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アナタが好き あるお店編
アナタが好き。
アナタは私のお客様。
時々来店して、いつも私を選んでくれる。
アナタの指が私に触れる。
そのたび私は声を出してしまう。
ああ、そんなところに手を入れないで……。
ああ、優しく触ってね。
無理に入れたらダメよ。
順番があるでしょ。
優しく諭してあげる。
アナタは冷静になり、初めからやり直す。
そうそう。優しく、優しくね。
そして終了。
「ありがとうございました」
私が声をかける。アナタは、
「げ、残高が五十円か」