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プロローグ 4年後の世界

 



「これが人類の最後なのか……」

 俺は大地を燃やし尽くす炎を見て唖然とする。

 人類の祖であるホモ・サピエンスが現れてから40万年。長い年月の果てに積み上げてきた人類の歴史は終わってしまったのだ。


「これは4年後の人類の未来。第三次世界大戦で戦略兵器・超散核プラズマ砲が使われて人類、400億人は一瞬で死ぬ。もちろん他の生物を巻き込んで」

「なぜ、俺に世界の終わりを見せた」

 知らなければいい事も世の中にはたくさんある。


「それは、愚問じゃないかな? 君は好奇心に負けたんだよ」

 俺は彼女から目をそらす。

「どうすればこの事実を避けられる?」

 これは現在ではない。未来は変えられる。いや、変えなければならない。


「君は自分がどうするべきかもう知っているでしょ?」

 悪魔は俺の頭に人指し指をくっつける。

 俺がするべきことそれは……



 ◆◆◆◆◆◆◆◆



「はっ……!」

 俺は布団を投げ、慌てて上半身を起こす。

「おはよう総司。今朝はずいぶんとうなされていたようだね」

 目の前にいる悪魔は俺の額に付いた冷や汗を舐める。

「ああ。あの未来を見てから悪夢しか見ない……」

 俺は悪魔に4年後の未来を見せられた。

 見た、というより体験した。と、言う方が正しいのかもしれない。


「今日から2学期だね」

「そうだな。久しぶりの学校だな」

 高校1年生の夏休みが終わり、今日から2学期が始まろうとしている。


「いつまで俺の上に乗っているんだ?」

 俺の腰の上に乗っている悪魔をどけて起き上がる。

「おっと、高校生には刺激が強すぎたみたいだね」

 悪魔ははだけたパジャマのボタンを閉めて俺の耳元でそんな事を囁いてくる。

 この悪魔は悪魔と名乗らなければ、本当にただのかわいい美少女に見える。

 だが、この貴重な体験も4年後には何もかも無くなってしまう。


 顔を洗って、朝ごはんを食べて、歯を磨いて、制服に着替えて、玄関で靴を履く。

 この朝の習慣もあと何回できるのだろうか? 

 そんな事を毎日考えてしまう。


「総司。契約は守ってね」

 悪魔は俺にそう言って送りだしてくれる。




 西暦2539年。AI技術が進化していた2020年から約500年が経った。

 大きな変化と言えば科学技術の発展が桁違いに進んだことだろう。

 AIやロボットは人類のほとんどの職業を奪い、結果的に国は法律でサービス業(人と直接的に関わる仕事)はロボットの使用を禁止をしたくらいだ。


 そしてもう一つ、近代魔法の発明だ。

 近代魔法開発の第一人者、トルーマン博士の発明した近代魔法は日常生活から軍事面までを一瞬で塗り替えてしまった。

 それは、教育も同じ。

 国語や数学、英語などは中学までで、高校からは近代魔法が授業の根幹になった。

 魔法技術学に応用魔法学、プログラミング魔法学などまったく新しい物になどがある。



 それは、俺の通う国立近代魔法研究高校も例外ではない。










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