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6【愛機とともに週末の顔】

 そうやって、この星のみんなで、何千年も生活水準を犠牲にして、大事に大事に増やしてきた魔素や魔力を奪いに来る外敵が十年ほど前からやってきた。


 この星から一光年離れただけの隣の恒星系から、宇宙空母で大きなゴーレムを持ってきて、五千年前の最後の最強文明が構築してくれた結界を破壊しに来たのだ。


 まだ在位中だった先代魔王が止むなく凍結していた五千年前のジャイアントマジックアーマーを地底の格納庫から出し、ろくな整備も出来ぬまま皆を守るために出撃してくれた。父は、魔王として立派に、私たちを守り抜いて宇宙の彼方で星になってしまった。


 その後完全ではないものの、何とか結界をある程度修復し、美しい恒星系に平和が戻ってきた。それでも、ときどき思い出したかのように、攻撃してくる宇宙船団がやってくるのだ。

 上層部の者たちは、こちらからも船団を組んで、いつまでも受け身になっているのではなく、相手がもうやってこれないぐらいにあちらの星を破壊しに行くべきだ、なんて過激な派閥もあるが、そうしに行くのにはどれだけの魔力が必要だと思ってるのよ。一光年よ!宇宙の単位では遠くなくても、どのぐらいエネルギーが必要だと思ってるのよ。


 ある日、週末に、外側から三番目の惑星に突如としてゴーレムが湧いて出たという知らせを聞いて、古いジャイアントマジックアーマーを私のために改良及び整備してもらった愛機に乗り込んだ。

 自分の体からするりと魔力線が繋がり、まるで自分自身が大きな体になったように自由に動かす事が出来る。昔の人はなんてものを作ったのかしら。これで何をするつもりだったのでしょうね。


 惑星に近づくにつれ、目の前にいるゴーレムが今までと違うフォルムをしていることに気が付く。それはまるで先日学校の近くの書店でみたアニメのポスターに描かれていたロボットと似ているのだ。

 それまでの敵ゴーレムといれば、大きいだけの、動きも鈍い五千年前のゴーレムを操っている私たちから見ても古臭いものだったのが、スリムで、無駄な動きが少なくて、まるで洗練されたスポーツ選手のようなシルエットだったのだ。ただ、一体しかいない。


 『先兵、攻撃はするな、おそらくあちらのアーマーの方が高性能かもしれぬ』

 私は先兵の隊員に通信を入れる。

 『はっ、しかし魔力線のノズルがこちらを向いて光っておりまして』

 「もう!」

 シュン

 私は自分自身のスキルで、先兵の前に出る、

 『魔王様!』

 胸元のコクピットを守るように腕を組む。


 ドオーンッ

 「くっ」

 攻撃は目の前のアーマーからではなかったが

 『魔王様!何のために我々が前に出ているんですか!』

 だって、私の愛機が一番頑丈なんだもの。


 『ほう、五千年前のアーマーだと聞いていたが、中々やるな』

 通信が入ってきた。会話が出来るようだ。

 『古くて悪いか』

 『いや、素晴らしい』

 『そちらのアーマーもなかなかチャラいな。

 ところで、我が恒星系へ何しに来た』

 『あちらから天使族が底の穴を覗いていたので、見に来たのだ』

 『また、羽虫どもか。

 で、貴様は敵か?』

 『いや、我々は銀河パトロールのものだ』

 なんだそれは、オタクっぽい組織だな。

 『それがなぜ我々を攻撃する』

 『攻撃はしていないぞ。おい来るぞ』


 振り向くといつものずんぐりゴーレムが取り囲んでいた。

 『銀河パトロールさん、あいつらはここへ侵入して、エネルギーを奪いに来た泥棒なのだ。追いやるからどいてくれ』

 『しかし』

 『あれには、知能のある生命体は乗っていない。遠慮なく攻撃できるのだ』


 私はチャラいアーマーから離れ、

 

 マジックソードに魔力を込めながら飛び立つ。


 『こんのー羽虫どもめー』


 今日は羽虫がいつもより多い。

 『あんた、余分に連れてきているんじゃない?』

 『そうかもしれん、俺もやるわ。確かに生命体はなさそうだし』

 通信が切れて、軽やかに飛んで行く。

 『ロー、ああいうのが最新技術というのかもしれないな』

 『は、しかしあれは魔力で動かしているのではありません。確か高濃度の宇宙線のエネルギーを変換するとかなんとか聞いたことがあります』

 『たしかに宇宙線なら無尽蔵にありそうだな、まあ、そんなエネルギーは要らん。とりあえず電気でいいのだが。早く開発してくれぬかの』


 今日も疲れ切った私は城に帰る。半分は銀河パトロールのチャラいやつが一体でやってくれたのだが。


 『ノア様、先ほどの銀河パトロールの者が謁見に来られております』

 自室にローからの通信が入る


 「わかった、支度していくので、茶でも出して丁寧にもてなしてくれ」

 『は』


 兄とロー以外には私は女だとは公表していない。

 地球の名作映画のような、マスクをつけ、声質を変えるチョーカーをセットし、二十センチぐらいのシークレットシューズを履いて、広い部屋へ向かう。ジャケットにはアメフトのプロテクターのような肩パットが入っている。

 歩きにくいので、王笏という魔法の杖も歩行の補助のために持つ。正直さっきの戦闘でよろよろしていた。


お星さまありがとうございます。もっと頂けたら♪

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