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メリークリスマス!


クリスマス当日。


――夜――


今日は今季で一番寒い日。

外は雪が降っている。


まさに、聖夜の夜にはぴったりな光景だ。


俺はこたつに入りまったりしていた。


やっぱり、寒い日にはこたつで、みかんでも……


俺は机の上に置かれていたみかんを手に取ろうとした。


するとインターホーンが鳴った。


多分、末永さん達だろう。


俺は寒い中、玄関まで向かった。


「お邪魔します」


末永さん一葉、島崎さん、そして原田さんの4人だ。


俺は4人を招き入れ、こたつへ案内した。


「あぁー気持ちい〜」


そして、4人はとても気持ちそうな表情で、こたつを堪能する。


数分後


一葉がこう言った。


「ねぇ、結城、部屋貸して!」


一体何をするつもりだ一葉。


一葉のことだ。


人の部屋を勝手にあさって、いかがわしい物がないかとか、調べるではないだろうか


そして、それを末永さん達に見せつけ、「あんた達の友達は、こんな変態なんだよ」とか言い、3人を幻滅させるとか……


一葉ならやりかねない。


だとしたら絶対に貸さない。


なぜなら、俺の部屋にはエロ本は無いが、エロゲーなら、何種類か隠し持っているからだ。


「ねぇ、結城部屋貸して」


「えっと、他の部屋じゃダメ。例えば夏木の部屋とか……」


「まぁ、それでもいいけど」


なんとか一葉に承諾を得た俺は、夏木の部屋に案内する。


夏木の部屋に勝ってに入るのは気が引けるが、俺の部屋を守るためだ


許してくれ夏木!


俺は夏木の部屋の扉を開く。


「あれ?」


夏木の部屋は鍵がかかっている。


「どうやら、駄目みたいだね」


「ならば」


一葉と末永さんはニヤニヤしながら隣の部屋を見る。


「もしかして、その横の部屋」


そうです、原田さん。


その隣の部屋こそ俺の部屋です。


「よし、借りますか」


「ちょっと島崎さん!」


島崎さんが俺の部屋に入ろうとする。


俺は自分の部屋の前に立ち塞がる。


絶対、俺の部屋には入れさせない!


「往生際が悪いよ、白金君」


末永さんが俺をくすぐる。


だけど、こんな事で俺の部屋には


「ならば私も加勢します!」


あぁ……もう無理限界。


原田さんが加勢したおかげで俺は限界を迎えた。


そして、原田さん、末永さんのくすぐりを受けている間に、一葉と島崎さんが俺の部屋に、最終的には全員中に入れされてしまい、一葉に「いい、絶対に覗かないでね!」と言われ、俺の部屋は占領された。



数分後


俺はリビングで、落ち込んでいた。


「あぁ……終わったな……」


今頃3人は幻滅している頃だろう。

この後、何を言われるのだろうか


「お待たせ!」


リビングに来た4人


彼女らは見てしまったのだろう……


俺が落ち込んでいる前に立った4人。


俺は、今から酷い仕打ちを受けるか


「前から薄々分かっていたけど、やっぱりそう言う趣味が……」


「白金君は私達もそう言う目で見ていたんだね……」


「先輩、最低です」


「あぁ、原田さん泣いちゃった。どうするのかな、この()()


この後、こんなことが待ち受けているのだろうか


そう思いながら、俺は顔をあげた。


「じゃん!どうかな?!」


「みんなその格好は」


「クリスマスだからみんなクリスマスversionです」


「ど、どうかな?」


「先輩、似合ってます?」


もしかして、最初から着替えが目的で……俺の部屋を借りたのか


はぁ……良かった。


彼女らの反応から、無事俺のエロゲー達は守られた。


「何ほっとした顔をしているの?」

「いや別に!」


一葉は俺を怪しむが俺は、一葉から顔を反らす。

そして一葉は「まぁいいや」と言い俺から興味を無くした。


それにしても、みんなとても可愛い。


原田さんと島崎さんはどこか恥ずかしそうにしている。


いつも強気の島崎さんが恥ずかしがる所とか、意外に可愛いかも


だけど、この格好、ちょっと刺激が強くて目のやり場に困る。


特に末永さんは


「お邪魔するわよ」


恵理がやって来た。

そして恵理は死んだような目で俺を見てこう言った。


「なんなのこれ……友達は呼ぶと聞いていたけど、こんことさせる趣味があったの?」


「ち、違う!これは」


恵理の来たタイミングが悪いだけだ!

と言いたいが、「はぁ?」て逆切れされたらたまったもんじゃない。


俺は必死に言い訳をしようとした時、末永さんが恵理に衣装を渡した。


「はい!恵理ちゃんの分もあるから着替えてきて!」


「あ、ありがとう……」


数分後


「どうかな?」


「うん、まぁ似合っているよ……」


この中で一番、恵理の衣装が刺激が強いじゃないか!


こんな姿じゃあ、まともに目が合わせられない!


と思いながらもクリスマスパーティは始まるのであった。


「メリークリスマス!」


その後俺達はクリスマスパーティーを楽しんだ。


恵理の豪華な料理が振舞われ、俺達は恵理の料理を堪能した。


「なにこれ、凄い美味しい」


「恵理さん、これ美味しいです~」


「そう、まだあるから沢山食べて」


「分かった。沢山食べる」


「て、一葉は食べすぎ。それよりあんたいつから、しれっと帰って来ていたのよ」


「最近かな」


「ふ~ん、そう。なら私にも帰ってきたくらい言いなさいよ。私、あんたに()()()()()()()()()()()()()


料理を堪能した後はプレゼント交換だ。


「いい、音楽が止まるまで回し続けるのよ」


と言う一葉の指示の後、俺達はプレゼントを回し続けた。


結果、俺が受け取ったのは、小さな箱に入ったプレゼントだ。


プレゼントを受け取った俺達はみんなでプレゼントの見せ合いをすることとなった。


まずは俺。


俺は小さな箱を開けた。

中身は小さい瓶に入った香水だ。


「ごめん、あんたにとっては嬉しくないよね……」


「もしかして、これ、島崎さんが……」


うん……と頷いた島崎さん。


島崎さんは俺が受け取ったことで、どこか、申し訳なさそうな顔をしている。


だけど、島崎さんが選んだくれたものだ。


しっかり、使わせて貰おう。


「いいや、嬉しいよ。これちゃんと使わせて貰うからありがとう!」


次に末永さんが受け取ったプレゼントだ。

末永さんが受け取ったプレゼントは、ネックレス。


「末永さん、それ素敵!」

「あっ、それは俺のプレゼントだよ」


よし俺のプレゼントが末永さんにいってくれた!

一番受け取って欲しい人に


次は原田さん

原田さんが受け取ったのは可愛い熊の縫いぐるみと……


「な、なんですかこれ!」

「あぁ!これは!」


なぜだ!

なぜ、俺のエロゲーコレクションが!


「あっ、それ私」

「おい!」


「てへ、さっき着替え中にたまたま見つけちゃたの!それで魔が刺したて言うか……ごめんね!」


と全く反省のいろを見せない一葉。

いつか絶対、仕返しをしよう……


エロゲーを回収した原田さんは冷めた目で俺を見てきたが、気を取り直して、次は一葉の番だ!


「わぁ〜文房具だ!」


一葉が受け取ったのは文房具。


それも沢山入っている。


俺にも少し分けて欲しいほどだ。


「それ、私です!私がおすすめの文房具ばかりです!」

「大切に使わせて貰うね」


次は恵理と島崎さん。


恵理が受け取ったのが、末永さんが選んだプレゼントで、島崎さんが受け取ったのは、恵理のプレゼントだ。


「うわーハンドクリーム!いやーこの時期、手が荒れるからちょー嬉しい!」


「そう言ってくれると、選んだ甲斐があります」


最後に島崎さん。


島崎さんが受け取ったのは、入浴剤セットだ。


「これ、私のオススメで、ちょっとしたご褒美の時に使うと良いですよ!」


「そうなんですね、なら私もご褒美の時に使わせて貰います」


こうしてプレゼント交換は終わりクリスマスパーティーも終盤。


そんな時、恵理が家からあるもの持ってきた。



「私、高級チョコレートを親に内緒で持ってきたの。良かったらみんなで食べて」


食後のデザートと言う事で、俺達はチョコレートを食べた。


流石、高級チョコ。いつも食べているチョコレートとは全然違う味だ。


と思いながら、俺は高級チョコを味わっていた。


そして、チョコレートもなくなりそうになった時、異変が起きた。


「結城君、なんだか私、頭の中がふわふわする」


と言いながら、俺を見つける末永さん。


「結城、私もなんだか、頭がぼーっとするんだけど……」


そう言った一葉は俺の肩に頭を預ける。


「あっ、ズルい、私も……」


ふらふらしながら、恵理が近づいてくる。

だが、それ以上なことが起きてしまった。


「なんだか、暑い……」

「は、原田さん!」


「私も……」

「一葉!」


そう言った二人は衣装を脱ごうとしているではないか!


流石に二人を止めなければ!


けれど俺の力で二人を止めるのは難しい。

だから助けを求めるべく島崎さんに声を掛けた。


だが……


「島崎さん。大丈夫ですか」

「う、うん私なら大丈夫……」


と言っているが、島崎さんの頭が、がくがくしている。


島崎さんも駄目だ。


だが、もっと駄目駄目になっていく、原田さんと一葉。


原田さんと一葉はサンタの衣装を上下脱ぎ捨て、下着姿になった。


「先輩も、私達のように脱ごうよ~」

「そうだよ~私達のように気持ちよくなろうよ~」


と二人は、強引に俺の服を脱がそうとしてくる。


「ちょ、ちょっと!」


一方、恵理と末永さんは爆睡している。


末永さんは机の上で気持ち良さそうに

恵理は、床で気持ちよさそうに爆睡していた。



「さぁ、先輩も一緒に脱ぎましょうね!」

「ちょ、ちょっと待って」


この場に居ては駄目だ。


俺はこの場から逃げて部屋に立てこもる事に

俺は二人から逃げる。


「あっ〜ちょっと待って〜」


二人とも酔っているお陰で簡単に逃げることに成功

後は部屋へ向かおうとリビングを脱出するだけ!


だが目の前に島崎さんが立ち塞がる。


「あんたがうるさいから眠れなんだけど」


島崎さんが俺を捕まえる。


俺は抵抗するが、島崎さんの力が強い!


「島崎さん離してくれ!」

「嫌だ」


二人が近づいて来る……


「島崎さんそのまま結城を抑えてね……」


「ちょ、ちょっと!」


俺は何も出来ずただ、一葉と原田さんの犠牲になった。


そして、俺の目の前は真っ暗になり、気づけば、俺は自分の布団の上で朝を迎えていた。


俺は朝ご飯を食べにリビングに向かう。


すると、何かを叩きつけるようなけたたましい音と共にこんな声が聞こえた。


「おにーの馬鹿、おにーの馬鹿 どうして、あんな奴らとイチャイチャと、おにーも毎回デレデレと、この私がおにーを癒してあげているのに不満かよ!」


夏木は今、物凄く怒っている。


普段は優しい夏木だが、物凄く怒ると狂気じみた姿を見せる。


だが、その姿は決して誰にも見せない。


「お、おはよう夏木」


夏木は俺に気づくと我に返ったようにこう言った。


「おはようおにー」



読んでくれてありがとうございました!

次回もよろしくお願いします。

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