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♯2 第四世界・第二世界線

他のモノローグ群とは異なり、この話は数話続きます。

 『普通』とは、なんだろうか。



 平均的であること。


 それか、突出した何かを持たず、他人に劣る欠点を持たないことだろう。




 普通。


 自分は、あまりにも普通だ。


 何の面白味もない一般人。有象無象。ありふれた存在。


 趣味への没頭具合は常道を外れていても、それ以外で特に述べることなんてなにもない。


 家系が名家の流れを汲んでいる訳でもなく、両親が偉人だとか有名だったりということもなく、勉学運動のことごとくが可もなく不可もなく。


 世間に隠れて自身の才能を発揮していることもなく、なにか人に言えない事情を抱えている訳でもない。


 後々問題になりそうな事件に巻き込まれた経験はなく、物語の切っ掛けになりそうな事故に遭ったり大きな怪我を負ったこともなく、劣化以外でいつかの記憶を失ったこともない。


 普通だ。


 異常すぎるほどになにもない『普通』。


 果たして、それは本当に『普通』なのだろうか。



 普通の少年・少女が、ある日、摩訶不思議な出来事に遭遇して、物事が彼・彼女を中心に動いていく……なんて話はありふれたもの。


 それは、有り得ないほど恵まれた人間、呆れるほどになにかが足りてない人間……突出した〝なにか〟を持っていなくとも『特別』になれる機会がある、という事を意味しているのではないか。


──そんな願望にも似た妄想かんがえを、ふと抱いてしまう。

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