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思惟喪失

作者: kisk

         言葉の数だけ思考は増えると昔の国語教師は

         教えてくれたが、豊かな『思い』を摘み取っ

         てきた――事ある毎に殺してきた、全ては神

         のために――この心は、多彩な結び付きを失

         い、表現が失われ、繊細な『気付き』という

         物が、混沌で散漫な、恐ろしく燃え盛る炎の

         中に消え失せていく。断片的で不連続な感情

         の順列。躁鬱ではない、人間然とした心の秩

         序は散逸した。物憶えも悪くなった。今しが

         た聞いた事を忘れている。今しがた考えてい

         た事を忘れている。途切れ無い思考の流れに

         突然何かが介入している。それが直前の私を

         忘却の淵に追い込む。それ以後、彼とは切り

         離されたまま。私は流されていく。まるで、

         一枚のぼろ布が河下へ流されていくように。

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― 新着の感想 ―
[一言] この作品、個人的に形式に「美」を感じさせてもらいましたので、お気に入り作品の方にも入れさせて頂きました。 しかしですね、この作品は携帯で見ると、綺麗に二つに分断されているのですね。見事に真…
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