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激録! 浅沼馨観察二十四時!

喫茶店で出会ったコンテストの一位である

青年・浅沼馨。

かなりのイケメンっぷりに柴乃はかつてない

感情を抱いたようで・・・?

「渕脇柴乃さん! 俺と付き合ってください!」


今月で通算百回目くらいの、告白を受ける。

休み時間で人がじろじろ見ているというのに、恐れを知らない後輩が今日も今日とてやってきた。

返事を待っているのか、なかなか頭をあげようとしないのでバッサリ私は


「ごめん、無理。じゃ」


と切り捨てた。

私の名前は、渕脇柴乃。相変わらず今日もモテモテです。

頼んでもいないのに人ってのは、かわいいものに寄ってくる。

私がかわいすぎるから、無理もないんだろうけど。

こうして男を振り続ける毎日だった私の生活に、少しずつ変化が表れている。

それは……


「浅沼君! 今日、一緒に帰らない?」


「店ねぇ……興味ないから、いいわ」


「じゃあじゃあ! 梨加達と一緒にプリクラ撮らない?」


「そういうのは女子同士でやるもんだろ? めんどいし、パス」


「え~~~~~~~!」


数々の女子の誘いを、ものの見事に断る。

それなのに平然とした顔で教室の廊下を歩いていくのは、ご存知浅沼馨だ。

あんちゃんの言う通り、彼の人気は私と同じくらいかそれ以上のものだと学校に来て分かった。

これまで全く気にもしていなかった女子の群れは、大抵彼を中心としたものだ。

人間、見るものが違うとこんなことにも気づかないのね~。


「浅沼君観察も、だいぶ板についてきたね。柴乃」


「ひゃぁ! なんだ、あんちゃんか。脅かさないでよ~」


「あんまりやると、怪しまれるよ?」


「ふん! 大丈夫よ、そのくらい!」


「その自信はどこから来るの……柴乃……」


小さめのノートに書いている私に、呆れるあんちゃん。

あれから私はこうなったら徹底的にと思い、彼への調査を始めた。

彼自体人気なせいか、こういうことをしてもあまり怪しまれない。

だけど私は別。

男子からモテモテな私が、あんな奴に興味があるって思われたら……想像しただけで、恐ろしい……


「にしてもあいつ、ノリ悪すぎない? 今日来た女の子からの誘い、全部断ってるのよ? バイトなのかな」


「さぁ……でもクラスの子が言ってたよ。今までもああして誘ってきたけど、いいよって言ってもらったこと一度もないって」


一度も!?

それって、私と同じくらいひどいじゃん!

何よ! ああみえて、結構ガード高いじゃない!


「こうなったらしょうがない! 帰りも尾行するよ!」


「えっ、本気?」


「当たり前でしょ! 校内だけじゃ限界があるでしょ!?」


「それもそうだけど……そこまでいくと犯罪な気が……」


「ばれなきゃいいってことでしょ! 嫌ならあんちゃんはついてこなくてもいいよ?」


「……もう、どうなっても知らないからね?」


そういいながら、重々しくも腰を上げる。

持つべきものは友人だなと、心の中でしみじみ感じた瞬間だった。



玄関まで走ったところに彼はいた。

靴箱に寄りかかりながら、携帯をいじくっている。

耳にはイヤホンをはめており、その端正な横顔だけで通りかかる人全員を魅了する。


「……何してるんだろ、あんなところで」


「待ち合わせ、とか?」


「まさか! あんなに断ってたのって、彼女がいるから!?」


「しっ。大声出すと、見つかっちゃうよ」


おっとしまった。ついびっくりして……

でも確かに、いてもおかしくない……よね。

そりゃイケメンだしぃ、いない方が珍しいっていうか……

なんか、負けたような気が……

って、なんで私が感傷に浸ってんのよ!


「ひどいよぉ、馨ぅ。置いて行くなんてぇ」


そんなことを思っていた、時だった。

とうとう彼女登場かとも思ったが、案外その思考はいともたやすく崩れ落ちた。

浅沼君の方に近づいて行ったのは、女の子ではなかったのだ!


(つづく!!)

別作品になりますが、本日はカルスタの

希ちゃんの誕生日なんですよ。

昨日はしくにくののあまちゃんで、

三月は結構誕生日が多いです。

二人ともおめでとう!

ぜひぜひツイッターや作品集の方も、よろしくです。


そんなこんなで

次回、馨君に熱愛報道が! お楽しみに。(嘘です)

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