ep.15 Dランク
とんでも妄想おじ。宮下はしばらくそっとしておいてあげよう。
それも彼のためである。
この導入、なんだか久々な気が、、、
いかんいかん。宮下はどうでもいいのだ。
「ところでヴァルカスよ。」
「なんだぁ?」
「このDランクとやらどうにかならんのか?」
ヒイラギはランクに不満があるようだ。
いや、不満しかないと言った顔でヴァルカスを問い詰める。
「あのなぁ、確かに実力だけでいえばお前さんは間違いなく、SSランクだよ。」
「けどなぁ、ついこの前までDランクだったヤツがイキナリSSランクだぁ?」
「そりゃ無理がある。俺が説明出来ねぇからなぁ。」
「ガッハッハッ。」
「、、、、。」
「ならばどうしたらよいのだ。」
めちゃくちゃに不機嫌だ。
ヴァルカスが冒険者ランクについて説明をする。
色々の長ったらしいのでこちらでまとめよう。
冒険者ランクはF~SSまでの8つに分かれている。
本当はもう1つSSの上にLEGというランクがあるのだがこれは過去を見ても1人もいない。
2ヶ月に1度、各ギルド支部で開かれる査定というものによりランクの更新を行う。
但しこれは、冒険者が査定お願いします。と言った感じで申し込みをしなければならない。
この査定では降格なんてこともあるようだ。
そして、査定では二階級特進なんてのは稀だとか。
「まぁBまではお前さん達ならあっちゅーまさ。」
「何故Bまでなのだ?」
BランクからAランクに上がる際、これに関しては半年に1度、ギルド本部で開かれるランク評議会にて実力を認められ無ければ昇格する事が出来ないからである。
ヴァルカスは続ける。
「それにだぁ。」
「そもそも、ダウラ、リリィ。」
「2人はまだ、冒険者登録すらぁしてねぇだろ?」
ハッとするダウラ。
こいつは賢いのか、賢くないのか。
「それもそうだな。」
「おい、ヴァルカス。2人の登録を早くしろ。」
「おいおい。」
「そんなこと出来るわけないだろ。」
「登録は本人がするんだ!」
「傲慢も程々にしとけってんだぁ。」
先程までの不機嫌はどこえへやら。
仕組みが分かってそれに従うしかないと悟ったのであろうか。
「そうか。では、ダウラ行くぞ。」
「はい、ヒイラギ様。先ずは登録ですね。」
足早に部屋を出ていこうとする2人を慌てて止めるヴァルカス。
「こらこらこらこら。」
「ヒイラギぃ。ダウラをそのままで連れて行くなよぉ。さっきの見た目に戻してから行ってくれやぁ。」
「ふむ。それもそうだ。」
なーにがそれもそうだ、だ。と言いたげなヴァルカス。その表情はまるで飽きれるように子を見つめる親のようだ。
アンドロンシースを施した2人はカウンターへ向かおうとする。
「あー、それとよぉヒイラギぃ。」
「お前ちゃんと登録変更しとけよぉ。魔導師に。」
「どー考えたって剣士じゃないからなぁ。」
「うむ。そうしておこう。」
パタん、と部屋の扉が閉まり静寂が訪れた。
ふぅーっと大きくため息をつくヴァルカス。
これから忙しくなる予感がしているのであろう。しかしその表情はとても晴れやかだ。
きっとこれから旅立つリリィのことでも考えているのであろう。
そして、カウンターフロアへ降りてきたヒイラギとダウラ。
シュナを見つけるや否や
「おい、シュナ。」
「冒険者登録をしてくれ。
ダウラとリリィの分だ。」
「それと我の職業変更も頼む。」
「ヒイラギさん、そんな喋り方でしたっけ?」
ヒイラギをじーーっと見つめるシュナ。
話を聞いたとはいえ、ヒイラギについては少ししか語らなかったヴァルカス。
シュナはヒイラギの何かを見極めようとしているのか。
「まぁ、いいです。」
「ヴァルカスさんから聞いていますのでヒイラギさんの書類はこちらです。サインだけで大丈夫ですよ。」
「あっ、あと冒険者カードもお願いしますね。」
「ダウラさんはこちらに記入を。」
「分かりました。」
紙に必要事項を記入していくダウラ。
名前 ダウカスダーラ
年齢 24 男
職業
ここでダウラの手がとまる。
「職業、、、はて?」
「ヒイラギ様。私の職業は、、、」
振り返ったダウラの先にヒイラギはいなかった。
どうやらリリィと話をしているようだ。
ダウラは辺りを見回すがもちろん助けてくれる者などいない。
帳簿の様な物を見ているシュナに問いかける。
「あの?シュナさん。」
「この、職業にはなんと書けばよろしいでしょうか?」
「あー、そこでしたら、鑑定しましょう。」
「鑑定?」
「ええ。、、、これ、ですっ。」
ドンっ。とカウンターに謎の水晶の様な物体を置くシュナ。
おそらく職業を鑑定する魔導具の類であろう。
「ここに手をかざしてみて下さい。」
言われるがままに手をかざすダウラ。
すると、どうだろう。
ぽわっと柔らかい光で水晶が輝き出した。
同時に眼鏡をかけるシュナ。
眼鏡をかけるシュナ。
眼鏡をかける?シュナ?
まずい。奴が来る。
「シュナちゅわーーーーん!!
眼鏡!その眼鏡姿!!!
あの魔導具の時しか見れないんだよなぁー!
あぁ、なんて麗しいんだ。」
「ぶつぶつ、ブツブツ。」
相変わらずの宮下だ。
またしても妄想が始まってしまったようだ。
こうなっては手がつけられない。
まぁ手をつける理由もないのだから放っておいて問題ないであろう。
「シュナさん?その眼鏡は?」
「あぁ、これはですね。この眼鏡をかけて水晶を覗かないとその方の適正職業が見えないのです。つまり、この水晶とセット。といったところですね。」
「事実、ダウラさんにはただ水晶が光っているだけにしか見えませんよね?」
「なるほど。そういう仕組みですか。」
「それでは私の職業は?」
シュナがかけている眼鏡を通して見える文字には種類があるようだ。
青色の文字で浮かびあがっている、適正"中"。
緑色の文字で浮かびあがっている、適正"上"。
通常の冒険者であれば中3つ、上が1つか2つといったところ。
「ダウラさん!凄いです!」
「はて?」
「青が10に緑が6もありますよ!
それだけで既に凄いんですが」
「赤の文字、、、天職があります!」
青と緑以外に稀に天職と呼ばれる赤の文字が浮かび上がる人が中にはいる。
天職とはその者にそれを極めれる素質がある場合、もしくはその域に達している者のみに浮かびあがる文字。
例としては魔導師の最上位、魔導王。
剣使いの最上位、絶剣。といったところだ。
しかし例外もあり、勇者や剣聖といった職業は金色で表示されるのだとか。
「それで、私のその、天職とやらは?」
「絶鎌。」
「鎌使いの最上位職業です!」
「なるほど。では、そのように書いておきますね。」
ぽかんと口を開けダウラを見つめるシュナを他所に、淡々と書き込みを再開するダウラ。
彼にとっては最上位職業などどうでもよいのであろう。
発行されたギルドカードを受け取り、戻ってきたヒイラギとともに、クエストボードへ向かう2人。新時代創造の小さな1歩がここから始まろうとしていた。
しっかし、俺の身体はなんてパーティーになるんだよ。
なぜかチートの俺、いや、俺のは身体だけか。
こちらも冥族とかゆうチート級。
そしてダウルの女神と、きたもんだ。
ぶっ飛んでるよ。
それにしても眼鏡。よかったなぁー。
流石だよ。宮下。。。
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