子供の大人的な休日 7/9
誘惑とは恐ろしい。これは人間に本当に必要なものだろうか。これが無ければ、人間はもっと進化できたのではないだろうか。
ダメと言われたらやりたくなる。そんな感情を埋め込んだのは誰だ?神か?仏か?先祖か?国か?親か?宇宙人か?
さぁ。冷静に考えようではないか。
もんじゃが百円。べビスタ三十円。いやぁ。悩む。本当に悩む。俺の持ち金三百円。あぁ。本当に悩む。
今の俺はあれが欲しい。あれが、喉から手が出るほど欲しい。
とりあえず一度確認しよう。
「この後、どうする?」
「これ食べたら帰る。夕方からおじいちゃん家に行くって言ってたから」
って事は、駄菓子屋でストリートファイター2。略してストツーをやらないという事だ。ストツー代五十円とお菓子のお金は考えなくてもよい。そういう事になるな。なるほど、なるほど。
かといってだ。一本。あれを一本飲み切るほど欲しているのであろうか。俺は一口飲みたいのだ。まるまる一本を飲み干したいという欲望はない。
お金のこともある。ここはひとつ、ナオトを誘ってみようではないか。
ここから、俺の交渉術をお見せしようではないか。
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