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第一章 砂塵の都 第二話 荒野の逃亡者

度々、すいません。この小説時は横書きで読んで下さい。

自分で携帯の縦書き表示にしたらかなり読みにくい形になってました。



焚き火が次第に消えていき周囲が完全な闇に閉ざされると、荒野の空に浮かぶ月の柔らかい光が存在を増し【死者の石群】を照らし始めた。

シュウは月光に映し出された石群の広場で、ある地点を睨み付けながら動かなかった。

唸り声はさっきから絶えず響き渡り、一つ、二つと次第に増え、その数を今も増やし続けている。

まだ暗闇に目が慣れていないシュウには、はっきりとモンスターの姿を捉える事は出来ていないが先程から、視界の先にある広場を囲む石群の隙間を何体かの影が横切っている。

彼は油断なくそれを見据えたままネーリアに話しかけた


「何だと思う?」


『さあのう? じゃがさほど大きいモンスターではなさそうじゃ』


――そう答えを返した時、影の一つが乱立する巨石の隙間から踊り出て二人の元へと疾走してきた。

30…20‥10mと此処までくるとその姿を確認できた。固そうな黄色いウロコに覆われ、大きさはシュウの胸に届くか届かないか。

二足歩行の蛇のような姿で、尻尾が身体に見合わない程長く己の身長の二倍はありそうだった。

それがシュウの喉笛に食らいつこうと口をガチガチと開け閉めしながら、恐ろしい速さで向かっくる。

――ガナズ と呼ばれるその個体は蛇の変化した魔物である。

群単位で行動し、足の生えた蛇と形容するのがぴったりと来る容姿で、昔のように地を這う事をせず、足で立ち上がり走り回って獲物を狩るのだ。

固いウロコに覆われている為に斬撃が通りにくく、なかなか厄介なモンスターであり、加えて元が蛇の為か牙に毒を持っている。現にシュウの元へと駆けてくるガナズの開いた口にある牙は毒々しい紫色の液体を滴らせていた。

―8m― まだシュウは構えらしい構えを取らない

―5m― やっと動きだした彼は右足を後ろに引き、足を肩幅に開く。

―4m― 正面から向かってくるガナズに対して体を横向きにするとシュウは大剣のに柄に右手だけでなく左手も添えて両手持ちに切り替える。

―3m― そして、肩の高さまでネーリアを持ち上げるとガナズを見据えた。

―2m― ガナズの足が地を離れ、シュウへ飛びかかる。

ネーリアはまだ幾何学模様が刻まれた鞘に納められたままだった…今更外している間はない。

もし外れていたのならば、例えガナズでもその一刀の元に真っ二つに出来ただろう。

しかし、このままガナズに当てたとしても、凄まじい勢いで突進してきた怪物に押し負け地に倒れる事になる。そうなってしまえば、その隙に周囲に他にも存在しているガナズ共に群がれてしまう。

そんな状況でも彼女は注意をきたそうともしない。…先程の前提が常人を例にしたものであるからだ。

眼前にガナズが迫る。両腕に力を込めるとシュウは思いっきり鞘に入ったままのネーリアをガナズの醜い顔に向けて横から叩きつけた。

――その瞬間、グシャアと何かが潰れる音があたりに響き、モンスターの体が宙へと吹き飛ばされる。斜め上方へと飛ばされたそれは些かもスピードを落とす事無く10m程直進し、其処に存在していた岩の壁の上方へとぶち当たった。


「ち、ホームランコースだったんだがな…」


とシュウが訳の分からない意味不明な悪態を零す。だが見る者が見ればこう言っただろう。メジャーリーガーも惚れ惚れするほどの速さと威力を持った完璧なフルスイングだったと。


『ほむ、らん? のう… 時々お主が言う聞き慣れぬ言葉の数々はどこのものなのじゃ?』


「ん、まぁ俺の故郷のものだ」


戦いの場とは全く関係のない話をしている二人の耳に、仲間がやられたせいかギャアギャアと騒ぐガナズ達の鳴き声が聞こえてくる。

シュウ達はその方向へと視線を移した。

するとガナズがぶち当たった岩壁の辺りに10数匹の他のガナズ達がが集まり、何やら上の方を見上げてしきりに鳴いている。

そこにはシュウに吹き飛ばされ者の余りにも無残な姿があった。

月の光に照らし出されたそれは余程強い衝撃を受けたのだろうか、大剣を叩きつけられた頭は完全に消失し、その部分から今も止めどなく血が溢れ出している。

上半身はグチャグチャに破壊されており、元の形が解るのは、痙攣を繰り返している下半身と特徴的な長い尻尾のみ。

やがて、壁に貼り付いたモンスターの残骸はゆっくりとその動きを止めた。


「これは…自分のしたことはいえ、かなりグロいな」


そう呟いているとガナズの死体に変化が起こった。次第にその体が青く染まっていき全てが真っ青になった瞬間、形が輪郭を失い青い光の粒となって弾じけた。

後には、そのガナズがいた痕跡は流した血の跡以外はどこにも残っていなかった。


どういった訳かモンスターは命を失うとその死体を残さず青い光になり消滅してしまう。

しかし、たまにモンスターの体の一部が残ったりする事がある。そういった残留物はモンスターの種類によっては、高値で取引きされ冒険者のクエスト以外での貴重な副収入原になっているのだ。

騒いでいたモンスター達の声が止まり、その内の一体が振り返ると、つられるようにして他の者達も二人の方へと体を向けた。

何十対もの憎悪に染まった琥珀色の瞳が射殺さんとばかりに睨みつけくる。

彼は普通の人間ならば、恐怖で竦み上がり倒れてしまうであろう視線を受けても顔色一つ変えず、相変わらず無表情のままだった。

そして、自分の身長近くある黒剣を片手で振り、鞘にこびり付いた血を払うと、――何を思ったのかネーリアをその背へと担ぎ直した。


『シュウ?』


「余計な労力を使っている暇はない。…逃げるぞ」


『しかし、この程度の奴らなぞ…』


―グギアアアアアアアァァッッ!!


ネーリアの言葉は一斉に絶叫をあげ、一塊になってこちらへと向かってくるガナズによって止められた。

シュウはそれを確認すると軽く舌打ちし、先刻まで身を休める為に背中を預けていた自分の腰ほどまでの石の後ろへと回り込んだ。

間髪を入れずに黒い足甲に覆われた右足を後ろに振り上げ、魔物達に向かって蹴り飛ばした。

彼の蹴りが当たった瞬間、石は爆砕され 、大小合わせて20近くの破片になり、まるで散弾銃から放たれた弾のようにガナズ達へと殺到した。

前方を固めていた5・6匹のガナズ達はそれをまともに受けた為に、ある者は後ろへと吹き飛ばされ、ある者は頭の上半分を持っていかれ倒れ込み、また、ある者は体に向こう側が透けて見える程の穴を幾つも開けられ崩れ落ちた。

すぐ後ろにいた連中も似たようなもので、死にはしなかったが、とても狩りを継続出来る状態ではなくなっている。

唯一無傷だった者も前方から飛んできた仲間に巻き込まれたり、倒れた者に足を捕られすっころび、一時的に動きを止められていた。

そんなガナズ達の様子は石蹴り飛ばした時点で身を翻していたシュウには見えていなかった。

既に逃走を開始していたシュウは乱立する巨石群の間を縫うように風の如き速さで疾走していた。

ある事実に気付く者が見ていれば、その速さに驚愕の表情を浮かべたであろう。何故ならシュウは何の魔術的なものを使わずに己の身体能力でそれに至っていたのだから…


ネファリウスには二種類の魔法系統が存在する。陣式魔法と精霊魔法の二つである。

前者の陣式魔法は決められた形式の陣に魔力を流し込み、効果を発揮する魔法の事を言う。その発動のプロセスはゲルン晶石という特殊な鉱石を加工した発動体と用いて行われる。

まず、発動体を使い、陣を形成する。

そして、詠唱によって無地の陣に魔術の種類や効果を決める為の式や紋様を刻み込み、完成した魔法陣に魔力を流し、言霊を解放する事により発動する。

陣式魔法は下位・中位・上位・禁呪の4種類に分けられ、禁呪の使い手は世界でも一握りしかいない。

下位、中位は魔力量さえ足りていれば修練する事により殆どは使えるようになるが、上位、禁呪をその者が持つ魔力の波長も重要になり、修得出来る、出来ない魔法がハッキリと分かれてくる。

魔力は人間全てが保有しているが容量は生まれた時から人それぞれ決まっており、その後変化する事はない。

魔力の回復の早さは個人次第だが使いきっても大抵、二・三日で全快する。

しかし、陣式魔法には弱点がある。陣を形成している間は移動することも出来ないし、発動に至るまでには4行程の手順を踏まなければならない。

戦闘でのその隙は致命的であり、陣式魔法を主体として戦う者は前衛を務めるものがいないと機能しなくなってしまう。

次に後者の精霊魔法はどのものかいうと、これは世界を構成している云われる、火、水、土、風、光、闇の精霊に干渉して、その力を行使するのである。精霊魔法を使うにはそれぞれの精霊に対する親和性が重要になってくる。

親和性が高い程、力を発揮でき、ランクは下級、上級、特級に分かれている。

陣式魔法との大きな違いは、決められた形式がなく術者のイメージによって効果を現すこと。

陣形成や詠唱が必要ないこと。(イメージを確実にするために詠唱する者もいる〕

魔力ではなく精神力を使って行使する事である。

多少のタメが必要ではあるが、陣式魔法のような行程が無いことは利点が大きく、特級クラスの術者ともなると、何の予備動作もタイムラグも無しに火の雨を降らせて来たり、大木をも両断するかのような真空の刃を数十発放ってきたりと正に人間最終兵器の様な力を持っている。

精神力は魔力と違い精神修養などで増やすこともでき、親和性もどういった要素が絡んでそうなるのか解明されていないが後天的に上がったり下がったりする。

しかし、大抵は一つの精霊にしか親和性を持つことが出来ず、また魔力は使い切れば魔法が使えなくなるだけだが、精神力は使いきってしまうと昏倒してしまうという欠点がある。親和性を持つものも余り多くなく、術者の数も限られている。




シュウは走りながら、追ってくる者の気配を感じていた。


(まだ、振り切れないな… というか数増えてないか?)


どうやらガナズ達は追ってくる最中に他の群れと合流したのかその数を三倍近くまで増やしていた。

かなりの数の鳴き声が遥か後方から、シュウ達に浴びせられくる。


「疲れるが、しょうがないか…」


溜め息を吐きながら、これ以上は上がらないと思われていたスピードを更に上げた。

それは今までの比ではなく、姿が霞み人間の形として視認出来ない程の速さを持っていた。




【死者の石群】抜けた、だだっ広い荒野の真ん中に出るとシュウはスピードを緩め、後方を確認しながら、次第に歩みを止めていった。


『もうついて来ては、居らぬようじゃぞ』


その言葉を受け、もう自分を追う者がいないと知ると彼はその場に座り込んだ。

魔力量が初歩的な下位魔法さえ行使出来ない程、乏しいシュウがこれほどまでに人外な力を使えるのは、彼女との契約の為である。

契約により、彼は身体強化の魔術の使用者と同等の力を生身の状態で体現出来るようになった。

加え、1〜5秒程度の間ならば引き上げられた力を更に2・3倍まで伸ばすことも出来るが、これは先ほどシュウが零したように非常に疲れ、多用は出来ない。

しかし、その多用出来ないものを此処に来るまでに5回も使用してしまっていた。

一度はガナズを吹き飛ばした時、二度は石を蹴り砕いた時、この二回は問題は無かったのだが、追っ手を振り切り此処に着く迄に秒数限界までの力を三回使ったのがかなり痛く、シュウは立つのも億劫にになっていた。


『そんな状態になるのなら、最初の時に逃げずに片付けてしまえば良かったのではないか?』


息も絶え絶えで、疲労困憊のシュウにネーリアが尋ねる


「馬鹿、を、言うな。あ、の数、を見ただ、ろう? あそこで、戦って、たら多分、幾らでも、湧いて出てきたぞ」


あそこは奴らの縄張りだったらしく、最終的には60匹以上のガナズがシュウへの追走に参加していた。

とても彼一人で相手に出来る数ではない。呼吸を整えながら、答えると少し不機嫌な様子で、またシュウに言い募る。

どうやらあの程度のモンスターに逃げた事がお気に召さないらしい。


『“アレ”を使えば、あんな下等生物共なぞ、ものの数ではなかったじゃろうが』


「却下だ!!」


先程の疲れきった様子からは想像出来ない、機敏な動きで顔を上げるとシュウはそう叫んだ。余程、ネーリアが言う“アレ”が嫌なのか彼の顔は無理矢理に嫌いな物を口に詰め込まれた子供のように歪んでいる。

――というか少し涙目になってるし。


『そんなに嫌がらなくとも…』


まさかここまでの拒否反応を起こすとは思っていなかったネーリアは少々気圧されながら言葉を返すと、シュウは頭を左右に一回を振り、やおら立ち上がると、


「この話は終わりにしようじゃないか。なぁ? ネーリア?」


笑っているのに、笑っていないというかなり矛盾した笑顔をを浮かべ、彼女に語りかけた。

体からは怒気が立ち昇っている


『わ、わ分かった。お、お、終わりにするっ!』


その笑顔に何を見たのか、ネーリアは震える声でどもりながら答えた。

シュウは満足したように頷くと何時もの表情に戻り、状況を確認しようと辺りを見回した。

相変わらず荒野であることは変わりないが、此処は昼間通った場所とは違うようだった。

地面が盛り上がって形成された小高い丘が視界の先に幾つも存在し、高いものでは200m位のものもある。どうやら、石群を抜けた時に入った場所とは違う方向に抜けてしまったらしい。

ますます迷ってしまった事を理解したシュウは肩落とし、取り敢えず、周囲の地形を確認しようと一際高い丘へと歩き出した。




「ここから滑り落ちたら、確実に死ぬな」


丘の頂上へと着いたシュウの第一声はそれだった。登ってきた方の傾斜は比較的緩やかであったが、見えない逆側は崖もかくやといわんばかりの急な傾斜でとても下りられるものではなかった。


『気を付けるのじゃぞ。シュウ』


死ぬという言葉に反応したのかネーリアが不安そうな声をあげる。


「ああ、心配するな。こんなとこから落ちるほど俺はマ――」


――ヌケじゃないと続くはずの言葉が途中で途切れ、シュウは丘の下に広がる荒野のある一点を凝視したまま動かなくなった。


『? お主、どうしたのじゃ急に黙りこむとは、シュウ、おい! シュウ!』


急に動かなくなったシュウを心配してネーリアが声かけるが彼は全く反応しない。


『我を無視するな! シュ「…ククク」……ウ?』


「ハハハハハハハッ!!」


かぶさるように返ってきたのは楽しそうな笑い声だった。

最初はくぐもったものであったが、だんだんと大きくなり、今では荒野に響き渡るほどの声量で、彼の口から発せられいる。


『気でも触れたか! シュウ返事をせよ!』


ネーリアの切羽詰まった必死な声にシュウは笑うのを止めやっと自分の世界から現実へと戻ってきた。


「いや、済まなかったな。」


自分が狂ってしまったのかと心配していたのだろう彼女に労りの言葉を述べるとネーリアは幾分か安心した様子で訳を問い質す。


『一体全体、何が可笑しくて笑っておったのじゃ、お主は… 我には全く見当がつかぬのじゃが…』


「あれを見てみろ」


彼は腕を上げて2時の方向を指差す。ネーリアがそちらの方へと目に近い感覚を向けると確かにかなり遠くだが、何かがあった。

緑や赤、青などの光が境界を無くしたかのよう混ざりあった、とても小さい光が、まるで地上にある星のようにポツンと存在している。


『まさか…… アレは……!!』


ネーリアもそれが何であるかわかったのか、嬉しさを抑えきれない声音を震わせた。


「ああ、おそらくパナタスの街の光だ。距離的にも俺の足なら2日ぐらいで着く。これならクエストの期日にも間に合う」


そう告げた瞬間、


『〜〜〜っ!!、やったぞぉ〜〜!!』


ネーリアが爆発したかのような歓声を上げた。

やった〜、やった〜、と繰り返す彼女に苦笑をするとシュウは後ろへと振り返り丘を下り始めた。


『シュウ♪パナタスに着いたら、ちゃんと我の手入れをするのじゃぞ?。此処に踏みいってから、もう三日もしてないのじゃからな』


気の早い彼女はもう街に入ってからの予定を立てながら、弾む声でシュウに話しかけてくる。

シュウも嬉しいのか僅かな微笑を浮かべながら、ネーリアの話を聞いていた。


「ギルドに行ってオランさんと合流したら、宿ですぐにでもやってやるから、そう騒ぐな」


『〜〜♪ 〜〜〜〜♪』


そう返した言葉を彼女はもう聞いてないようで、不思議な韻を踏んだ旋律を鼻歌で奏でている。

仕方がないといった感じで肩を竦めると彼は歩みを早めた。


丘を下りた彼らは、出来るだけ直進をするようにして光があった方角へと向かっていった。

道中はモンスターに会うことも無く順調に進み、夜が明けて4時間程度の休憩を取ったものの、後は休み事無く歩き続けた。

微かに荒野の風に潮の匂いが混じり始め、明日の昼にはパナタスに到着するという夜にソレは現れた。




『シュウ… あれなんじゃが…』


切り立たった斜面を持つ丘が左右にある為に、道端が15mほどになっている道の真ん中にそれはいた。


「…ああ」


『あの夜に我に言った噂は虚言であったと申したよな?』


「…ああ」


『っだったら! 何で! あんなものが此処にいるのじゃあーっ!』


「…俺が知りたい」


そこには、ネーリアをからかう為に捏造した怪物と似たモンスターが鎮座していた。

相違点は体がただれてなく赤い硬皮に覆われいること、頭に生えた目らしき物が三本であるぐらいで、体長10mのナメクジような怪物が身を起こしながら、口から数十本の触手をを吐き出し、彼らの行く手を阻んでいる。

滴り落ちた透明な粘液が地面を溶かし嫌な音を起てていた。

シュウはネーリアを背から外し、両手で持つと正眼に構え、戦闘モードの無表情になる。


「ネーリア…」


『うう…あんなもの斬りとうないんじゃが…仕方ないのう…』


そう言うと柄の根元から、暗い紫色の光が黒い鞘に刻まれた線沿いに鞘の先へと走り、紫光が幾何学的な文様が描き出す。

すると鞘が紫色の粒子となってほどけるように消えていき、彼女の姿が露わになった。


「一撃で終わらせるぞ」


『応、任せるのじゃ』


シュウは剣身に黒い陽炎を纏わせると怪物へ疾風となって駆けだした。

二話 [完]

一話一話が長すぎですが、自分の腕では、こんな感じにしか書けません。許して下さい。

後、ネーリアの言葉遣いは自分のフィーリングでこんな感じかな? と書いてるんで、かなりおかしい用法があったりするでしょうが、平に御容赦を。

しかし、こうした方が良いのではと思う方は是非アドバイスしてくれると嬉しいです。

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