第4話 宿屋
ここがおすすめの宿か…外観は綺麗そうだな。
宿屋の中でもなるべく評判が良い宿屋を街の人に聞くと親切にもなかなか良い宿を教えてくれた。
金額としてもそこまで高くなく街の中心部で犯罪も少なめという好条件の宿だ。
試しに一泊してみようとお金を払い部屋に入ってみるとかなりシンプルだったが俺はそっちの方が好きなのでより評価が上がるな。
一泊朝食付きで銀貨5枚…日本円で言うところの5000〜10000ってところかな?妥当な値段だろう犯罪が少なくなにしろ魅力的だったのは記入されていなかったがお風呂がついてくる点だ、異世界といえばそこまで発展していない物が多かったりもするが今回はかなり発展している方の異世界だったようだと言っても現代社会に比べると全然低いが…。
冒険者ギルドに登録もできたし明日手に入った素材をギルドに売ろうその為にアイテムボックスを整理しておこう。
アイテムボックスを整理しているとドロップアイテム以外に小さな種のようなもの3つほどが入っていた……なんだこれ?
見た目はナッツ類だけど何故か暖かい本当になんだこれ?
鑑定してみよう{成長の種 能力上昇のポイントが結晶化したもの食べる事で能力が大幅に増加}
成程。でも食べる事でかぁ流石に急に現れたものを食べる程勇者じゃないからな。
でも耐異常があるし毒だとしても死にはしないだろうしどれだけ伸びるのか気になる。
一粒だけ食べてみようかな。
そうして一粒口に含んでみると味のない穀物のような味だ、そこまで美味しいわけじゃないか。
噛み砕いて飲み込むと急に体が熱くなってきた。
なんだ…これ。
インフルにかかった時でもここまで熱くなった事はなかった体温計で測ったら45℃ぐらいありそうな感じだ。
体が追いついてないのか?不思議と息苦しさは無いけど頭がぼんやりとする。
耐異常が効くまで時間がかかりそうだなそれに今凄い眠い、意識が飛びかけてるのか?寝たらまずいかもしれないけど…神様にもらった物を信じて寝てしまおう。
…………今どれくらい時間が経った?外をみるともう真っ暗でお店は殆ど閉まっている、深夜まで寝てしまったのか。
とりあえず熱は引いていただが服が汗でびしょびしょになってる。
とりあえず服を乾かして汗を流すためにも風呂に入るか。
でも替えの服はないな、今から買いに行こうにもお店は閉まってるしどうしたもんかな。
そういえばスライムの粘液って布とかと一緒に加工されるんだったよな?織り交ぜられるって事なのか?それとも布として使えるのか?
どちらにせよ鑑定ではそこまでが分からない、それならクラフティングテーブルを使ってみるか?レシピを知らなくても作れるらしいし…試しに使ってみるか一応スライムの粘液は沢山あるしな。
クラフティングテーブル。
すると頭の中にたくさんの情報が流れ込んできて一瞬吐きそうになってしまった。
こんな事なら初めに開いておくべきだった、鑑定の時のように目の前にプレートが現れた指で操作するようだが…思いっきりスマホとかタブレットだと思ってしまった俺は現代に慣れすぎているのだろうか。
手に入った素材と僕が欲しい物を汲み取って適切なレシピを提示してくれるようだ…本当にここまでのチートは要らなかったって神様。
その中にスライムを原料とした布があったスライムの粘液を一つで作れるようだ。
生成を押すとアイテムボックスにスライム布が追加されていた試しに取り出してみよう。
取り出すとスライム布は黒色だった。
恐らく魔力の影響を受けやすいので黒色に変化したのだろう。
その感触は柔らかく表面はスベスベで気持ちよかった、これで服を作れたらとても気持ちいだろうな…っと忘れずに鑑定しておかないと。
{上質なスライム布 スライムの粘液を一定の条件で加工する事で生み出される上質な布、※この布は魔力伝導率がよく魔力を注げば形は変幻自在となっている}
成程…※があるのが気になるけど変幻自在なら服の形にもできるんじゃないか?
服をイメージして魔力を注ぎ込むとパーカーとなった…生前って言えば良いのかな俺がよく着ていた服の一つだ、俺の好きな服装なんかに左右されちゃいそうだ。
試しに今着ている服を脱いで着用してから鏡で確認すると…透けていた無理やり伸ばしすぎたせいだろうか?
仕方がないのでもう一枚作り一緒に再構築すると今度はしっかりと透けないようになった。
でも上だけだとな…下が裸になっちゃうからもう2枚作って…
ノータックを作ってみた、かなり着るのが楽な服装を普段からしていたのでズボンはノータックの方が落ち着く。
そして忘れないように下着も作っておく、最悪透けてもいいと一枚で試してみだが以外と綺麗に透けないようになっていた。
でも4枚で1組の服でしかも加えて下着のセットを作るために1枚使うとしたらかなり効率が悪いなスライムを多めに狩らないといけないのもそうだしちょっといちいちイメージするのは面倒だ、数枚作ってそれ以外は服屋の服装でいいや。
両方を着て鏡に立ってみると服だけが前世に戻ったような感覚があり少し懐かしさを感じた。
。…でもこれだと外に行くには目立ちすぎるか、布を5枚程作って明日作ってみようとりあえず今はさっき作った服でいいや。
でもこれで替えの服を作る事が出来ることが分かったしやっと風呂に入って汗を洗い流せる。
そうしてさっき作った服を壁にあるフックに吊るし風呂に入ろうと足を入れたらもうすっかり冷めてしまっていてわざわざ火魔法を使って温めたのは別のお話。
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