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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ぼくはぼくだよ。

作者: キョン様

ぼくは生まれつき身体が小さく、弱かった。他の子が出来ることがぼくにはできなかった。お外で遊ぶことなんて、特に。お家の中でうさぎさんのぬいぐるみとかで遊んだりお菓子作ったり絵本を使って声優みたいに音読したりすることの方が楽しかった。お外で遊べない分、一緒に遊ぶ友達はものすごく限られた。そのせいもあり、ぼくはいじめられた。


小学校低学年の時の話。ぼくの教室がある階のトイレの個室の鍵が壊れていた。何かされるのが怖くて、トイレに行くのが大嫌いになった。


中学校に入ったらみんな変わった。もちろん、ぼくの身体も変化した。だけど、みんなとはちょっと違う。健康診断で相談してみたら「この時期はバランスが崩れることがあるから。それでも不安なら病院行きなさい?」と言われた。人間というものは自分たちと異なるものを排除しようとする。そしてぼくはまた、いじめられた。


小学校の時より酷いいじめだった。内側から鍵がかけられる教室に閉じ込められて、白い風船みたいなものに白くて、くさくて、吐き気がするような液体を入れたものを持って、いじめっ子たちはヘラヘラしながら近寄ってくる。それを無理矢理飲まされたこともあった。気持ち悪くて、吐き気が止まらなかったけど、それでも飲まなければいじめっ子たちは許してくれなかった。


そのうち、ぼくはノイローゼになった。学校に行く、と考えるだけで吐き気がしたし、息苦しくなった。両親に相談しても、意味なかった。ぼくの大嫌いな学校へと追い出された。そのうち、息の吸い方も忘れてしまっていた。ぼくが緊急入院してもいじめっ子の親たちは何も知らないため今日も笑顔で「行ってらっしゃい」を言い、学校へと送りだす。ねえ、気がついてよ。ぼくはあなたたちの子供にいじめられてるんだよ?なんで気づかないの?気づいてよ。ねえ!!!!


心の声は届かず、今日もぼくはひとり、閉じこもる。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 痛いほど純粋な“ぼく”の気持ちが、よく表現されていると思います。
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