あらすじ
コンテスト用のあらすじです。完結までのネタバレを含みますのでご注意ください。
大学生の菅原勉は、人生初めてのアルバイトで、中学一年生の女子生徒、里咲梅乃の家庭教師となった。幸いにも彼が教師となってから、梅乃の成績は改善され、同級生の中でも上位の成績を取るまでに至る。しかし、そんな梅乃は所属する満ヶ谷学園で、一つ問題を抱えていた。彼女が学生生活で楽しみの一つとしている文学部の活動場所が、新しく発足されたクイズ研究会の活動場所確保のために失われるかもしれないということだった。
とはいえ、発足間もない二つの部活の優劣を決めることは難しい。結局、教頭先生の提案で、文学部とクイズ研究会は活動場所をかけ、次回の期末考査で代表者四人による平均点勝負をすることになる。しかしクイズ研の面々は、皆が強敵と予想された。加えて、文学部にはテストの成績が学年で下から二番目の問題児も混じっている。そこで、梅乃からのお願いを受け、勉はしばらくの間だけ臨時で彼女以外の勉強の面倒も見る菅原塾を発足することを決意した。
勉強を教え始めたはいいものの、文学部の面々の成績向上はいずれも困難を極めた。秀才だが、少し頭が固く応用問に題不安のある富永雪歩。勉強に全く興味を示さない西村花凛。超小心者で人見知りの菊池美月。勉は苦労しながらも、なんとか三人それぞれの性格を理解し、信頼関係を築いて、少しずつ皆の問題を解決していく。しかし、ようやく希望が見え始めたテスト一週間前、またも文学部に問題が生じる。それはこれまで順調に成績を伸ばしてきた梅乃のスランプと、美月の極度のあがり症であった。
梅乃はそのせいで、あと一歩目標点に手が届かず、美月は本番で練習の半分ほどしか力を発揮できないと言う。これを受け、勉は最後の作戦に取り掛かる。雪歩からの助言で梅乃には個別授業を行い、美月にはテスト本番を別日に勘違いさせるという方法で、なんとかテスト当日を乗り切るのだった。文学部の面々が全員目標点をクリアしたこと、意外にもクイズ研の一人に、学年最下位の成績の持ち主が混ざっていたことも幸いし、文学部は何とか平均点勝負で勝利を収め部室を守ることに成功。四人で喜びを噛み締めるのだった。