表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
線路は進むよどこまでも  作者: 止煙
1/5

プロローグ 真っ白、それから

対戦よろしくお願いします。


ご指摘あれば優しく教えてください!

不良品・欠陥品・出来損ない


私にはこんな言葉がお似合いだ。

小学生の頃、心臓の病気が見つかりそれから5年間ずっと病室で過ごしてきた。


現代ではコンテンツが充実してるので幸い暇を持て余すことはなかったが、外には出られない。

初めは同級生がお見舞いやら千羽鶴やらを持ってきてくれたが、入院生活が1年を過ぎた頃には音沙汰がなくなり、3年が経って小学校卒業の頃には皆んなの意識から私の存在は消えていたと思う。


入院生活が長引き始めてから通信制の塾で勉強はしていたため、学校にお願いしてやっていた遠隔でのテストの成績は問題なく、授業実施レベルということで卒業はできた。

(後半は見張の先生がくることも無くなったため、本当に形式だけだったけれど…)


卒業アルバムに載せるような写真もなかったので、集合写真の右上に別枠で載せてもらうことも辞退させてもらったし、勿論アルバム自体も購入しなかった。


中学からは通信制の学校に入学することにしたため、授業などは受けられるがもちろん学校行事のようなものは全くない。


この病室と一緒で空っぽで真っ白な生活が続いて、どこかで心臓に限界がきた時に何も残さずこの世界から消えるんだなぁ〜と考えて…急に腹が立ってきた。


何で私が何も残さず消えなきゃいけないの?

せっかくならこの病室には自分がいたという痕跡を残してやろう。

片付けを大変にして、看護師さんを困らせてやろう。

同じ病院にいる入院生活が長い同志達に、楽しみを作ろう。

私が好きなのは何?

私は元気だったら何がしたかったの?

この病室でなら何ができるの?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ