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第2話 計画の果てにある未来

 



 今が西暦2539年ということは、AI技術が進化していた2020年から約500年が経ったのだろう。


 この500年の間で世界は大きく変わった。それは俺たちが暮らす日本も同じ。




 地球に存在した石炭や石油を全て使い切ろうとした各国はエネルギー戦争を起こし争った。


 そして各国は勝利のためにより強い兵器を求めた。


 それが近代魔法。


 トルーマン博士の発明した近代魔法により硬直していた戦争は一気に崩れ負けた国は廃れ植民地となり、勝った国は生き残った。




 日本もこの戦争に勝利し、数少ない資源を手に入れることができた。


 ここまでは良かった。


 歴史は繰り返されるとはこの事。日本は帝国主義の考えを取り戻し、魔法研究で名を挙げた八つの家は政治に介入し、三権分立の体制から内閣と御式八家の二大体制になった。








「それで、君はどうすることにしたの? 君の目的は?」


 悪魔は俺の歴史話に結末を求めてくる。




「俺の目的は第三次世界大戦を未然に防ぐこと」


 未来ではこの大戦が起き人類は滅亡する。




「戦争を支持する政党の改革派。それを助長するテロ集団過激派。そしてその裏に潜む黒幕。こいつらを全員始末する」


「そんなに上手くいくかな?」


 俺もそう簡単にいくとは思っていない。


「俺一人では無理だろう。だからこそ、アンダーAという組織を作った」




 俺は黒い仮面を手に取る。


 その仮面にはAの文字が逆に刻まれている。




「その文字は何の意味があるの?」


「意味か……」


 俺は彫り込まれた赤い『∀』の字を人差し指でなぞる。




「計画が達成した時、この文字はきっと意味を持つだろう」


「意味を持つ……?」




「今は知らなくても、後で嫌というほど分かるだろう」


「ふ~~ん」


 悪魔は少し納得がいっていないようだが訪問者が来たことで口を閉ざす。








「エース様。ご報告にまいりました」


 エースとは俺の組織での偽名。


 俺は黒装束の女から報告書を受け取る。




「なんて書いてあるの?」


 俺は悪魔に報告書を渡す。




「セラ、過激派の集会は10月1日で間違いないのか?」


 俺の問いに女はフードを脱ぎ顔を見せる。


 フードに隠れていた長い金髪を結び、セラは俺に詳細を話し始める。




「過激派のトップ青葉一郎あおばいちろうは10月の1日に行われる勝戦記念日に、東京電力タワーの下で演説をするそうです。その演説の終了後、一般人を巻き込み国会に過激派が押し寄せ戦争に関する法案を通すように迫ると考えられます」


 そうなれば、戦争の実現はより早まるだろう。おまけに一般人を演説で集めることで軍も対策しずらい。




「セラ、十二使徒に伝えろ」


 十二使徒。アンダーAのメンバーを統率する12人の幹部たちのこと。


 俺は使徒たちを日本の重要な拠点に配置し、




「勝戦記念日の日、東京電力タワーに同志を集めろ」


「かしこまりました」


 セラは影となり暗闇に消えて行った。























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