託された少女と停止する狭間
かつて、この世界・・・いや、世界と呼ばれている領域には、1つの世界が存在した。
それは、自らが存在しているこの地の始まりを解明させようと動いた。
しかし、我々が生きているこの世界では、その根本的な答えに辿り着くことは無い。
その疑問点にも答えが出ることは無く、また1つ世界が生まれ、滅び去る。
全ての世界が現実であるのなら、意志ある世界は受け継がれていくのだろうか?
それとも、世界はたった1つでしかないのか?
たった1つなら、世界は何故今も保っているように見えるのだろう?
世界の始まりは誰が作り上げた?
世界の始まりは、設定の下に成り立っているのか?
答えなど、出るわけがない。
「犠牲にできるのは自分自身で、犠牲の価値が無いのも自分自身なのだから」
「未来に憧れた貴方自身は、今はもうどこにも存在するわけがない」
「降り堕ちる事のない答えが、罪科に溺れる世界中の貴方を蝕み続けるように」
「要求された絶望と希望という犠牲が、また未来の渦を誘いあげる」
「救われる事無き器は、狭間の中で永遠の無の絶望を抱え続けるだろう」
「最後に残るものは何もなく、絶望はまた継がれる。意思が付与されると共に。」
{誰が、こんな事を信じると思う?}
{無駄なら糧にすればいいだけじゃん}
{少なくとも私は、この好きな世界だけで生きていたいし}
{例え私に本物の意思がなかったとしてもさ}
{私を突き動かしてるコレは、何なんだろうねって!}
チャヴァリクス「・・・!アナタは・・・!」
サンリート「・・・え、知ってるの?」
サリエラス「・・・どういうことだか、教えてもらおうか」
チャヴァリクス「この人は、私の旅の手助けをしてくれていた者なのだが・・・」
「この軌跡も、この人から教えてもらったものなのだ」
サンリート「ふーん・・・」
サリエル「興味深い・・・と言ったところだが、今はそんな暇ではないぞ」
サリエラス「貴殿、名をなんと申す?」
チャヴァリクス「あ、待て!名前は・・・」
{いいよ、隠そうとしなくて}
{私さ・・・名前、思い出せないんだよね}
サリエル「記憶喪失か・・・それにしては、随分と大層な力を得ているな」
{よく言われるよ}
チャヴァリクス「・・・ともかく、何故ここに?」
{何って、助けに来たって・・・言えば、伝わるかな?}
サンリート「私達を、助けにきた・・・?」
サリエラス「妙ですね、私達の事は知る機会などないはずですが」
{うん、勿論君達とは初めてだよ}
{・・・でもね}
{なんとなく、だけど・・・}
{私がこうして誰かに会うのは、チャヴァリクス以前にはほとんどなかったと思うんだ}
サンリート「ふーん・・・というか、記憶喪失なんでしょ?」
「チャヴァリクスはどうやって会ったの?」
チャヴァリクス「・・・この人とは元々、手合わせするつもりで会ったのだが」
「想像以上に強くてな・・・技術も全て桁違いだった」
{たまたま、戦い方の幾つかを覚えていたから~・・・なんだろうけどね?}
サンリート「・・・なるほど」
「分かった、それじゃあお姉さんは中央にいてね」
{ん、了解~}
・・・・・・
サンリート「準備できたよ」
セイズ「・・・すまないな」
エスヴィート「けど、酷な事をするよねぇ・・・」
「アレがまだ残っているとは言っても、それでもなぁ・・・」
セイズ「これは、アイツの戦いだ」
「我々はもう、手を出すことは出来ない」
アルティシア「よく言いますよ、まーだ心配なんでしょう?」
メリーナ「ある種、親心とも言えるのは確かね」
エチラクテス「準備できたか?」
セイズ「ああ・・・誰一人、置いていくなよ?」
エチラクテス「分かってるさ、後の事は全部・・・任せるしかねえ」
「行くぞ・・・」
【|||完全終演|||】
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
{中央って・・・そういうこと?}
{なんか知らないけど、中心部分にいたはずのこっちがまだここにいるって事は・・・}
{・・・試されてたわけか、私は}
{・・・で、確か・・・}
_
サンリート「終わったら、ここへ趣いてください」
{これは・・・何?何の建物?}
サンリート「道のりはこれを使えばわかります」
{(光る石・・・みたいなものか)}
{分かった、やってみるね}
チャヴァリクス「何をやってるんだ?もうすぐ着くぞ」
サンリート「あっ、了解~」
サンリート「・・・それじゃあ、お願いします」
{うん、任された~♪}
_
{・・・さてと・・・巡ってみるかな、この空間の中を}