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55話 呼び出し

アリスさんの依頼をこなしてからもう数日経ったこの頃意外と何も起きなかった。


王都に納める税を引いても余るくらいには作物が収穫できているらしい。


そういえばこのフィリップ領では獣人と人間の差別がほぼないように見える。


そう思いこの前ヨルに聞いてみた所、そんな事をしていられる程余裕がなく助け合わなければその日を生きられるかも不安定だったらしい。


差別も余裕がないと生まれないとは皮肉だな。


まぁ俺は転生者だからか全然嫌悪感が湧かない。


むしろ…尻尾とかもふもふしたい!


ま、権力者の俺がやったら恐怖心与えるだけだろうから我慢するけどね。


さて、そんな事は置いておいて今日はソフィアさんから呼ばれている。


色々と遠回しな言葉ではあったが要は気になることがあるから教えろ!って感じだ。


いや…あの人そんなに強い口調じゃないけど。


それは、置いておいて行こ…。


「ルア様?どちらへ行かれるのですか?」


「あ、エマか。


ソフィアさんからの呼び出しがあったから向かわなきゃ行けないんだ」


「…ルア様まだ仕事が残ってますよ?」


「え!?まだあった?」


「今は特に多忙な時期ですよ、何せ冬籠の準備をしなくては行けない時ですから」


冬籠…籠り…あ!


「その顔は…忘れていましたね」


「ごめん、思いっきり忘れてた」


「炭なんかの予算を決めなくては行けないんですから、しっかりしてください」


「ごもっともです…」


そうして外に出る準備をした俺はすぐに引き返し部屋に戻る事になった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ふぅ…ひとまずはこんなところか」


「そうですね、一旦はこのままでいいでしょう。


所でルア様お茶はいかがですか?」


「あ、あの。


私!お菓子焼いてみました!」


「そうだ、ルア様私の演奏はどうでしょう?最近新しい曲を覚えたんです!」


会議が終わり仕事モードが解けたルーシー達が次々に俺を労る提案してくれた。


ありがたいけど今回は…。


「ありがとう、でも気持ちだけ受け取るね今日はソフィアさんの所に行かないといけないから3人でお茶は飲んでくれるかな」


「「分かりました、行ってらっしゃいませ」」「ませ!」


「うん、行ってくるね」


そうして玄関を出てから身体能力強化をかけて道を走った。


飛んだ方が良いって?いや、この道を作ってからは差がなくなった!


走るのも体力を使うが飛ぶよりは楽だ。


…もう少し速度上げるか。


そうして王都に早めに着いた。


あ、昼食食べてなかった。


そんな時は…。


そうしてアイテムボックスからあるものを取り出す。


そうして取り出したのは前世の世界の携帯食に似た食べ物。


ジュリアにダメ元で説明したら頑張って作ってくれちゃったんだよな。


麦とかを使った棒状の物。


味は…まぁ食べれなくはないかなって感じだがせっかく作ってくれたので文句は言わない。


甘味が少ないもんなこの世界。


また、あの蜂達を探そうかな。


よし、栄養補給完了。


行くか!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


いっつも思うけどすごいお屋敷だよな。


「ルア様、ようこそ!いや…白刃の影さんとお呼びした方がいいですか?」


イタズラをする子供のような笑顔を浮かべるソフィアさんがいた。


「…勘弁してくださいよ、ソフィアさん」


「あら?嫌でしたか?」


「実感が湧かないんですよ、自分がそんな呼ばれ方してるの」


「あらあら。


あ、そうだお父様もルア様に話したがっていましたよ?」


「え、分かりました、では先にジーニーさんのところにいきましょうか」


「え?私の部屋に先に来てくれるんじゃないんですか?」


「…は?」


え、いやいやちょっと待て待て二つの意味が訳が分からんのだが。


いや、俺がジーニーさんに呼び出しくらってるのも驚いたが何で俺がソフィアさんの部屋に?


いやいや、若い男女を一緒の部屋に入れちゃダメでしょ。


ま、俺は…彼女がいるからそんな事しないが。


もしかしてジーニーさん、その忠告でもするつもり?


じゃあ普通に部屋に入れる事を了承するなよ。


…憂鬱だ。


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