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prologue
メリクリ!
人には、それぞれの人生がある。
自身が主役を演じ、他の物語の主人公は脇役として登場する──そんな人生を、各々が紡ぐ。
で、あれば。それが傑作か駄作かは置いておいて、物語とは人の数だけあると言えよう。
人間とは、欲深い生き物である。
数多の望みを持ち合わせ、欲望の成就を目指して日夜励む。
それが叶えば、次の希望の達成を願う。
次へ、次へ、また次、そのまた次へ──、その欲求に際限などないだろう。
なら、ヒトが抱える願いとは。もしかすると、星の数ほどあるのではないか。
仮に銀河の一つで不足であるならば、隣にあるそれを一つ、また一つ……と、食い潰して。