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夏の友 4/6

 さあ、いこうか。

 俺自身の気持ちを高まらせる。やる気がだんだん薄れていく。


 やめるな!

 とまるな!


 周りは見ない。見たら負け。周囲には誘惑しかない。普段なら気にならない物まで気になる。だからこそ、立ち止まってはいけない。


「よっしゃ!つぎつぎ!」


 自分を鼓舞する。えんやーそーれ!

 気合を入れて!はい!はい!はい!だ!


 次の宿題はマジで困るやつだ。これを考えた奴は意地が悪い。だって一行日記だぞ?合計で四〇行ぐらい書かなきゃいけない。コツコツやる以外に方法はあるだろうか。ないだろう?これを考えた奴は、日本社会が産んだ闇そのものだ。


 とはいえ四〇行。これぐらいなら根性で乗り切れるだろう。しかしそうは問屋が卸さない。


 この宿題の本当の闇。この宿題にはもう一つの罠がある。


 天気の記入。


 はぁ。マジで勘弁してくれよ。この鬼畜野郎が。天気の事なんていちいち覚えてねぇよ。この馬鹿。たわけ。間抜け。バカバカバカ。


 ふぅ。とは言ってもだ。どれだけ悪態をついても何も解決しないのが人生というものだ。さぁ。ここから冷静に考えて行動しようではないか。


 まずは友達に聞くという方法もある。しかしそれには時間がかかる上に、宿題が終わらない可能性が出てきてしまう。だって友達と会ったら遊んでしまうだろう?遊ばない奴がいるならここに連れてきてほしいものだ。

 だからこれは得策ではない。


 母親に泣きつく方法はどうだろうか。今は仕事で家にいない。帰ってきてから泣きつく。なかなか良い作戦だとは思う。しかしこれも得策ではないだろう。俺の宿題を手伝っていると父親にばれたら最悪だ。父親にばれる可能性は極めて低い。バレる時に確率は関係ない。それがたとえ1パーセントであろうと、バレる時はバレる。だからこそ怖い。

 ただでさえ少し前に怒られたばかり。父親という火に、宿題という油を注ぐようなものだ。これも得策とは言えないだろう。


 まずは計画を立てる。解決策を探すんだ。


 俺は全神経を集中させ、脳をフル回転させる。どうすれば天気が分かるのだろうか。ただただ、黙って考える。

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