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30話 影月

さて、阿頼耶識で分かる範囲全ての属性を試したが使えるのは無属性…に似た何かだ。


阿頼耶識曰く、俺の持つ固有属性と妖術の属性はこの世には存在していなかったはずの物のようだ。


そしてそういった類は名付けをすると真価を発揮するらしい。


妖術の無属性はよく言えば万能属性悪く言えば器用貧乏。


その中でも特徴的なのは妖力を消費して本来霊符にして使うことのできない術式を描いておき使用可能にする事だ。


一から再構築するよりも簡単かつ組み合わせで無限の可能性が広がるらしい。


無論これらは全て妖狐に関連しており俺の白狐にだけに当てはまるという訳ではない。


それはそうと名付けか…見たところ無属性を土台としたより上位の属性のようだ。


無属性…無…虚無…虚空?


虚空属性と名付けてみよう、すると胸の辺りが少し暖かくなった名付けが完了したようだ。


早速使ってみようって虚空属性って何かできるんだ?


無属性の代表とも言える身体能力強化は…そんなに上がらないな、これなら魔法の方がコスパは良い。


次に結界術はどうかな。


そうして頭の中に結界のイメージを描き始める、結界は壁…いや違うな一つの箱として考えよう。


イメージ、イメージ、イメージ。


出来たかな。


そうして手を開くと手の中に小さな正方形のキューブができていた、しかもこれが凄く大きさや形が自由自在、かなり汎用性が高そうだ。


紙に書く呪符は…生憎今は紙がない、この実験はまた今度にしよう。


最後に俺の固有属性…[???]の方だがこれに関してはよく分からん。


試しに使ってみると黒く小さな玉が一つ出てきて伸ばしたり縮めたりすることしか出来ない。


…前に自身の影を操れるようになっていたのは初期だけの特別設定だったのだろうか。


これの使い方はぼちぼちかな。


しかし影を操るというなら影の中に物を入れたり出来ないのかな?


そう思い影にそっと手を伸ばしてみると驚くことにその手はどんどん影の中に沈んで行った。


もしかしてこれは良い移動手段になるんじゃないか?


そう思いゆっくりと体を影の中に入れていく。


中は思ったよりも快適だな外の様子は見る事ができるし何なら暗視が付いているようだ、それに息もできる、しかしこれは影がないところに出たらどうなるのだろうか。


実験してみよ、善は急げだ!


そうして実験を行った結果分かった事は影がある部分に己の影の一部を入れてある影には入る事ができるが、その部分が照らされてしまうとその部分の影は消滅してしまう上に中にいると完全に地面に生き埋めになる、ナイフで試したら完全に埋まってしまった。


つまりこれは夜にしか使えない移動手段か、いや十分だけどさ。


[…ツカウ?]


は?何で急に声が聞こえた?


頭の中で響いてる、テレパシーみたいな物なのか?


[テレパシー?ワタシ、ワカラナイ]


[君は誰なんだ?]


[?ダレ?ワタシッテダレナンデスカ?]


だめだこりゃ意思疎通が出来てない。


[ワタシハキヅイタラココニイタ、イロンナイシガマザッテル…イシッテナニ?]


チグハグな言葉遣いだ、色んな意思が混ざっていると言っていたがそれは本当なのか?


[チカラツカウ?]


力…これに本当の使い方みたいのがあるのか?


[アナタニハコッチガアッテル、ホノオハアナタノジャナイ]


…っ。


やっぱりか暁は俺の本来の属性ではない、そりゃそうか何故かこれにだけは最初から名前が付いてたんだから。


[阿頼耶識]を使用…は?失敗した?


[キヲソラスコトハユルサレナイ、エラビナサイ]


なんか急に流暢になってきたな。


[ワタシノイシハナガクハツヅカナイエラビナサイ]


[リスクはどれぐらいある?]


[アナタニリスクハナイ、ホノオハホンライノホノオノカケラ、ユエニヨワイ]


リスクはないのか、使えなくても試してみる価値はありそうだ。


[力を使う事を申請する、やってくれ]


[ネガイヲキキマショウ、サイゴニ、ワレラハイシノシュウゴウタイ、ホノオデヨウヤク、ネムルコトガデキル]


その言葉を聞いた途端俺の手にあった影が大きく暴れ出した。


「うわ!ちょっ、止まれ!」


そうして少し経った後影の暴走は収まったが周りには飛んでいたはずの鳥や魔獣の死体が転がっていた。


俺にリスクはないっていうのはそういう事か、人があまりいない森のなかでやって良かった。


すると目の前にステータスのようなボードが出てきた。


[???に名前をつけてください]


名付けか、影を操るから影の文字を入れるのは必然だけど…流石に影ってのは安直すぎるよなぁ。


………。


…。


俺の本来の固有属性みたいな物だしここは苗字の月城から月を取って影月なんかが良いんじゃないか?


暁と影月…うん、韻が踏めててなんか良い感じ。


[影月が取り込んでいる魂を暁により浄化しますか?]


成程、炎により眠りにつくというのはこういうことか。


彼らが生前どんな人達だったのかはわからないがここは安らかに眠ってもらうとしよう。


[浄化を申請]


[申請を受理、浄化を行わず完全に取り込む魂を選びますか?]


選ぶとどうなるんだろう?


[影月の一部となり永遠に苦しむことになります]


うわぁそんな阿鼻地獄みたいな属性持ってるんだ俺。


[とりあえず全部浄化で]


この阿鼻地獄のような力は使う事がない事を願おう。


[…浄化された魂からの祝福ギフトにより影月が強化されました]


マジか!ラッキー!


そう喜んだのも束の間、少し離れた場所で女性の悲鳴が聞こえてしまった。


全く俺はトラブル体質か何かなのか?領土内だから助けるけどさ。


そう悪態をつきながら、まだ慣れない身体能力でその場所へと向かった。

読んで頂きありがとうございました少しでも面白い。続きが読みたいと思ったらブックマークと感想、星をたくさんつけてもらえるとモチベーションになりますのでお願いします!

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