント、提言、意思表示を行える基盤を整備する。
AIによる意見整理・論点集約を活用し、多数決に偏らない熟議型民主主義の実装を目指す。
【4】制度を「育てる」という文化の定着
制度を固定的な枠組みではなく、社会とともに更新され続ける公共資産として捉える。
この「制度共育」の思想を通じて、制度が国民に対して応答性を持ち続ける構造を構築する。
これらの改革は、新たな負担を無制限に増やすものではない。
既存の重複機関や利権構造を整理・統廃合することで、必要な制度投資の原資は十分に確保可能である。
統治構造の刷新とは、単に制度を担う人員を入れ替えることではない。
制度を支え、監視し、更新していく主体として、国民一人ひとりが位置づけ直される社会への転換である。
この価値観こそが、国家再編計画の第2章を貫く核心であり、真に制度的な民主主義を成立させるための基盤となる。




