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泪と衝動のスティグマ  作者: 朝夏 彗
3/3

第2話

投稿遅くなり本当に申し訳ありません…

私事なのですが…インフルエンザにかかってしまい投稿出来ず…

久々の投稿となってしまい…

久々ですが、今宵も僕の世界観を楽しんで頂けたらなと思います!!

「でね、アル君は神と眷属けんぞくについてどれくらい知ってるのかな? 」


  あ、私のことはロザリアでいいよ。と付け加え僕に質問を投げかける。いきなり呼び捨てはハードルが高すぎやしないか!? など思いながら神と人との関係について、知っている限りのことを思い出してゆく。


「えっと……… 神様に一人だけ作る事ができる家来的な感じだとしかわからないです…」


  あれ。


  ──────すみません… 全然わかりません……


  僕の考えは見透かされていたのだろうか。今思えば全く解っていなかった。これも消えてしまった記憶の中にあるのだろうか。


「そうだろうと思った! じゃあ私が直々に教えてあげようじゃないかっ!」


  きらきらと眩しい笑顔を振りまく女神が美しい…


「まずこの世界の仕組みからいきましょうか〜」


  ベットの上でだが姿勢を少し良くしようと思い、背筋を伸ばした。


  何処からか聞いたことの無い鳥のさえずりが聴こえる。ここは森が近いのだろうか。


  女神様の語りは御伽噺おとぎばなしのように始まったのだった。


「この世界は、人が神をあがめ、神が人をいつくしむ優しい世界だった。」


「だった?」


  また少し哀愁あいしゅうを帯びた笑み。僕の頭をまた撫でる。


  ──────恥ずかしい…


  けれど不思議と気持ちがいい。


「そう、昔は争いなんてなかったの。 神の間で信仰の奪い合いが始まってしまったのが全ての誤ち。その闘いは今も続いているわ… それが聖戦。 でも、戦うのは神々ではなく人なの。 おかしいわよね……… でも、仕方がなかったの。神と神が争えば大地がもたない、そこで生み出されたのが眷属というシステム。 言わば神の代理人」


「僕は、神の代理人……」


  僕はその聖戦へ行かねばならなくなるのか。この女神の代行として戦いに… 僕は───。


「人を殺さないといけないんですね」


「違う」


「でも僕は眷属になってしまったんでしょう」


「違うっ。 違う違う違う違う…… 私。 私は、アル君に人を殺めて欲しくない。 誰一人殺しては駄目。 だから……… もう少し座って私の話を聞いて? ねっ?」


  いつの間にか固く握りしめていた拳が、女神の小さな手によって包み込まれる。


  僕はいつの間に… いつの間に……


  ──────いかっていたんだろう。


  わからない。何に対しての怒りなのかわからないのだ。静かに燃える僕の中の憎しみが、何に対しての憎しみなのか。


  ──────わからない。


  答えはきっと失った記憶の中に眠っているのだろうか。 答えを知っても僕は女神ロザリアさんの傍に居れるのだろうか。


  どうしようもなく、取り留めのない思考が頭の中を駆け巡る。


「すみません…… なんか、わからなくなっちゃって………」


  完全な行き止まりなのに、脳が考えることをやめない。


  女神の話は続く。


「ごめん、ごめんね……」


  僕の手を握りしめる小さな彼女の手。僕は───。


  何も言えなかった。彼女は何も悪くない。何も、悪くないのだと思う。彼女は、瀕死の僕を助けてくれた。 僕を眷属にしなければ助けられない状況だった。なのに……


  僕は──。


 ──────情けない。


「そんな悲しい顔しないの! 笑いなさい。」


「はい……」


  情けなくて情けなくて目頭が熱くなる。


「笑ってね、生きていれさへすればね。 それだけで幸せなのよ。」


  彼女の慈愛に満ちた顔がぼやける。


「だからね、私は貴方を聖戦に参加させないように策を練ってるんだ! えへへぇ〜凄いでしょ」


  頬を伝う涙が優しく純白のハンカチに拭われた。やっぱりお日様の匂いがした。


「それでね、とりあえずアル君を私の信用の置ける部下に預けたいと思うの。 アイツに預けたらこの国のトップも少しは融通を利かしてくれると思うの。 私にはなんの力も無いから、貴方を守ってあげられない」


  彼女の声色が少し下がる。貴方は悪くない…… 貴方は全く悪くないんだ。


「だからね、少しの間また離れ離れになっちゃうけど心配しないで! また直ぐに会いに行くから。」


  ごめんごめん、話がそれちゃったじゃない〜 そんな顔しないのっ! と背中をばしばし叩かれる。全然痛くない。痛くないけど…… 胸が締め付けられる。


「でね、私の部下。 正式には元部下だけれど、優秀な子でね! めちゃくちゃいじりがいがある子なのよ〜 テミスって言うんだけどね」


  意地の悪そうな笑みを浮かべて、テミスさん? について語り始める彼女。今の彼女は、ただのいたいけな少女に僕は見える。


「テミスはね〜 何でもそつなくこなすくせに、変にどんくさいのよ〜 この前もね、机の角に足をぶつけたみたいでね、一人悶絶してたのよ〜 しかも私にバレないように。 バレてるのにね〜 こういう所がたまんないのよ〜」


  ──────うわぁ…… この女神、ゆるふわ系な感じ醸し出しておいて中身は天然Sな感じなのか…


「地味に痛いやつですね…」


「そう! 地味に痛いわよね〜 地味に」


  なんだかご機嫌そうな彼女。こういう種類の人って、笑顔で凶器振り回したりするんだよなぁ… あ、この人は人じゃないけど。など思いながら彼女につられて笑う。


「で、その、テミスさんの所へいつ行くことになるんでしょう」


「あぁ〜 えっとね。 今日の夕方頃かな」


「は?」




どうでしょうか…

楽しんでいただけましたかね…

私事で大変申し訳ないのですが、体が非常に弱いので… 1ヶ月に1回くらいこの感じになってしまうと思います…

本当に迷惑ばかりかけてしまい申し訳ないのですがこれからもよしなにして頂けたらと思います。

ありがとうございました!

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