第499話 ど男騎士さんとどエルフよ
【これまでの冒険】
「この店主・ジョバーナには夢がある!!」
「誰がどエルフさんみたいだってェ……!!」
「教会の回復力は世界一ィィイイイ!!」
「君が納得するまで、解説をやめないんだぞ!!」
「やったぁ!! お姉さまのパンティ(薬草)だぁ……!!」
「俺がブルー・ディスティニー・ヨシヲだ!! 十秒前にな!!」
「ロリロリロリロリ!! ロリーデペドジャネェ!!」
「グレートですよどエルフさん、グレートです」
石仮〇の謎と弓と矢を巡って、今、男騎士たちの奇妙な冒険がはじま――。
「うぉいっ!! うぉおぉいっ!! うぉいっ!! うぉいっ!!」
すみません、はっちゃけ過ぎました。
まぁ、安定と信頼のジョジョパロはともかくとして、店主は妙な能力――とても濃いポーズを習得して、精神的な時の部屋から出て来たのだった。
TobeContinued……。
「だから、うぉい!! そういうの!! 安易にやるな!! それと、今から始まるんだから!! 終わらせるんじゃないわよ!!」
◇ ◇ ◇ ◇
ファイ〇ィング・ゴール〇。
夢のあるイタリアの少年のような精悍な顔つきになって店主は精神的な時の部屋から姿を現した。ついでに、胸元をこれでもかと見せつけて、扉から現れた。
とても濃いポーズに戦慄する男騎士たち。
無理もなかった。
これまで、さんざんに店主にはひどい目に合わされてきた彼らだったが、今回のネタは群を抜いてぶっちぎりで危ないし、際どかった。
際どいし、その上に衝撃的だった。
その元ネタを少年誌で見た青少年の如く、どうしていいのか分からないぜと階段の踊り場で立ち止まる様な、そんな感じになってしまった。
そんな彼らに、店主はなんの遠慮もなく近づく。
「ふっ、部屋の中で学んだぜ。俺はよォ、人間の魂が持つ、黄金の輝きって奴を」
「お、黄金の輝き……」
「こ、言葉の意味は分からないが……」
「こ、これはとんでもなくクレイジーですよ……」
どんな奴らが出てくるのかと、身構えていた男騎士たち。
しかしながら予想を遥かに上回る進化を遂げた店主を前に、そんな構えはもはや無意味だった。圧倒的な力の差――キャラとしての濃さを見せつけられて、彼らはただ黙り込むことしかできなかった。
なぜ、メンバーの中で非戦闘員であるはずの彼が、一番成長した感じになっているのだろうか。肉体的にも、精神的にも、一回りずる剥けた感じになっているのだろうか。徐々に脱皮していくのではなく、Act3まで一気に時間をすっ飛ばして、成長した感じになっちゃってるんだろうか。
言い出したら、色々とキリがない。
そしていつまでもパロディを続けるのも危険。
男騎士たちはそう判断して、すみやかに店主から視線を背けた。
もうなんというか、なかったことにしようとした。
そんな彼らの視界に。
「素敵な指たち!!」
無理やり割り込む店主。
悪乗りに悪乗りを重ねていた。
もはや言い訳は不能。訴えられれば負けるくらいの勢いで、この男、全力で割り込んできた。もうなんというか、五部連載当時にさんざんやらかしていた、幕〇のようなノリで絡んできたのだった。
やめてくれ、勘弁してくれ。
僕、ブチャ〇ティとばかりに、不穏な空気を醸し出す店主。
はやく来てくれどエルフさん。
そう、また違うパロディで叫ぼうと男騎士がした時だ――。
「だぞ!! 見るんだぞ!!」
「あぁ!! モーラさんの入っている精神的な時の部屋の扉が!!」
プシューという排気音と共に、その扉が開け放たれる。
それと共に二つの女性の影がぽっかりと開いた部屋の入口に現れた。
くねくねと腰をくねらせてこちらに歩いてくるその影には長い耳がついている。ついでに、入る前にはそうなっていなかったはずの、軽いウェーブが髪にはかかっていた。
彼女もまた、部屋の中で成長したのか。
変な方向に成長したのか。
黄金経験をしてしまったのか。
男騎士たちパーティメンバーの胸を不安が吹き荒れる。
そんな状況で彼女は。
「……しもしもー!!」
よく分からない四角い箱を手に持ち、そして、うざったそうにウェーブのかかった髪を振りまいて、そんな台詞をぶちまけたのだった。
間違いなくどエルフ。
それは間違いない。
しかしながら、真っ赤なスーツに、肩に入ったパッド、そして、林檎を齧ったような赤いルージュが光る。
その姿は、田舎エルフ丸出しだった女エルフからは遠いもの。
「これが……!!」
「美エルフ三百歳エルフザップの……!!」
「力なんだぞ……!!」
ふふっと、微笑む女エルフ。そんな彼女の後ろに、同じような格好をした、第一王女《バブリー女》がそっと近づく。二人は、まるで夜のジュリア〇東京で意気投合した女友達のような感じで、そっと肩を寄せ合ってトレンディ立ちをするのであった。
こう来るとは思わなかった。
男騎士たちに動揺が走る。
その動揺をなんとか言葉にしようと男騎士が口をひくつかせる。
それを見ながら、女エルフはにっとそのルージュで縁取った口を吊り上げた。
「も、モーラさんなのか?」
「モーラヨ」
「……そんな、声まで変わって!!」
エステはT〇C。
前にもなんか違う作品でもやった気がするけれど、時代を感じさせるバブリー返しで、女エルフは男騎士の問いに答えるのだった。
流石だなどエルフさん、さすがだと、ツッコむ余地さえありはしない。
それは見事な変身だった。
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