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男を見る目が無さすぎる!
実彩子は10年付き合った男に「40近いおばちゃんとなんで結婚するの?罰ゲームか?」と言われて捨てられ来月20代の後輩と結婚すると風の噂で聞いた。
凹む実彩子を慰めて後輩達が飲みに連れてきてくれたが…
「前からアイツはダメだって、周りの人ほぼ全員が言ってたのに!
ずっと付き合ってた先輩がおかしいんですよ!」と全員からダメ出しをされた。
付き合う前から会社のお荷物!問題児として有名だったのだが、辛うじて同期で扱える人物がいると抜擢されて彼のサポートを任されたのだ。
皆が嫌いな話したくない関わりたくない男を唯一あやしてすかして、何とか仕事させれる人物として呼んだと上司にハッキリ言われた。
それがなぜか付き合う事になり、何度か別れようとしたが、毎度泣かれて縋りつかれて許してしまっていた。
そして10年目、この仕打ちである。
何となく自分でも分かっていた。
だから何度、母に会わせてくれと頼まれても会わせることが出来なかった。
母はズバッと相手の本質に切り込む山羊座の論理学者タイプなので
話してものの10分で、
「よくあんなクズと付き合うね?早く別れな〜」と言い残して1時間もしないで帰ってしまう結果になるからだ。
自分の付き合ってる男をさすがにそう言われるのは…嫌なので10年会わせられなかった。
今回の話をしても笑っていた。
「良かった〜あんなのと親戚づきあい、絶対無理やし。孫なんか生まれたら、私可愛がる自信ないし。」と電話口で本当に安堵された。
他の人や兄弟から彼の発言を聞いてた母は、会わずともクズだと分かっていたようだ。
人生は社会は残酷だ。
そんなお人好しの実彩子は、ただの40近い売れ残りとなった。
世間では売れ残りは、何かしら問題点ありとレッテルを貼るらしい。ただのお人好しなのだが。
そんな言い訳は許さないのが、世の中なのだ。
イジメられて引きこもった子は、イジメた奴より問題ありだとする世の中だ。
売れ残りも売れ残った奴が、問題ありなのだ。
母はあまり気にしていないようだ。
「無理して結婚して、人生散々コケにされて尊厳奪われて離婚するよりラッキーじゃないか?
その20代の後輩は、もう妊娠してるんでしょ?
彼女は人生最後まで愛されず愛さず終わるだけだよ?運が良かったよ!」と笑ってた。
母には彼の発する言葉から、人への愛情、せめて恋人、妻への愛情すら感じられ無かったようだ。
実は彼の親戚の家へ夏休み遊びに行った時も、「身内だが、アイツは辞めとけ!絶対幸せになれないから!」と男の叔父さんと奥さんからも忠告されてた。
皆、実彩子に忠告もしてたが、聞く耳持たなかっなのは実彩子本人だ。
「子供ができたらね〜女は我慢するから。後輩の子も結婚してから薄っすらすでに分かってると思うよ…
アナタがその立場にならなくて本当に良かった。」と母はホッとしていた。
世の中は、それでも1度結婚したら?
と無責任に言うが、そんな心の傷は一生傷だ。
結婚して一緒に暮らしたら、それこそ心をえぐる墓場までの思い出になる。
バツ1バツ2が、なぜ再婚するか?人は分かっていない。
墓場にトラウマを持って死にたく無いからだ。
実彩子は正月の帰省で喜んで安堵してる母が良く分からなかった。
「年取ることより、結婚出産できない事より、
アナタがそんな結婚生活送る方が、お母さんは嫌だわ。
自分の人生を粗末に扱わないで!まず楽しんで、そして愛して愛されて人生を過ごして欲しいわ。」と言われた。




