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知らぬ間にギャル達の様子が変わっていたのですが、俺はまだ気づいていません。  作者: プリンアラモード


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7 

新人アルバイト。後藤さんの名前を琴音から、小春に変更させてもらいました。

こっちの方が、後藤のおとなしい性格とマッチしているような気がしたからです。

急な変更で申し訳ございません。


――バイト終了後・スタッフルーム――


「はぁ……疲れました……」


 後藤さんが机に突っ伏した。


「今日は本当に忙しかったからね」


 休日ということもあり、店内は一日中大忙しだった。


 新人の後藤さんなら尚更だろう。


 そんな時だった。


「みんな、ご苦労だった」


 スタッフルームに入ってきたのは天野店長。


 その手には紙袋があった。


「これは?」


「新商品の試作品だ」


 店長が取り出したのはハンバーガーセットだった。


「試作品ですか?」


「ああ。まだ一般販売前の商品だ」


 後藤さんが目を丸くする。


「わ、私たちが食べてもいいんですか?」


「そのために持ってきたんだ」


 店長は微笑んだ。


「ただし条件がある」


「条件?」


「感想を聞かせてくれ。遠慮はいらない」


 天野店長は商品の改善に関して本気だ。


 だからアルバイトの意見も積極的に聞いてくれる。


 この店の新商品が毎回好評なのは、その姿勢のおかげなのかもしれない。


「分かりました!」


 後藤さんが元気よく返事をした。


「じゃあ頼んだぞ」


 そう言って店長はスタッフルームを後にした。


     ◇


「本当にすごい店長ですよね」


 後藤さんが感心したように呟く。


「まあね」


「すごく優しいですし……」


「たまに距離感おかしいけどね」


「ふふっ」


 後藤さんが小さく笑った。


 でも、仕事に関しては誰より真剣だ。


 だからみんな、あの人を慕っている。


     ◇


 閉店後。


 着替えも終わり、帰ろうとしていた時だった。


「白金」


 店長に呼び止められる。


「今日も絶好調だったな」


「何がですか?」


「接客だ」


 嫌な予感がした。


 すると店長はニヤリと笑う。


「今日も女性客を何人か落としていたな」


「だから落としてませんって」


「またまた」


 そこへ神崎先輩が肩を組んできた。


「いやいや、白金は自覚ないだけだろ」


「ないですよ」


「あるんだよなぁ」


 周囲の女性陣も頷いている。


 納得できない。


 確かにバイト中は眼鏡を外してコンタクトにしている。


 最初は仕事の邪魔になるから変えただけだ。


 だけど、それ以来。


『白金くんって学校と雰囲気違うよね』


 なんて言われることが増えた。


 自分ではよく分からない。


 鏡を見ても俺は俺だ。


 ただ、店長や先輩たちは面白がっている気がする。


「白金君は普通にかっこいいですよ?」


 朝比奈先輩が言った。


「朝比奈先輩まで……」


「小春ちゃんもそう思うよね?」


「は、はい……」


 後藤さんまで頷いている。


 居心地が悪い。


 本当にやめてほしい。


 俺は褒められるのに慣れていないんだ。


     ◇


――帰宅後――


「ただいま」


「おかえり! お兄!」


 玄関を開けると、夏木が飛びついてきた。


 相変わらず元気だ。


「ほら」


「なにこれ?」


「お土産」


 帰り道で買ったお菓子を渡す。


 すると夏木の顔が一気に明るくなった。


「ありがとう!」


 その笑顔を見ると、不思議と疲れが軽くなる。


 両親が家を空けることが多いから、夏木は一人で留守番することも少なくない。


 だからこれくらいは兄として当然だ。


「お兄も一緒に食べよう!」


「はいはい」


 夏木に引っ張られながらリビングへ向かう。


 こんな時間が、意外と嫌いじゃない。


 学校では静かな日常。


 バイト先では少し賑やかな時間。


 そして家では、妹との何気ないひととき。


 そんな変わらない毎日が、俺は嫌いじゃなかった。

読んでくれてありがとうございました!

次回もよろしくお願いします!



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