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第一章 砂塵の都 第一話 真っ黒達の夜会話

前に書き忘れたのですが、自分はパソコンを持っていないので、パソコンで閲覧した場合どうなっているか全く分かりません。


携帯で読まれる方は文字サイズを最小にすると幾分かは読みやすいかも… それで書いているんで…

日が落ち闇が支配する荒野の一角に揺らめく炎が踊っていた。そこには20mクラスの大きな岩が乱立しそびえ立っている。

荒野で命を落とした者の墓石にも見える事から、【死者の石群】と呼ばれる場所である。焚き火の籠もった光が石群の奥に存在する四方を岩に囲まれた広場の石壁に不気味な影を作り出していた。

そんな不吉な名を持つ場所とは露知らず、焚き火の前には昼間に荒野を歩いていた冒険者。やっと自らの状況を理解した男――シュウ・フォレストはいた。

背中を岩に預け座り込み、大剣を定位置から外し自らの右肩に立てかけて、溜め息を吐きながら炎をボンヤリと眺めている。


「……はぁ」


『…一体何回目じゃ、それ』


シュウしかいない空間に少女の声が響く。


『だから我が言った通りにちゃんと街道を使えば良かったのじゃ。料金をケチってサズ荒野を横断しパナタスへ向かおうなどと…』


延々と幼い少女の声が愚痴を紡いでいく。シュウはそれを右から左へと聞き流していた。

パナタスはガネスト神国の西の海沿いにある港町で、サズ荒野の終点近くに位置している。街の目と鼻の先にはトガレマ大砂漠が広がり、シュウはそこからあるクエストに参加する予定でパナタスを目指していたのである。

最初は街道を利用して向かう筈だったが、前の街で予想外の出費に会い、街道を利用した時点で無一文というとても寒い懐事情になってしまった為、サズ荒野を横切るという苦肉の策を取ったのだ。

前の街―ナンからパナタスへの街道の料金は冒険者引きでも割高であった。

街道を利用すればモンスターに出会う事は殆どない。街道の道には等間隔で、入る者を拒む特殊な結界が街道近くに国お抱えの大魔導師達によって施され半恒久的に効果を発揮している為である。

街道の料金はその地域のモンスターの強さ、危険度で決まっており、無料で使用できるのはその国の王族・貴族や軍属、一部の豪商のみ。

無料の街道はあるがそこでのモンスターは一般市民でも素手でどうにか出来るというモンスターと呼んで言いのかビミョーなモノしか生息してない地域だけである。

ギルド支部が置かれている国(実質はロプトラ神国以外の国にはどこにでもあり、規模の大小があれ殆どの街に置かれている)は冒険者のランクに応じて割引があるが、完全に免除になるのはSランク以上であり、最高位の一歩手前というハードな現実が横たわっている。

他に冒険者は“塔”と言われるギルドが管理する魔導施設を利用できるという特典がある。これは海を挟んだ違う大陸でも瞬時に転移出来るものでギルド支部がある国には大抵一つは存在し、塔同士が道として繋がっている。

無料だが利用申請を出して一週間以上待たされるのは当たり前で運が悪いと許可が降りる前に、受けようとしたクエストの募集が終わっているという事態がよくある。確かに便利だが利用者が多すぎて対応が追いついていないのである。

適当に【相棒】へと返事を返しながらシュウはつらつらそのような事を考えていた。そして、自由を謳う冒険者も世知辛いものだと非常に現実味のある結論に至り、勝手に納得していると耳元につんざくような声が襲いかかってきた。


『シュウゥゥーっ!! お主、我が言った事を聞いておったのか! さっきから気のない返事ばかりしおって一体何様のつもりじゃ!』


癇癪を起こした子供のような大声に流石にシュウも反応し、


「あぁ、悪い悪い。これからどうしたもんかなっと思ってな。下手すりゃここで野垂れ死にだし。」


『フン、お主のようなボンクラは一遍死んでしまった方がよい。そうすれば多少はマシになる筈じゃ』


とさも当たり前の様に告げれた言葉にシュウは軽く肩をすくめ、【相棒】へ視線移すと口の端を吊り上げ皮肉げな調子で反論した。


「おいおい、ネーリア。俺がもし此処でくたばったらお前も同じ運命なんだぞ」


彼の目は自らの右腕に抱えている“大剣”へと注がれていた。そして、黒き大剣からは“剣”というものからは絶対に発せられないものが響いてきて、彼へと向かっていく。


『…? 何を言うておるのじゃ? お主が此処で野垂れ死のうが干からびようが剣である我が身には何の支障もないぞ? 我は不滅なのじゃからな。我が二千年以上も存在しているのはお主も知っておろう?』


聞く者に神秘的な印象を与える、どこか可愛らしく、この世のものとは思えぬほどに澄み切った綺麗な声がえらく古風な口調で大剣から流れだし、シュウに語りかけていた。…声が続く、


『それにの、例えお主が死んだとしても新しき契約者を探せば良いことじゃ』


だからお前は安心して死ねと言わんばかりの怒気が剣から洩れだしシュウに向かうが、彼はどこ吹く風といった様子で顔色一つ変えない。


「新しい契約者? ここでか?」


『う……』


シュウは顔をめぐらし、大げさに周囲を確認して告げる。ネーリアも此処がどういった場所なのかを思い出したのか口を噤んだ。黒剣ネーリアとその剣は呼ばれている。どういった理由かは定かではないが意思を持ち、言葉を喋る剣で、色々有って彼の愛剣となった。

シュウが冒険者になる前からの付き合いで、たまに彼の夢の中に少女の姿で現れては悪夢(シュウから見れば変なコメディーにしか見えない)を見せて、睡眠妨害を働いてくる傍迷惑な奴である。


「ついでに言わせてもらうが最初に会った時、自分の声を聞けたのは俺が初めてとか言ってなかったか?」


ネーリアは今でこそ彼と契約して他人にも聞こえるように声を発する事が出来るが、シュウと出会う以前は彼女の声は誰にも聞けなかったのである。


『そ、それは……』


どんどん気勢が殺がれていくネーリアに気分を良くしたシュウは日頃の恨みを晴らすべく何かないかと考える。


(安眠妨害の罪は重いぞ…、…あれ?そういや俺ここ数日ちゃんと眠れてないな?)


衝撃の事実に気づきもながらも、兎に角彼はある作戦を実行する事にした。


「でもまぁ、ネーリアほどの剣の事を知ったら、誰かが奪いにくるかもな。冒険者になってから二年とまだ短いが、ネーリアクラスの剣にお目にかかったことが無いし」


『!っそうじゃろ、やっとお主も我の偉大さに気づいたか。このネーリアに並び立つ剣など、世界中、いやそれこそ天上の神々の国ラーバンディにあるかどうかも疑わしい!』


うんうんと喜色満面で腕を組み、何度も頷く、黒い布を身に纏った少女の姿を幻視しながら、今回はどんなで手いこうかとシュウは頭をめぐらしていた。

彼女は気づくべきだったのである。彼があからさまにネーリアを褒め称えりする時は必ずといっていいほど己をからかおうとする時だと…


(悪く言えば学習しない、良く言えば純真って事だな。さてと、それじゃあ俺の睡眠時間を奪った報いを受けるがいいっ!!)


「そう思うと本当に俺が野垂れ死んだら、此処に取り残されるお前の事が悔やまれるな…」


顔には深い悔恨の表情を作るシュウ、しかし、その顔の薄皮一枚隔てた奥にはお前どこの悪魔だよと突っ込みを入れたくなるような邪笑が張り付いている。

そんな事には全く気づかないネーリアは その表情に自責の念を抱いたのか、先程までとは打って変わって心配するような声で話しかけてくる。


『あの…仮に我の契約者なのじゃから何とかなると思うんじゃよ。 それにお主の悪運の強さは折り紙つきじゃし。ほれ、初クエストの時だって何とかなったではないか… 我とお主なら必ずパナタスにも辿り着ける筈じゃ』


労るように告げられる言葉に一瞬シュウの胸にこれから行うことに対する罪悪感が生まれる。

しかし、コイツのせいで次元の壁を越え、彼岸の彼方へと放逐されてしまった睡眠時間たちに報いなければとその感情を握り潰す。


「もしも、俺が死んでしまったら…… お前が…」


『シュウ……』


三流役者のようなえらく芝居臭い動作で立ち上がったシュウは、我が子を抱き上げるように、両手で鞘に納められたネーリアを刃身が下になるようにして自分の正面へと掲げ上げた。


「“奴”の餌食になってしまうかと思う

と…」


『……奴?』


「“奴”だナンで仕入れたザス荒野に最近現れるようになった未確認モンスターの情報だが…」


曰わく、体長が10m近くあり、その者が通った後にはヌメヌメとした粘液が残っていた―

曰わく、溶けかかったナメクジのような姿であり、目と思しき先に青い玉のついた触手が頭の一部から十数本生えている―

曰わく、口のような体の前面部にある空洞の中には何十万匹のミミズがのた打ちまわっているかのように細長いものが蠢いていた―


『だからどうしたというのじゃ? モンスターなんぞ幾ら集まろうとも、我が身に傷を付けることなど出来るワケがない』


急にそんな事を話し始めたシュウを怪訝に思いながら、ネーリアがそう返す。


「待て、この情報には続きがある…どうやらソイツは鉱物を食料にしているらしい」


シュウが聞いた話(…?)では、ナン寄りにあるザス荒野の鉱山にこの怪物が現れたらしい。

鉄鋼石を積めた木箱が破壊されて、500キロ近くあった中身が忽然と消え、現場には怪物の粘液と溶けかかった鉄鋼石が所々に散乱していたと言う。

『だから、それが「ネーリア…… お前、“剣”だろ」っ!!!!』


重ねられた言葉に彼が言わんとしている事に思い至ったのか、ネーリアは途中で声を発せられなくなった。


――彼女は想像した――

何も無い荒れ野にポツンと横たわり、取り残される自分。その刃の下には、朽ち果てて、もはや元が何かわからなくなった“モノ”がある。


『シュウ…』


渇いた風の中に彼女の呟きが消える。いつからこうしているのか…もはや時間の概念などネーリアの中には無かった。


『なぜ返事をしてくれぬのじゃ… シュウ…』


事あるごとに、自分をからかい怒らせていた黒髪の平凡な顔立ちをした男はもういない。

何も言わぬ“モノ”になってしまったのだから…その事実を認める事が出来ないのか、彼の名を繰り返す…


『シュウ… ほら、あれじゃ、初めて我と会った時に…』


言葉を続けようとした彼女の声が不意に止まる。己の感覚にこちらへと近づくものを捉えたからだ。

ズル、ズルと音立てて、ゆっくりとやって来るそれはシュウが話していた、見るにも醜悪な怪物であった。

巨体は青白く、ぶよぶよとしていて、体の殆どが溶け崩れたようにただれており、唯一解る頭のような部分から沢山生えた物が忙しなく周囲を窺っている。

――っと、その内の一つがこちらを向き動きを止める。すると、怪物は今までの緩慢な動きから考えられない速さでネーリアの元へと這ってきた。


『…ああああああぁぁぁっ!!!』


もう誰も聞く事が出来ない音無き悲鳴を上げる彼女の眼前で怪物が止まり、青白い肉塊の一部が縦へと裂け始める。其処から透明な粘液を滴らせた薄いピンク色の細長い触手が何千本と飛び出し彼女を包み込んだ。


『やっ止めろ! シュウ助けてくれ! シュウゥゥーっ!!!』


ネーリアはそう叫びながら、怪物の体内を覗き見た。

内部は自らを包むおぞましい触手と同様ものが、果てなく視界中に広がっており、彼女が来るのを今か今かと轟くように動きまわっていた。

この化け物の体液如きで溶かされる自分ではない。だが、シュウから引き離され、この地獄のような場所で、いつ終えるのかもしれぬ長い時を過ごす事を考えると、果たして自分を保っていられるのか解らなかった。


『………シュ……ウゥゥ……』


しばらく続いていた彼女の声は次第に怪物の内へと消えていった……




シュウは困惑していた。未確認モンスターの情報はネーリアをからかう為の完全捏造のバッタもんであり、何時もの調子なら彼女は、


『我を食うだと!! そのような分相応を弁えない、気色の悪い生物が徘徊する土地になど一秒たりとも居たくはないわ!

さっさとパナタスへ往くぞ シュウ!』


と若干の怯えを含んだ強気な発言をする。シュウはそれに対して


「本当は怖いだけだろ」


という言葉をかけ、否定し強がるネーリアに頃合いを見計らって、


「あれ、嘘だから。そんな摩訶不思議生物なんている訳ないだろ。」


『シュウゥゥゥっっ!! お主冗談も大概せよ。この大馬鹿者があぁーーっ!!』


という展開になると予測していたのである。その悔しがる彼女見て、普段の我が儘から受ける溜飲を下げようとしていたのだが、先程シュウが話しかけた時からネーリアは押し黙ったまま、一言も喋らない。


(…外したか)


おそらく言ったことが嘘であると見抜き、このいたたまれない空気を作り上げて、自分に謝らせようとしているのだろうと彼は推測した。

ここは自分が引いた方が賢明かと素直に謝罪を述べる


「済まん、これからは変な冗『…嫌じゃ』は控…え…」


『…嫌じゃ…い、やじゃ…そ、んなの、嫌な、んじゃぁ…うあぁ、嫌じゃぁぁーーっうああぁぁ!!!』


彼の言葉はネーリアの泣き叫ぶ声に遮られた。



ネーリアにはもはや彼の言葉は届いていなかった。想像の世界が余りにもリアルで、このまま荒野をさまよい続ければ、遠からずその妄想が現実になると考えしまった。

怪物などどうでもいい。唯一この世界で自分の声と願いを聞き届け、広く暗い雑多な保管庫の片隅から外へ連れ出してくれた人。


―うん? 誰かいるのか―

―? どうしたのシュウ君―

―いや、歌が聞こえるんですよ―


その者が物言わぬ骸に成り果て、ただ一人残される。

もう誰も笑いあってくれない…

もう誰も話してくれない…

もう誰も悲しみを癒やしてくれない…

もう誰も共にいては……くれない。

そこまで思い至った時、ネーリアが感じたのはあそこで一人で日々を過ごしていた時には感じられなかった凄まじいまでの孤独感と世界の全てから切り離された絶望だった。


『あああぁぁぁっ!!!』


シュウは自らの両手に掲げ上げられたまま泣くネーリアに呆然としていた。

彼女がこのような状態になるとは全く予期しておらず、そもそもこのように泣き叫ぶこと自体有り得ないと思っていたからだ。


(!っいつまで呆けているつもりだ俺は)


やっとどうにかしなければと動きだす。


(何だ?自分が想像したナメクジ野郎に喰われる様がそんなに恐ろしかったのか?いやこれは…そういった恐怖からじゃなくて…悲しみ――もしかして…?)


シュウはネーリアと彼女と初めてあった時のこと思い出していた。


―あり得ない奇跡が起こったと―

震える今にも泣き出しそうな声で、


――…お主、我の声が聞こえるのか――


と告げた彼女…。そして、先程交わした会話…


――もしも、俺が死んでしまったら…… お前が…――


(…そうだ。ネーリアは俺が死んでしまえば本当に一人ぼっちになってしまう。彼女は俺という接点を失えば外界へと働きかける事が出来なくなる。それこそ一言も…)


決して、冗談で口に出してはいけないものだったのだ…

その事に気づいた彼は泣き続けるネーリアを幼子を抱くように胸へと抱き締め、剣を撫でながら、滅多に見せない真摯な表情を浮かべると


「……悪かった」


と本心からの言葉を述べた。




しばらく経ちネーリアが話せる状態にまで落ち着くと、彼を待っていたのは予想していた彼女からの怒号ではなく、とても痛い沈黙だった。


『・・・・・』


「・・・・・」


両者ともかれこれ10分以上無言であった。先に静寂を破ったのは漆黒の大剣で、


『その、シュウ…我は…、幾ら迷って苛々していたとはいえ、先程はお主に死んでしまった方が良いなどと…』


と呟いた。


「いや、今回は俺が全面的に悪い。本当に済まなかった」


シュウはその言葉に今にも首でも括ってしまおうかという自己嫌悪に陥りながら答えた。

また、沈黙が生まれる… しかし、長くは続かず、ネーリアの縋るような声が響く。


『シュウ、一つ約束してはくれぬか… 決して我を…』


――おいていかないでくれ……

彼女の声は途中で止まったが、その先にある言葉は容易に想像がついた。


「ああ、約束する… 大丈夫だ」


それは後に二人にとって、絶対の誓約となる約束だった。




「さて、いい加減これからどうするか決めないとな」


夜が深くなり、遠くでは砂狼と呼ばれるものの遠吠えが響き始める… そんな中、今までの空気を払拭するかのような努めて明るい声がシュウから放たれる。


『どうするつもりなのじゃ? 今、荒野のどの辺にいるのかも解らぬのじゃろ?』


ネーリアもそれに乗るかのように答えた。


「西に向かう。そうすれば海沿いに出る筈だ。海にでさえすれば食料もどうとでもなるし、後は南へ行けばパナタスに着くからな。…クエストの募集期日には間に合わないがその辺は諦めるとしよう。誘ってくれたオランさんには申し訳ないが…」


『うむ、それしか道は無さそうじゃな』


これからの道程を決め、二人は眠ることにしたが、大事な事を忘れていたシュウはネーリアに言う。


「ネーリア、“出てくるなよ”…」


『む… 我とて状況を理解してるつもりじゃ』


「…俺は全く信用出来ないんだが」


『なんじゃと!』


「前なんて止めろと言ったのに一週間連続して出て来たじゃないか!」


彼女が夢に出て来ると彼は変な状態になってしまう。

夢から覚めると疲れはとれてるし、眠気もなくなり普通に睡眠をとったのと変わりはないのだが、夢の中では現実と同じ意識が続き、全く寝た気になれないのである。

その精神的な疲労はかなり厳しく、出会った当初1ヶ月近く現れ、トラウマになってしまっている。


「大体、お前は―」


『お主こそ、我に―』


続くかと思われた不毛な言い争いが止まる。シュウはネーリアの柄に右手を掛け、握りしめると突然立ち上がった。顔からは表情が消え、感情を削ぎ落としたかのような無があらわれている。


『――どうやらお客のようじゃぞ』


「――らしいな」


火勢が弱まってしまった焚き火が周囲の石群を照らし出している。その光はまだ何者の影も映してはおらず、周りには一片の変化もない。しかし、彼らその存在の殺意を感じていた。


グガガアウゥゥ……


低い唸り声が聞こえだんだんと近づいてくる。


――ザス荒野の夜はまだ始まったばかりだ――


一話 完

一話を修正・改訂してプログから転載しました。誤字・脱字、表現や言葉遣いが変な所があったら教えて下さい。後、感想も。


……セリフにも改行って入れた方がいいんでしょうか?

地の文にはプログで掲載してる時より改行増やしたんのですが。

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