平和な話
僕は青人である。
白人でも黒人でも黄色人種でもないのさ。
青い肌をした青人たちはブルーカントリーに住んでいる。
そして僕たちは差別の対象となっている。
あるときは家畜のように扱われ、またあるときは虫けらのように扱われてた。
ある日のことだ
地球全体を緑色の雲が覆った。
人々は不安になり、雲に怯えた。
そして緑色の雨が降り出した。
その雨は皮膚に触れると、その皮膚を緑にした。
その雨は、3週間降り続いた。
その雨は、美容に良いらしく、緑になった皮膚をぷるぷるにした。
その雨は、甘く、美味しく、一粒で人を幸せにした。
その雨は、湖を作り、水の少ない国の人々を助けた。
地球に住む全ての人が、皮膚に雨が触れた。
全ての人が緑になった。
いつの間にか、色差別が無くなっていた。