朽ちかけた葉
もうダメかな?
薄茶色に朽ちかけた葉
だらしない私は水やりを
忘れて
ごめんなさい、と
言いながら水をあげた
末期の水
瀕死の土は水を一気に飲み干していく
朽ちかけた葉は
もう手遅れですと、うなだれた
数時間が過ぎて、あの葉をおそるおそる
見てみると
葉は張り切って立ち上がり、元気いっぱい
太陽の恵みを浴びていた
何事もなかったかのように、嘘のように
生きてた、生きていたんだ!
薄茶色でも生きていた、哀れでも生きていた
諦めたのは私だけだった
末期の水が復活の水に変わった
小さな奇跡
私は青々と広がった葉にそっと触れた