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桃太郎と浦島太郎とアラジンとシンデレラ

作者: jukaito


ナレーター:

昔々あるところにおじいさんとおばあさんがすんでいました。

ある日、おじいさんは山へ竹をとりに、おばあさんは川へ洗濯へいきました。



場面【竹林】


ナレーター:おじいさんが竹を切っていると竹の中から女の子がでてきました。


おじいさん「これはたまげた。なんと美しい女の子じゃ」


ナレーター:おじいさんはその女の子を連れて帰りました。



場面【川】


ナレーター:一方のおばあさんは川で洗濯をしていると、大きな桃が流れてきました。


おばあさん「おやおや、なんとまあ大きな桃じゃ。持って帰っておじいさんのお土産にしよう」


ナレーター:ですが、桃は割れてしまい、桃の中から男の子がでてきました。


おばあさん「なんと男の子が」


ナレーター:おばあさんはその男の子を連れて帰りました。



場面【家】


女の子が持ったおじいさんと男の子を持ったおばあさんが家の前で顔を合わせる。


ナレーター:おじいさんとおばあさんはこうして、竹からでてきた女の子を『かぐや姫』、桃からでてきた男の子を『桃太郎』と名付けて育てました。



舞台暗転

場面【家】


ナレーター:桃太郎とかぐや姫はすくすく育ちました。やがて、二人は愛し合うようになりました。


桃太郎「かぐや姫、俺はあなたが好きです」

かぐや姫「桃太郎、私もあなたが好きです」

桃太郎「俺と結婚しましょう」

かぐや姫「あなたと結婚します」


ナレーター:ですが、幸せな時間は長く続きませんでした。



雷の音が鳴り、鬼達がやってくる。


鬼A「美しい女の子だ」

鬼B「お宝だ、お宝だ」

鬼C「連れ去っていこうぜ」

鬼A・B・C「おうおうおう」


鬼達はかぐや姫の手を引いてさらっていく。


かぐや姫「きゃー!」

桃太郎「かぐや姫!」


かぐや姫と鬼達は退場していく。


桃太郎「かぐや姫!!」



舞台暗転


おじいさん「桃太郎や、どうしても行くのか?」

桃太郎「はい」

おばあさん「決心は固いのか?」

桃太郎「はい。必ず鬼達からかぐや姫を取り返してきます」

おじいさん「鬼は鬼ヶ島にいる。辛い旅になる。これをもっていくんじゃ」


おじいさんは桃太郎に刀を渡す。


おばあさん「桃太郎や、このキビダンゴをもっていくんじゃ」


おばあさんは桃太郎にキビダンゴを渡す。


桃太郎「おじいさん、おばあさん、ありがとうございます。それでは行って参ります」


舞台袖から浦島太郎が出てくる。


浦島太郎「桃太郎さん、私もあなたの仲間にさせてください」

桃太郎「あなたは浦島太郎さん、俺と一緒に鬼退治してくれるのですか?」

浦島太郎「はい。鬼が村人達をいじめているのが許せなくて」

桃太郎「わかりました。キビダンゴをおひとつお食べください。それで俺とあなたは仲間です」

浦島太郎「はい」


桃太郎は浦島太郎にキビダンゴを渡す


桃太郎「それでは参りましょう」


ナレーター:こうして、桃太郎と浦島太郎は鬼退治するために鬼ヶ島を目指して旅に出ました。


舞台暗転

場面【竹林】


ナレーター:桃太郎達が道を歩いていると、ドレスを着た美しい女の子がいました。


桃太郎「お嬢さん、こんなところでどうしましたか?」

シンデレラ「私はシンデレラ。鬼に盗まれてしまったガラスのくつを取り返すために鬼ヶ島に向かっているところなのです」

桃太郎「鬼ヶ島? それなら俺も向かっているところです」

シンデレラ「まあ、なんという偶然!」

桃太郎「よければご一緒にきていただけませんか? キビダンゴを一つ差し上げますので俺の仲間になってください」

シンデレラ「よろこんで、あなたの仲間に加わりましょう」


桃太郎はシンデレラにキビダンゴを渡す。


シンデレラ「ありがとうございます」

桃太郎「それでは参りましょう」

シンデレラ「はい」


ナレーター:シンデレラを仲間にした桃太郎は先へ進みます。


アラジンが出てくる。


アラジン「鬼退治に出かけている桃太郎というのは君か?」

桃太郎「そうですが、そういう君は?」

アラジン「俺はアラジン。そのキビダンゴを食べるから仲間に加えて欲しいんだ」

桃太郎「君も鬼退治の仲間になってくれるのかい?」

アラジン「俺は鬼退治に興味はないが、鬼が盗み出した宝をいただきたいのさ」

桃太郎「なるほどそうですか」

浦島太郎「桃太郎さん、アラジンを仲間にするのですか?」

シンデレラ「味方は一人でも多い方がいいですわ」

桃太郎「そうですね。シンデレラの言う通りだ。アラジン、君を仲間に加えましょう。さあ、キビダンゴをお食べ」

アラジン「ありがとう!」


桃太郎はアラジンにキビダンゴを渡す。


ナレーター:こうして桃太郎は、浦島太郎、シンデレラ、アラジンを仲間にしました。


場面【浜辺】


ナレーター:桃太郎達は浜辺にやってきました。ですが、この海を渡って鬼ヶ島へ行くためには船が必要でした。


桃太郎「船がないから海を渡ることができません」

シンデレラ「まあ、困りましたわ」

アラジン「どうするんだよ、鬼ヶ島はあの海の先なんだぜ」

桃太郎「うーん」

浦島太郎「おや」


ナレーター:浦島太郎は浜辺で亀をいじめている子供たちを見つけました。


浦島太郎「こら、そこの君達、亀をいじめるのはよくない」

子供A「なんだお前は」

桃太郎「ほらほら君達、このキビダンゴをあげるから亀をいじめるのはやめなさい」

子供B「キビダンゴだって!」

子供C「わーいわーい」


子供たちは舞台袖に入っていく。


シンデレラ「さあ、亀さん。もう大丈夫ですよ」

亀「ありがとうございます。お礼にあなた達を竜宮城へ招待します」

アラジン「竜宮城? そんなところに興味はないぜ」

浦島太郎「亀さん、私達は鬼ヶ島に行きたいんです」

亀「鬼ヶ島に? それじゃ、僕が運んであげましょう」

桃太郎「本当ですか! ありがとうございます!」


ナレーター:桃太郎達は助けた亀に乗って、海を渡りました。



舞台暗転


ナレーター:さあそして、とうとう鬼ヶ島に辿り着きました。



場面【鬼ヶ島】


桃太郎「鬼達、かぐや姫は返してもらうぞ!」


鬼達がわらわらとでてくる。


鬼A「人間がきたぞ」

鬼B「人間は叩きのめしてやるぞ」


桃太郎「鬼達め、退治してやる!」

シンデレラ「ガラスのくつは返してもらいます!」

アラジン「宝は俺がいただくぜ!」


桃太郎は鬼Aを斬る。

シンデレラは鬼Bをける。

アラジンは鬼Cを殴る。


鬼C「こ、こいつら、つええ!」

鬼A「こうなったら! 親分、でてくだせえ!!」


鬼の親分が出てくる。


鬼の親分「どうした! どうした!」

鬼B「こいつらが襲ってきたんです!」

鬼C「親分、なんとかしてください!」

鬼の親分「人間のくせに生意気な! よし、俺様がぶっとばしてやるぜ! ガッハハハハハ!!」


鬼の親分はこんぼうを振る。

桃太郎達はふっとぶ。


桃太郎「つ、強い!」

浦島太郎「とてもかなわない!」

シンデレラ「ど、どうしましょう?」

アラジン「ん、こんなところにランプが!? もしやこれは俺が探していた魔法のランプ!」


アラジンは落ちていたランプを手に取る。


アラジン「このランプをこすると、魔人が出てくるんだ!」


アラジンがランプをこする。

魔人が出てくる。


鬼の親分「なんだ、なんだ」

魔人「我はランプの魔人。お前達の願いをなんでも一つ叶えてやろう」

アラジン「それだったら、俺達の願いは一つ。この鬼達を退治してくれ」

魔人「願いは聞き届けた」


魔人は鬼の親分を殴る。


鬼の親分「ぐあああああ!!」

鬼A、B、C「やられたあ!」


鬼達は舞台袖へ入っていく。


アラジン「さあ、これで鬼退治はできたぞ」

桃太郎「うん、これでかぐや姫を助け出せるぞ!」


かぐや姫が出てくる。


かぐや姫「その声は桃太郎ですか? 来てくれたのですか?」

桃太郎「おお、かぐや姫! 無事だったのですね!」


桃太郎とかぐや姫は手を取り合う。


かぐや姫「桃太郎、私を助けに鬼と戦ってくれたのですね」

桃太郎「はい! 鬼は退治いたしました! これで帰ることができます。そして、俺と結婚してください!」

かぐや姫「私と結婚……」


かぐや姫は桃太郎から離れる。


かぐや姫「それはできません」

桃太郎「かぐや姫、どうしてですか?」

かぐや姫「私は月からやってきました。もうすぐ月に帰らなければならないのです」

桃太郎「そ、そんな!」

かぐや姫「さようなら、桃太郎。あなたに会えてよかったです」



舞台暗転

かぐや姫は消える。

舞台明転


桃太郎「かぐや姫! かぐや姫-!!」

シンデレラ「桃太郎! 私にお任せください!」

桃太郎「シンデレラ?」

シンデレラ「私の魔法でかばちゃの馬車を出します。さあ、これで追いかけてください」


かばちゃの馬車が出てくる。


シンデレラ「ガラスのくつを取り返せたお礼です。どうぞお乗りください」

桃太郎「ありがとうございます、シンデレラ」



舞台暗転

照明で中央を照らす


桃太郎「かぐや姫!」

かぐや姫「桃太郎! どうしてあなたが?」

桃太郎「あなたをおいかけてきました。もう離しません、一緒になりましょう」

かぐや姫「ああ、桃太郎!」



終わり

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