8.以外と楽しい?
ナレーションの目線が色々と変わるよ!
---焔---
朝!
いい天気だ。
竜也は図書館に行っちまったし、俺は一人で村をでて木こりにきた。
近くには機械があって、自動で伐採している。
それをじっと見ていると
"伐採Lv1"のスキルを習得しました。
「おわ、ビックリした!急に出てくるなよ」
まあいいか、なんかスキル習得したからいける気がする。
さあ!斧を構えて〜
「ふっ!」
コンっ!
「よし、いい感じに切り込みが入ったな。こんな感じにやればいいのか」
そして、焔は木の切り方を覚えた。
「木切るの以外と楽しいな。楽しいなら続けられるな。よし」
焔は木を少し切って、切った木をアイテムボックスに入れ、採掘するために移動していた。
その途中に森があるが、焔は近くにある物を見つけた。
「これは、キノコか?よし、必殺!採取!」
さっ
焔はキノコを取った。
そしてまた、あの謎の声が聞こえた。
"美味しいキノコ"を手に入れました。
「何、美味しいキノコって名前雑!まあ、食べれるならいいか。森の中に沢山ありそうだな。ついでに取ってくか」
こうして、焔はキノコを森で取りまくった。
美味しいキノコの他にも、毒キノコやビリビリキノコ等名前は適当だったが、色々と見つけた。
焔としては、分かりやすいので良しとしていた。
「採取はスキルが無いのかな。スキル沢山あった方が凄そうに見えるからあって欲しかったな」
焔は、惜しいと思った。
薬草なども沢山あったので調合の方法を調べて自分で色々と作ろうかなと思った。
「いや、薬草とかだけじゃなくて木を木材にする方法を知ったり、鉱石も取りに行くし自分で武器とか作り方覚えれば作れるんじゃん!やったぜ!俺は調合、製作、鍛冶、建築の神になる!」
焔はそんな事を叫びながら一人でキノコや薬草類を取っていた。
色々と片付いたら図書館に引きこもろうと決めた焔だった。
「やっと着いたがな。ここ山かよ、疲れた〜。ちょっと休も」
焔は10分くらい近くの岩に座っていた。
---竜也---
「・・・・」
竜也はずっと黙って本を読んでいた。
竜也の隣には本が沢山積んである。
あぁ、朝からずっと本読んでるから凄い疲れるなぁ。
でも、必要な事だからな、頑張って読むぞ。
...そういえば本って貸し出しできるのかな?聞いてみよ。
「すいません、本って貸し出し出来ますか」
「はい、出来ますよ。10日以内に返しに来てくだされば大丈夫です」
「貸し出しに手続きっていりますか?」
「はい、ここでこの紙に書いていただければ出来ますよ」
「教えてくださって、ありがとうございます」
そうか、借りれるんだな本。
気分転換で他の場所で読めるってわけか!やった!
あれ、なんか本を沢山読める気がする。
めっちゃ読みたくなってきた!よっしゃ、読むぞー!
"一点集中"のスキルを習得しました。
---再び焔---
「そろそろやるか」
少し休み、採掘をしようと採掘場に移動を始めた。
ゲームなどではツルハシをカンカンしてるだけで鉱石などが取れるがここではどうなのか。
焔はそこが気になっていたが、少し歩いたところに見つけた。
...採掘機を。
「あ、やっぱりあるんだ。これ、鍛冶とかも機械がやってんのかなぁ」
沢山の事を機械がやっているせいでそんな事を思っている焔。
焔はまた、機械が採掘をしている所を見ていたらスキルが手に入るのかもしれないと思い機械を見ていた。
ずっと見ていて、5分くらい見ていたら。
"採掘Lv1"のスキルを習得しました。
「お、きたきた。よーし掘るぞー」
スキルを習得できた焔は機械がやっている様に採掘を始めた。
この世界ではゲームの様に採掘出来そうな所をカンカンしているだけで鉱石が取れるらしい、なんて楽なのだろう。
焔は本当にゲームの世界なんじゃないかと思った。
だが、今は採掘だ、と思い採掘を始めた。
カンっ!カンっ!
"鉄鉱石"を手に入れました。
「あ、本当にこんなに掘り方で大丈夫なんだ。これは楽...ではないな。腕がえらいわ」
そんな事を言いながら焔は30分近く鉱石を掘り続けた。
腕がもうパンパンになり、休憩に入った。
焔はふと、光樹が言っていたことを思い出した。
「そういえば、経験値沢山貰えるんだよなぁ。ステータス見てみるか。本当にレベルなんて上がってるのか?」
焔はコマンドを開き、ステータスを見た。
雨森焔 Lv10 ジョブ 魔法使い? 称号 無し 所持金90ルピ
筋力 15
防御 12
魔力 2
魔防 4
速さ 19
精神力 26
運 24
スキル
伐採Lv2 採掘Lv2
装備
左 鉄の剣 右 木の杖
攻撃力+10 攻撃力+2 魔力+5
鉄で出来た剣。 木でできた杖
「相変わらず武器の説明は適当だな。てゆうかレベル10!?うーん、上がるのが早いのか遅いのか分かんないなぁ。でもステータス全然上がってないな!レベル2とか3のステータスじゃね?これ?」
レベルはかなり上がっていたがステータスの伸びがやはり少なかった。
これはレベル詐欺みたいだな、と思う焔だった。
「ま、しょうがないか。今は...昼くらいか。とりあえず持ってきた非常食を食べて、釣りに行くか」
焔は切り替えて今の事を考えた。
偉いぞ!
「...グルルル」
「ん、なんか聞こえたか?...気のせいか」
近くで聞こえた魔物の声に気づかず釣りに向かう焔だった。
釣り場まで歩いていた焔だが、やはり何かが近くにいると気づき少し身構えた。
武器を取り、周りを見回す。
すると、近くの草むらから何かが飛び出してきた!
「グルルル」
「なんだ?狼か?目が赤いけど、日焼け?違うよな。名前分かんねぇな。とりあえず狼でいいか」
そんな事を言っていたら狼が急に襲いかかってきた。
焔は咄嗟に左手に持っていた剣でガードした。
狼は少し下がり威嚇を始めた。
「これ、やるしかないよな。俺でいけるか?いや、いくしかねえ!とりあえず魔法は...練習しとけばよかったぁぁぁ!使い方知らねぇよぉぉぉ!」
焔は狼が襲ってきているのにも関わらず叫びながら色々と言っている。
そんな様子を見て狼は噛み付こうと何回も飛びかかってきた。
「くそ!次来るタイミングで避けてそのまま斬るか!集中だ」
焔は狼に全神経を集中して、狼がいつ噛み付きに来るか見極めた。
そして、狼が飛びかかってきた、焔は身体をそらしその勢いのまま剣を振り狼を斬った。
狼は痛そうな鳴き声をあげ、悶えていた。
焔は狼に近づきトドメだ!っと言わんばかりに剣を狼の頭に突き刺した。
グサッ!
周りには血が飛び散った!
「うわぉ!びっくりしたー。そういえば魔物は魔石っていうものを持っているんだっけ。でも、取り方分かんねぇな。アイテムボックスに入るかなぁ」
狼は入るかと入れようとした。
入った☆やった☆
焔はそのまま何事もなかったように釣り場に行った。
焔は釣り場についた、近くには今日沢山見てきた機械がある。
焔は釣りの仕方は知っていた。
釣りもスキルないのかなと思って焔は釣りを始めた。
待つこと数分、釣竿に魚がかかったのを感じた。
「あ、かかった!釣るぜ釣るぜ!」
焔は地球にいた時釣りを何回かした事があったので釣ることは簡単に出来た。
"イワシ"を手に入れた。
と同時に
"釣りLv1"を習得しました。
「お、釣れた。イワシなんてこの世界にもいるのか!しかもスキルもか!やったぜ。釣りは好きな事の一つだからな。暗くなるまでずっと釣ってようかな」
そして焔は何時間も釣りをした。
焔は機械が近い所で釣りをしなかったため、魚が沢山釣竿にかかった。
焔は魚が沢山かかって沢山釣る事ができて、釣りにハマってしまった。
「やべ、日が落ちてきた!どんだけ釣ってたんだろ。ここのスポットまじで神!めっちゃ釣れるやん」
焔はそんな事を言い毎日これをするのかと思いながら帰った。
あれ、俺って村人Aみたいな感じになってね?
そう気づくのはあまり遅くなかった。
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「ただいまぁー!疲れた〜、シャワー行ってこよ」
焔は自分達の家?に帰ってきて始めにシャワーを浴びに行った。
シャワーを浴び終わって、部屋に戻ると、もう竜也がいた。
本をずっと読んでいるため、焔には気づいてないらしい。
「たーつや!たっだいまー!」
「おわ!びっくりした!驚かすなよ!てゆうかいつ帰ってきたし!」
二人はそんな事を話して笑いあっていた。
そして、竜也が焔に言った。
「 そういえば本を借りれるらしいからお前が欲しそうな本借りてきたぞ」
「まじ!?サンキュー。でもおれが欲しくないやつは返品するんで。」
「分かってるよ。ほい」
そう言って竜也が出したのは木を加工する方法や魚をさばく方法、鉱石を加工する方法など、昼間に焔が欲しいなぁと思っていたものばかりだった。
「た、竜也。お前は俺の心が読めるのか?」
「そんなに欲しかったものばかりだったのか。凄いな、俺」
焔は明日、本を読もうと思った。
竜也は魔物を少し倒しに行くと言って、今日一日は終わった。