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さよなら大嫌いで大好きな悪魔  作者: ひょく
1章 夜明けを待つ鳥に、祝福のフィナーレを
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4 狂った優しさ、赤い笑顔

「おかえりーレイ.....その頬の傷どうしたの?」


頬の傷に触れる。

「これは....」


ドンッと扉に押し付けられる。

「レイ、自分の体大切にしないとだめだよ。」


クロの、赤い瞳に飲み込まれそうだった。


「分かってる。これくらいの傷なら大丈夫だ。」

目の前の彼を押しのけて寝床に向かう。


「また、あいつらに会ったらどうするんだ?レイ。」

その声は親友の、りつの声だった。

思わず振り返る。

「やっぱりこっちの方が好きなんだな。レイ?」

瞳に飲み込まれた。




ハッとして起き上がった時、太陽の光がカーテンから漏れていた。


「朝か....」

(昨日のは夢だったんだろうか。)


安心したのも束の間。

クロが自分の横で寝ていた。


(二つベッドあるはずなのにどうしてだ?寂しがり屋なのだろうか)


クロの頭が少し動く。

「おはよう。レイ」

その声は元に戻っていた。


昨日の事はまるで嘘だったかのようだ。

いや、嘘だったのか?


違和感を感じて頬を触る。

傷がない。


「レーイ。今日こそは悪魔の情報手に入れるんでしょ?早く行こ。」


クロへの疑問を飲み込んだ。

「そうだな。」


宿の外に出る。

(昨日の事があるから冒険者協会は無理だ。なら...)

街から少し外れた路地に向かった。

その周辺の半地下は情報が集まるとこがあったりする。それを狙う。


フードを深く被って、クロの手を強く握る。

扉を開けた。ギィギィと音が出る。

この店は何でも屋といったとこだろう。


カビ臭い空気と、わずかなオイルの匂い。

薄暗い店内に、客の足音だけが鋭く響いた。

店の中には既に二人客がいた。どちらもフードを被っている。

もう帰るようだ。

カツコツ。

聞き覚えがある音だった。


フードを深く被る。首輪がチラリと見えた。

二人が扉に手を添えたのを背中で感じとって、店員の元へ向かう。


チャキッと音が響いた。

(さすがにこの至近距離はバレるか)

クロの手を強く握る。

影に吸い込まれるように地下へ降りた。


やはり、武器庫のようだ。

こういう店なら地下に自衛用のものを置いていたりする。


「レイ。戻ろ?」

クロの思惑を一瞬で察した。殺気が漏れ出してる。


「俺はADSの連中を殺す気はない。あいつらは政府の被害者だ。」


「だからって?」

クロはそれだけ言って闇に溶けるように消えた。


(クロにもこんな能力、いや魔法があったのか!?まずいこのままだと)

浮遊して天井近くの影に身を滑り込ませ、そのまま上の階へ抜けた。

もう誰もいなかった。

(くそっ)


店を出て、路地を通り、大通りに出る。

周りを見渡すが見つからない。

路地に戻ると、すぐに浮遊魔法で屋根へ上がった。


二つ屋根の先で二人いるのが見えた。

一人はクロ。もう一人はルルだ。

先程ルルといた男はどこだ?辺りを見回すが周辺にはいない。

探すのは後だ。


「クロ!」

大声で叫ぶ。

クロが振り返った。

ルルはその隙をつくように畳かける。その攻撃はクロには当たらなかった。


「呼んだ?」

クロはいつのまにか俺の前まで来ていた。

しかも笑顔で。その顔には赤い血が付着していた。

クロの手を掴む。

このままだとルルと戦闘になる。

そのままその場から逃げ出した。

その場から立ち去る時、ルルの赤い瞳と目があった。

彼女は追ってこなかった。


「何してるんだ!俺はあいつらを殺してほしいなんて思ってないし、恨んでもない。

勝手に戦うな。お前の価値観が狂ってるのは分かった。

もう一緒に旅をするなんてできない。」


クロの手を離す。

そのままその場から立ち去ろうとした。


クロに腕を掴まれる。

その力は驚くほど強い。


「ごめん、ごめんなさい。置いていかないで。もうやらない。レイはどうしたいの?

あいつらを助けたいの?それなら協力するから、だから。一人にしないで。」


一人にしないで。その言葉のせいで立ち去ることができなかった。

孤独は痛いほどわかる。....


「分かった。もう勝手に行動しないでくれ。」

自分でも思う。甘すぎるって。でも見捨てられなかった。


「そういえば、ADSの人は二人いたはずだ。もう一人が先程見えなかったんだが。」


「少し遠くまで飛ばしちゃったから。...今頃介抱されてるだろうね。」


「死んではないんだな?」

クロは無言で頷く。

...もう少し早く戦闘を止めれたら。変わっただろうな。

21時投稿っていいましたが、過ぎちゃう日もたまにあるかもです。

今日は過ぎそうでした。20時55分にやっと書き終わりましたから。

ここまで見ていただきほんとにありがとうございます!

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