7.暇つぶしの道具? 決め事の定番
暑い...アイスうまい!
「お、お前らは起きてるな。じゃあ、手伝いについて説明するぞ」
亜蓮は手伝いの内容について話し始めた。
「お前らにしてもらうのは主に村の見回りだ。簡単だろう?二人でこの村の見回りをしなが、観光とかしてていいぞ」
「え!?見回りでいいんですか!しかも観光とかしていいんですか?え?そんなんでいいんですか?」
「いいよー。だってこの村平和だからねー」
「「軽!」」
なんという軽さ、そこに痺れる憧れるぅ!
「でも、給料を出してくれるって言ってたけど、そんなのでくれるんですか?」
「あ...ああ、そうだぞ。しっかりとあげるから頑張ってくるんだぞ」
((絶対忘れてたじゃん!))
二人はやっぱり亜蓮さんだなぁと思った。
その後、二人は非常食を食べて村の見回りに行った。
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二人は門をでて村を一通り見回した。
そこで気づいたことがある。
「なあ、焔、この村さ、平和じゃね?」
「平和過ぎて怖いぐらいだわ。図書館行きてぇ」
「片方図書館行ってもバレないでしょ。調べたい事もあるし、行こうぜ」
余りに平和過ぎてそんな事を言っていた時、出来事は起きた。
「お、お母さんは?どこ?お母さん...ぐすっ...」
迷子の子が居た。
子供が一人道にかがみ込んでいた。
二人は声をかけようとした。
しかし、それよりも先に村の住民が
「あー、この子はマキネさんの娘さんか。ほら、お母さんの所連れてってあげるからおいで」
「ぐすっ...本当?ありがとうおじさん!」
「いいってことよ、さあ、おいで」
っと案内をしに行った。
この光景を見ていた二人は
((村の人優しくね!?やば!))
地球ではあまりない光景を見て驚いていた。
地球だったら、可哀想と思うだけで行動に移す事が出来ないが普通に行動に移すことが出来ていたからだ。
その人が知り合いの子だったとしても余りない...あるな。
いやいや、でも行動に移す速さは凄かったと思う二人だった。
「...話戻すが図書館行くか?」
「あ、ああ。俺は一様村を見てるからお前は図書館行ってこい」
「分かった。サンキューな焔」
そう言って竜也は図書館に行った。
焔は一人で村を見回ることにした。
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「流石に暇で過ぎんか?足疲れたんだけど」
焔は竜也と別れてから一人でずっと村を見回っていた。
だが、事件はないとして迷子もいなく、ずっと村を回っている人となっていた。
焔は金がないので他に暇つぶしも出来ないからずっと歩いているのだ。
(なんかいい事起きんかなぁ))
そう思い始めた時に後ろから話しかけられた。
「さっきから一人でずっと歩いているけど大丈夫ですか?何かあったのですか?」
そう話しかけてきた人は少し背が低く、腰にナイフを持っていた。
「あー、仕事でね。この周りで何か起きないか見回っているんだ」
「そうだったんでね。後、僕はもう16歳で成人なのでその話し方はやめてください」
なんとその少年は焔と同じ年齢だった。
「あ、ごめん。えっと、」
「光樹です。この村は特に何も起きないのでそんな事しても暇ですよ。あ、そうだ!退屈しのぎになる物をあげますので家に来てください。(あれ捨てるの面倒だからこの人にあげよ)」
「え、まじ?ありがとう!暇で暇でずっとベンチに座っていようと思ってたところだったんだ。俺は焔だ!よろしくな」
「はい!じゃあついてきてください!(やったぜ)」
こうして少し腹黒い光樹と話せる様になり、焔は光樹の家に行った。
「ここです。どうぞ家に入ってください」
光樹についていき家についた焔。
光樹の家を見て焔が 俺も家に住みてぇ っと思ったのは内緒である。
「お、お邪魔します」
光樹は焔に捨てる物をあげようとしているのだが、焔はそんな事は知らない。
だが、逆にいいのかもしれない。
その道具が後々ずっと使うことになるかもしれないからだ。
「ちょっと待っててくださいね。……あった!はい、これです。まあ、色々とセットになってるんですがおまけです。(これ全部要らないからついでにあげよ)」
「こんなにくれるの!?ありがとう!何か見ていい?」
焔は誕生日にプレゼントを貰った子供の様にはしゃいでいた。
異世界に来て初めてのプレゼントだからだ。
「はい、どうぞ」
中を開けると
「これは釣り道具?それに斧もある。わ!これってツルハシ?初めて見たぁ」
「まあ、釣りは暇つぶしに出来ますし、その斧は木を切るようです。ツルハシは近くに鉱山とかあるのでそこで」
「っで、なんでこれくれるの?」
焔は気になった。
何故こんなにも技術があればたくさんの事ができる物をくれるのか。
「僕、冒険者になりたいんです。でも、釣りや伐採、採掘、採取をすると経験値がたくさん貰えます」
「え!何それ!めっちゃいいじゃん!」
「問題なのはここからです。その経験値によってレベルが上がると能力値が余り上がらないんです。レベルが高くても能力値が低かったら弱いので僕には必要ないんですよ」
「そーなのか。(いや、待てよ。これが理由で要らないなら、俺、要らないものを処理してくれる人みたいじゃん)」
まあいいか!そう開き直って焔はそれを受け取った。
「じゃあ渡したかったのはそれだけなのでさようなら」
そう言って焔を外に出し、光樹は家に入っていった。
光樹はこの道具をどうしようか迷っていたところ焔を見つけて「この人に渡そう!」っと焔に声をかけた様だ。
「これ、要らないものを貰っただけだよな。まあいいや、これで食料とか解決だし。木とか切って売ったら金になりとうだし。でもなぁ、ステータスがあまり上がらないのか」
周りを見て焔は何故こんなにも機械があるのかが分かった。
ステータスがあまり上がらないから自分で色々とやりたくないからだ。っと。
焔はどうしようか考えた後に竜也と考えようと図書館に行って竜也を呼んできた。
そして後から話すと部屋へ戻る途中で
「焔、竜也。手伝い要らないことに気づいたからこれからは手伝いをしなくていいぞ。だが、金を渡すことは出来ないから頑張って自分達で稼いでくれ。部屋は貸してやるから。後、俺はある都市に呼ばれてな、アプソリュってところだ。なかなか戻ってこれない。じゃあ俺は支度しないといけないから、がんばれよ」
そう亜蓮に言われた。
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部屋に戻って竜也は亜蓮に聞いた話に戸惑っていた。
「焔、どうする?金の稼ぎ方なんて俺は分からないぞ。二人で魔物を倒すのも難しいし。もしかして、詰んだ?これからずっと非常食生活か?」
「竜也。大丈夫だ。今日ある物を人から貰ったんだ」
焔はアイテムボックスから道具を出した。
そして、光樹から言われた事を竜也に説明した。
「これがあれば生活の金も稼げるし、食料とかも確保出来るのか。だが、ステータスが低いとなれば戦いは難しいだろうな」
「あぁ、そこでだ。どっちがやる?これ」
焔は本題に入った。
どちらかがやらないといけないが、やった人は戦いが難しくなってしまう。
「ここは、あれで行くか」
「この世界でも決め事はあれなのか。まあ、一番いい手段だな。よし、行くぞ」
二人が言う、[あれ]とは!
「行くぞ!」
「おう!」
決め事の定番。二人のやる事は....
ジャンケンです☆
「「最初はグー、ジャンケン!」」
焔「ぽん!(パー)」
竜也「ぽん!(チョキ)」
...結果は焔の負けだ。
こうして焔は次の日から一人でたくさんの労働。
竜也は図書館で、情報を集めることになった。