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20話 暁

流石に死んだか。


童はには名は無い、しかし人々にはこう呼ばれておる白き悪魔。


童は楽しければそれで良いどれだけ同じ種が死のうと何も思わぬ今まで何人もの人間の英雄と呼ばれておる奴らを葬ってきた。


童に与えられた権能[法則支配]抵抗レジストできぬ者は童の思い通りに作り変える事ができる。


この権能が効かぬ奴には何度も会ったしかし結局法則が変えられずとも童の魔法の勝てた者は居らぬ。


さてあやつが使っておった刀を回収するかの。


そうして童はあやつを貫いた場所に向かい歩いていく。


しかしちと砂埃がひどいのう少々加減を間違えたか?


そうして砂埃の中を歩きながら刀を探す。


見つけた、しかし何故か輝きが失われておらんな?まぁ良いじゃろ。


そうして手を伸ばし回収しようとするといきなり殺気を感じた。


そうして後ろに下がると童の右腕は飛んできた炎に貫かれていた。


有り得ぬ…!あの状態で受け生きているなど。


しかしあやつは童の驚きを嘲笑うかのように刀を握り立っていた。


童は久しぶりの恐怖を覚えた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


何が起こった?


あの時確実に絶命したはずが俺の体はまだ生きている、何故?


[ーーーーーーー固有属性 暁を獲得 それにより一部の能力が暁に統合]


は?暁?てか固有属性って何?


色々と調べたかったが今はそれどこではない。


幸い砂埃のおかげで俺の体は隠されている。


さっき開けられた傷も全て塞がっている、それどころか浄化までされてる。


それが暁の権能か?


すると先程の魔族がこちらに歩いてくる、まだこちらには気づいていない。


ってまずい!神鉄を持ってかれる!仕方ない気休めでも[炎魔弾フレアガン]を使うしかないか。


そうして炎魔弾を準備する、すると出来た弾はいつもの形とは違った。


そうして俺が念じた瞬間、炎が光線のように魔族の腕を飛ばした。


急いで神鉄を回収し立ち上がる。


…[暁]これがどれだけ役に立ってくれるかは分からない、でもさっきのでなんとなく使い方は分かった。


さて、反撃開始だ。


そうして地面を蹴ると思ってきたよりもスピードが出た。


まさかさっきので身体能力上がった?


でも好都合だ。


「ちっ混沌魔法奈落矢!」


さっきまで見えなかった魔法が見える、身体能力が上昇している?


一旦その関係は無視して、さっきの暁の効果…この魔法に対する対処法になるんじゃないか?


神鉄に暁を付与し頭に浮かんだその言葉を発する。


「燃やし尽くせ[焔]」


神鉄の刀身が赤く太陽を思わせるような色へと変化する。


月城流 「月虹」


前方に円を書くように刀を振る。


神鉄に触れた瞬間奈落矢は煙のようになって消滅した。


これは浄化って言ったほうがいいのかな?


そうして一気に間合いを詰める。


月城流 「時雨!」


時雨で腕や足を狙い隙を作ろうとした、だが。


浅い…やっぱり月城流だけじゃ火力が弱い、いくら暁で殺傷能力が上がっても俺が深く切り込めなければ意味はない。


それに…俺はまだあそこまで至ってないんだ。


すぐに距離を取ろうとしたが魔族はその隙を見逃さず魔力で強化した拳を俺に向けて放ってくる。


「ぶち抜け!」


暁を炎魔弾の要領で放つと辺りに無数の光線が現れる。


そうして魔族の体勢を崩し俺は退避することが出来た。


本当はあのまま攻めるべきなんだろうけど、攻めたとして食らったら元も子もない。


今の俺はただ魔族の速度に追いつけるようになっただけなのだから…。


でも…今のこの身体能力ならばアレ出来るか?…やってみる価値ぐらいはあるよな。


念の為身体能力強化をかけて…もう一度地面を蹴る!


月城流 「疾風!」


そして…「時雨!」


疾風を入れる時魔族は武器を展開し俺の斬撃を防ごうとしたが疾風からの時雨には対応できなかったようで何発かダメージ入れられた、とは言っても威力が弱いから大きな傷にはなってないけど。


「煩わしいのう!!」


怒りに満ちた声が聞こえ魔族の周りに魔法が展開される。


しかも与えた傷は完治してるか…再生能力も高いとか厄介極まりないな。


でも俺は落ち着いていた、失敗すれば死あるのみ。


こういう時本来は背筋が凍るような思いをするんだろうけど不思議だ、今は背中が燃えるように熱い。


刀の握り方を俺は変えた。


…技…貰うよ。


天原流  「澄清」


彼女から…恵麻から教えてもらった技、ずっと恵麻程の威力が出ず悩んでいたけれど今。


それは完成した。


[その一太刀は魔族の足を切り離し一瞬の隙を作り出した。


魔族の再生能力にとってはかすり傷程度のダメージだが生み出された一瞬の隙は彼の一太刀を届けさせるのに十分であった]


ずっと見てきた、恵麻の動き腕の使い方。


今俺は恵麻の動きには劣るが殆ど似た動きができている。


世界が遅く感じる、全てのものがゆっくりに自分の動きだけが早く動く。


恵麻が得意としてた技、俺がずっと出来なかった技。


天原流 奥義 「飛龍・水天一碧」


[その残酷で美しき一太刀が振られた時ピシッと小さな音が鳴った。


その瞬間魔族の首は天へと舞う。


残されたのは男を貫かんとしていた魔法の残り香であった]

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