どうにもならない
やよいは田舎の豪邸に通された。
しかしやよいにはアメリカで生活をしていた過去がある為(日本と違い、大概の人達は金持ちでなくても皆広い家に住んでいる)、豪邸かどうかも気付かず 立派なお雛様まで飾られているのに、そこを普通の家だと思い込んで居るやよいは、幼馴染みの家に上がり込む様な様子で気さくに西田の両親に土産を渡しながら挨拶をする。
西田と西田の両親、そしてやよいの4人で酒を呑みながらやよいは持ち前のキャラで明るく楽しい話を豪快に焼酎を水の様に呑みながらとにかく陽気に振る舞う。
西田の父親に「痩せている」「酒豪だ」と云われていても大して気にも留めず、やよいにとっての普通の酒の飲み方のペースをつづけ、やよいはけらけらと笑いながらどんどん話を進めていく。
西田の両親はにこやかにやよいをもてなした。
調子に乗ったやよいは
「私田中やよいは、西田さんとは肉体関係は有りません!」にこにこ普通にきっぱりそう話す。
そもそもやよいは普通の人達とは飲酒量の許容範囲が格段に違うので、大して酔いもせず、言葉にいちいち裏も表も無く、兎に角西田の両親とフレンドリーに そして本当の家族の様に成る為何でも良いから盛り上げ全員にハキハキ話し好感を得る積もりでも居た。
焼酎のボトルは全てやよいがロックで飲み干し、やよいは西田に布団を別室に引いて貰い、別々に寝かされた。
海外の都会、国内でも殆ど都内に住んでいたやよいに日本の田舎の常識や傾向、文化、普通を良しとする
黙ってる事を美徳とする、自分の出来る事、良い所はアピールしない
そして体裁
全くそれを知らないやよいは自らの造り上げた失敗が何かも全くわからないまま愉しい酒を家族に溶け込んだ積もりでそのまま「何故西田と一緒に寝させてくれないのだろうと」そこだけ不思議に思い
西田と離れた部屋で眠りに堕ちる。