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死んでも愛してくれますか?  作者: 龍華ぷろじぇくと
二話、 学園七不思議さん?
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現地集合

 采香の家は門限が厳しいとのことで、授業が終わると共に來に手を引かれて親に交渉しに行ってしまった。

 後に残された在人と魑魅と圭一は、三人そろって一旦家に帰り、夜零時の学校集合まで時間を潰すことにした。


 在人と分かれて自宅に戻った圭一は、魑魅と相談して、先に寝ておくということで意見が一致。

 溢喜は用意がどうとかで七不思議の連中の元に行ってしまった。

 溢喜にも友達が出来たのは良いことだと一人頷きながらベットに入る圭一。


 隣ではすでに魑魅が寝息を立てていた。

 無防備だよな……と思いつつ魑魅を目に入れないようにして寝転ぶ。

 そのまま魑魅を見ないように寝入る圭一だった。


 それから数時間。

 ピンポーンというお決まりの電子音で圭一は目を覚ました。

 目を擦りながらベットから抜け出し玄関へ。


「はいはい、どちらさん?」


「あ、相川です。そろそろ行かないと約束の時間まで50分くらいだから」


 ああ、と納得しながら鍵を開けて在人を招き入れる。


「もしかして寝てた?」


「まぁ、肝試しから帰って寝るだけだと明日遅れるかもしれないだろ」


「それもそ……」


 部屋に入ってきた在人は、ベットの中で気持ち良さそうに眠っている人物を見て固まった。


「は、はわわわわっ!? ご、ごごご、ごめんっ!? 僕あのそのえと……お邪魔しましたぅっ」


 慌てて逃げだしかけた在人の襟と掴んで止めて、圭一は溜息を吐く。

 寝起きのため頭が働かずに魑魅を起こし忘れたことの失敗に頭を抱える圭一だった。

 同じベットで寝ていた事に気付いた在人は気を利かせて出て行こうとしたようだ。


「お前の考えるようなものじゃないから安心してここにいろ」


「で、ででででも、その……」


「とりあえず魑魅起こして学校行くんだろ。理由とかは道すがら説明するから、な」


 在人をなんとかなだめ、魑魅を起こした圭一たちは、学校へと向かう。

 魑魅が起きた時、魑魅の目を見た在人が驚きはしたが、それも道すがら話すという圭一の言葉に、その場は何も言わずに部屋を出る。

 道すがら在人に説明したのは、魑魅が暗闇恐怖症だという嘘なのか本当なのか、グレーゾーンすれすれの作り話。


 さらに魑魅の目はカラーコンタクトのまま寝てしまったという真逆の嘘でなんとか納得させる。

 その間魑魅は自分一人素知らぬ顔で、ただ黙々と二人の後を付いていくだけだった。

 もう、完全に言い訳は圭一任せだった。


 学校について30分。ただ今0時20分になったところ。

 來と采香はまだ来る様子は無かった。

 かなりの遅刻だ。來だけなら遅いと憤慨するところだが、采香の両親を説得しているという理由があるのでなかなか長引いているのだなと納得できる。

 一時間くらい来なければ帰ろうと思う圭一だった。


「ねぇ今田君。僕たちって5人だよね?」


 暇を持て余していた三人はそれぞれ思い思いにボーっと待っていたが、やはり耐え切れなかったらしい。

 在人が圭一に話しかけた。

 圭一の方も話し相手がいるにこしたことは無かったので、すんなりと頷き返した。


「それがどうかしたのか?」


「こういうのって大体二人づつで行くでしょ? だったら一人余っちゃうよ」


「んなもん來が一人で十分だろ。元々あいつが言い出したことだし。もしくは二人、三人に分けるとかな。それに……」


 誰が一人でも危険はないし。と小さく呟き学校を見る。

 すでに暗くなった学校は、外観を見るだけでも不気味で、何が出てきてもおかしくない雰囲気を纏っていた。

 そう、本当に何かが居ても全くおかしくない。


 そして圭一は、その学校に本当に幽霊が住んでいることも知っていた。

 害が無いとは分かっていても、十分に恐ろしいことは理解している。

 なぜなら、ここにいる霊は溢喜と違い、物理的なモノを操れるから。

 それは即ち、自分たちが呪い殺される危険も孕んでいるということ。


 圭一が見た七不思議たちは、圭一に襲い掛からなかったものの、今回もそうとは限らない。

 皆が見ていたから襲わなかっただけという悪霊が混ざっていても不思議じゃないのだ。

 そうして、圭一も魑魅も、幽霊が見れるというだけで、他にはどうすることも出来はしない。つまり、襲われたら逃げることしかできない。


 壁などの障害物をものともせず、さらに空を自由に飛びまわる奴らを相手に地面を駆けることしか出来ない自分たち。

 相手の悪意次第で殺されかねない本物の幽霊たち相手に遊び半分の肝試し。

 居るということが分かっているからこその更なる恐怖で足が震えるのが自ずと分かった。


「お~いっ」


 遠くから聞こえた声に三人して振り向くと、二人組みの少女が歩いているのが遠目に見えた。

 先頭の女の子が大きく手を振りながら駆けてくる。

 時刻はだいたい40分頃。圭一は思わず舌打ちした。


「おまた~」


 來は三人の下に走り込むと、嫌に満面の笑みを浮かべて笑い出す。


「いっやぁ~ごめんごめん。思った以上に采香っちのおやっさんが頑固でさぁ。采香っち連れ出すのに手間取った手間取った」


「遅れてきた言い訳はいいけどよ。どーすんだ? 全員固まってくのか?」


「いやいや、ちゃんと決めてきたってば。二人一組で体育館まで行って帰ってくる。学校に入るのは正面玄関からじゃなくて食堂への渡り廊下からね。これなら一直線に体育館に行くだけで全部屋見れるっしょ」


 確かに、一繋がりの校舎は食堂から行けば体育館まで一直線。

 まずは特殊教室である美術室、理科室を見て女子トイレに。

 音楽室を覗いてから教室の初音さんに会いに行って体育館というルートだと來は自慢気に説明した。

 といっても來が教室の増える幽霊としか初音を認識していなかったが。

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