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神様は不公平だぁ!!!!  作者: AM
初めに
6/19

五話 食事会

「はぁ…はぁ…」


今、俺は全力で自転車をこいでいる。


「集合時間まで後5分!うぉおおおお!!!!!!!!!」


全力でこいでいるせいで相当なスピードがでてる。こうでもしないと集合時間に間に合わない。残り時間、後1分!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「はぁ…はぁ…」


「大丈夫か?蒼」


「あ…あぁ…大丈夫だ…。何とか集合時間に、はぁ…間に合った、はぁ…だろ?」


「ギリギリだね。5秒前だよ」


「あぁ、今流行ってんのさ。5分前行動ならぬ、5秒前行動ってさ」


「5秒前行動って…全ての事がギリギリじゃん!」


優が怒った顔で言った。その顔ですら美少女のようで可愛い…っと今のなし。


「それじゃあ、蒼。行くよ」


俺達は自転車に乗って近くの駅に向かった。


「でどこに食いに行くの?」


「よく分からないけど、たしかどこかの個室を一部屋借りたらしいよ。」


「へぇー、けっこう大掛かりだなぁ」


駅に着くと近くの自転車置き場に自転車を停めてから、集合場所の大きい時計台に向かった。


「優〜、今日って誰が来るの?」


「蒼って何も知らずに来たって感じだね。」


「お前が何も教えてくれなかったからだろ。」


「そうだっけ?」


「そうだよ!」


そんな事を話してると時計台が見えた。


「優、あそこか?」


「うん。たぶんあそこだよ」


まだ俺達以外誰も来ていない。


「まだ誰もいないな。」


「ちょっと早く来すぎちゃったかなぁ」


「集合時間って何時?」


「7:30だよ」


俺は時計台の時刻を見る。7:00を指している。


「なっ!?お前っ30分前じゃねぇか!」


「男たるもの女を待たしてはいかぬ。という言葉を知らないの?」


優は笑いながらそう言った。


あまりの可愛さに俺はすぐさま "お前男じゃねぇだろ!" と言いそうになったがなんとか抑えた。危ねえ…みてくれに騙されるとこだったぜ…


ドンっ!


俺が一瞬後ろに下がった瞬間誰かとぶつかった。ぶつかった女の子が倒れたので俺は慌てて声をかけた。


「すいません!大丈夫ですか?」


そう言いながら倒れた女の子に手を差し出した。


「ありがとうございます。大丈夫です」


女の子は俺の手をとり、立ち上がる瞬間に俺と目が合った。

すごい美人だった。他の色の侵入を拒むような真っ黒な長い髪。吸い込まれそうな大きな真っ黒な瞳。柔らかそうな形の整った唇。

俺は一瞬見惚れてしまった。





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