夏の友 6/6
ついに夏休みの宿題が全て終わった。
汗で服がビチャビチャだ。今、気がついた。なかなかの集中力。さすが俺。
宿題が終わったとは誰にも言えない。褒められたい。しかし褒められない。むしろ怒られるであろう。だからこの達成感は自分一人で噛み締めよう。
それにしても気分が良い。
父親に一回は怒られた。それは認めよう。しかしそれ以外はどうだ?自分の力で乗り越えられた。ここまで自力で頑張れる子供は他にいるのだろうか。他の奴らは今頃何をしているのだろうか。どうせ汗をかきながらテレビでも見ているのだろう。まったく。もう少し俺を見習ってほしいものだ。
人というのは諦めたら終わりだ。俺は弱い人間。すぐに諦めてしまう。それは仕方がない事だと思う。
諦めなかった理由はただ一つ。父親に怒られたくない!これだけ。
人類全員が優しかったらいいのになぁ。なんて事を考えたりもする。しかしそれは本当に正しい事なのだろうか。今回の宿題。これは父親の怒りがなければ出来なかった。だからこそ分からない。優しさと厳しさ。どちらが大切なのだろうか。俺にはその答えは出ない。
善があるから悪がある。悪があるから善がある。すべては表裏一体なのかもしれない。なかなか奥が深い。
そういえば腹が空いたな。
おっ。もう昼過ぎ。まだ昼メシを食べてない。さてさて。今日はご飯に何をかけて食べようかな。




