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16話 試合

「ジャン=ロベール様、そろそろお時間です」


「ああ、今行く」


そうして俺は一番自分の手の大きさに合った刀を持ちスタジアムへと向かった。


上から見るのと実際にここに立つのは大きな違いがあるな。


周りの人達の視線が一気に集まる。


そりゃそうか刀なんてのは評価が低いしな、ここでアレを使ったりするのはやめた方が良いな。


すると目の前から黄色い髪をした青年がやってきた。


「あんたがロベール家の人間か?刀とはかなり面白い人だ」


武器は片手剣か、刀に対して見下した感想を言わないあたり配慮はできるのか、鑑定…。


Lv 20

力 A+

魔力 B+

精神力 420


力の数値が目に見えて高いな、薬のドーピングではないようだし、スキルの影響か?


「ああ、俺はジャン=ロベール、ジャンで良い」


「そうか、俺はグラル=アルデンヌ、言いづらいだろう?同じくグラルで良い」


「では、グラル始めようか」


「おう、手加減無しで行くぜ」


そうして審判が始めの合図の鐘を鳴らす。


「速攻で決める![ソードストライク!]」


速っ!


慌てて横に移動して避ける、これが片手剣の技術アーツか。


この世界には魔法以外に技術という物が存在しているらしい、神様から貰った知識の一つだけどね。


魔法は魔力を使うのに対して技術は魔力とかは消費しない、簡単に言うとスポーツと同じような物で体力のみがしょうひされるらしい。


けど技術は言わば魔法に対抗するための術でもある、魔力が低いうちは技術でLvを上げるそうだ。


火球ファイヤボール


すかさず魔法を叩き込む。


「そうくると思ってたよ!付与エンチャントフレイム!」


やべ、火球を打ち込んだ時に出た煙で強化を許した。


慌てて足元で風を起こして距離を取る。


めちゃくちゃな飛び方をするがしょうがない!


案の定、かなりバランス崩した。


だがあんな速度で避けたのに炎で頬を切られた、いくら炎で刀身を長くしてたっておかしい速度だ、彼の剣技はかなり熟練されている。


しかも炎は止血になるからこれ以上傷は酷くならないけど回復を阻害している、結構嫌な攻撃だ、全部受けなくて良かった。


「やるな、だが!これで終わりだ[ソニックブレット]!」


仕方ない使うか、あんまりこの世界の人に見せたくはなかったけど!月城流、居合術「霞!」


目の前に来た片手剣を真上に飛ばし至近距離で「火球!」


思いっきり吹っ飛ばす。


結局使ってしまったな、でもまだ正体が俺だとは分からないだろう、この世界では使ったことない技だったしね。


さてどう出る?かなりのダメージのはずだが。


「はっははは!、降参だ!これ以上は戦えねえ!」


グラル、が両手をあげて降参した。


「いいのか?まだやれるぞ?」


「無理無理、打ち付けられた時に骨がいくつか折れた痛くて動くなんてとてもじゃないが無理だ、それに俺は強い奴に会うために会うためにこの試合に参加したんだ、なぁお前いつだったら空いてるんだ?もう一度やりてぇ!」


なんか…元気だなこいつ、負けた事をなんとも思っていないのか?いやまだ成長できる余地があると喜んでるのか。


…こいつは強くなるな、負けた事を悔いることも大事だがそれ以上に成長の余地があると取れるやつが一番強くなれるんだよな、本当に羨ましい限りだ。


そうしてグラルに近づいて土魔法と風魔法で外から見えなくし防音をしてから少し仮面を外す。


「あ、あんたは!?」


唇に手を当てて静かにするように促すと素直に従ってくれた。


「冒険者教会にメッセージでも送っといてくれ、いつでも手合わせはしてやるぞ」


そうして仮面を戻して魔法を解除する。


はぁ変装用だったのについ気持ちが昂って外してしまった。


なんか…師匠達に似てきてる気がする。


その後、すぐに救護班が来てグラルを運んで行った。


因みにその後は無理矢理薬で力を得た奴らだったので軽く小突いたらすぐに倒れた。


そんなこんなでまさかの決勝に来てしまった、いや優勝する事が目的だから良いんだけどさ。


対戦相手は……。


まぁそうだよな。


最初の方に見たステータスが通常時で凄い奴だ。


本格的に両親や師匠に教わった技とか魔法をフルに使わないと勝てるか不安だな。


なにしろ俺には技術がない、そこが大きな枷となって足を引っ張って負けたりする事がないようにしないとな。


そう思いつつ試合のための準備を始めた。

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