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Lesson8.マーラタートルヘッドの生態

エールはマーラタートルヘッドの話をしてくれた。


「まず、マーラタートルヘッドは確かに雄と雌で分かれていた」


それを聞いて貞男は


「だったらなんで両性になったんですか? 雄と雌がいるなら両性になる理由が分からない」


と言うとエールは


「俺達人間がマーラタートルヘッドのメスを乱獲したせいで絶滅しちまったんだ」


と少し悲しそうに言った。

それを聞いて貞男は


「乱獲……」


と自分の世界にもあった絶滅や乱獲という言葉に他人ごとではない感覚に襲われた。

そして、貞男は


「なぜ……メスだけ? それにマーラタートルヘッドは国が総動員させる程の強さだと先程言ったいましたが乱獲なんて出来るんですか?」


と聞くとエールは


「ああ、出来たんだ……雌はな……雄と違い雌は段違いで弱かった」


と言った。

そして、


「マーラタートルヘッドの甲羅はかなりの強度でどんな武器にでも使える程の高価な物であり甲羅取れる魔力石はかなりの魔法技術を進歩させる程の価値があった、その為マーラタートルヘッド急所である頭を狙って即死させてその後甲羅から魔力石を取ったり武器の素材になる甲羅自体を剥いだりしていた、だが雄の顔面だけはかなりの強い強度を誇っていた。だが雌に関しては頭は逆に柔らかかった、だから皆雌ばかりを殺して乱獲していたんだ……価値が高い上に武器としても売れると言ったメリット以外の何物でもなかった」


と話す。

貞男はその時から少し嫌な予感もしていた。

そして


「だが、マーラタートルヘッドの雌が明らかに減ったという事はすぐさま全世界に伝わった、その為国々でマーラタートルヘッドのメスを狩ることを一時的に禁止して絶滅を防ぐための運動が始まったんだ……だが当然守る者もいれば守らない者もいる……裏で闇取引として貴族やマフィア共が乱獲を続けていたんだ、当然の様に国は取り締まるが貴族がらみやマフィアのドン等の影響力で強く言えずにいた……そんなことを続けていった結果……」

「マーラタートルヘッドの雌が絶滅したってことですか」

「そうだ」


とエールは頷いた。

貞男はどこの世界も人間は愚かで恐ろしい生き物だると心の中で思った。

貞男は


「でも今は両性ってことは……それって……」


と確認するとエールは


「ああ……それに関しては研究者も未だに疑問を抱いている……」


と言った。

貞男は


「何か推測とかはあるんですか?」


と聞くとエールは


「一応は雌が絶滅したことにより雄が絶滅しないように子孫を残せるようにと考えて自ら性別を変貌させただとか性欲を発散させるために変貌させたのではだとか言われてる」


と話すと貞男は


「絶対前者だと思います」


と1人で確信した。

エールは


「そうかもな……」


とだけ答えた。

そして、貞男はもう一つの疑問を持った。


「あ、そういえば何でマーラタートルヘッドは両性同士で生殖するってことですか? 性欲が残ってるってことは……」


と聞くとエールは


「そうだな……両性っていうのがどんな感じか知らんがマーラタートルヘッド自身別に交尾しなくても繁殖は出来る」


と言った。

それを聞いて貞男は


「え? だったら性欲残っている意味ってあるんですか?」


と聞くとエールは


「そうだなああ……それも推測程度だが変貌する際にそこだけ消すことが出来なかったのか……あるいは……」

「あるいは?」


と止まったエールに貞男が質問すると


「俺達がメスを乱獲して甲羅を剥いで辱めたことに対しての怒りなのかもな……辱めた分俺等人間の雌も辱めるという理由なのかもしれない……そうやって滅ぼされた雌の誇りを……取り戻したかったのかもしれないなあ……そうする為にわざとそう生態進化を遂げたのかもしれないなあ……結局推測らしいけどな……まあそこは……神のみぞ知る……いや、マーラタートルヘッドのみぞ知るってことかなあ……」


と少し寂しそうに言った。

貞男は


「そう……ですね」


と言って遠い目をした。

そんな時であった。


「わきゃったらな飲め飲めえええええ!」


とミールが貞男にジョッキを突き出す。

貞男は


「うう……」


と少し心の中で拒否した。

エールは


「もしかして! それってマーラタートルヘッドからの雄に対しての報復だったりしてな!」

「ひゃっひゃっひゃきゃ!」


とその言葉にミールは奇妙は笑い方をする。

貞男は


「うう……」


と少し嫌煙していたが


「ううう……ゴク!」


とジョッキに口を着けてそのまま飲んだ。

貞男は


「うう……一応はまあ……飲める……飲みにくいが……何か……美味しいと思う」


と言った。

それを聞いてミールは


「良く言った! 飲め飲め!」


と再びジョッキを渡して飲ませようとするが


「いや……ちょっとしんどいので今日はこのくらいで」


と言って断った。

それを聞いてミールは


「にゃんだよおおお! ほかしいだろおお!」


と呂律が回らなくなったの言葉があまり分からなくなっていた。

するとエールは


「まあマーラタートルヘッドは時々国を挟んで遠くにいるマーラタートルヘッドに発情して2匹共国を挟み撃ちにして突撃することがあるんだよ、しかも崩壊させる可能性があるからその時のクエストの時はよろしくな!」


ととんでもない事を言って貞男は


「何それ! 超怖い!」


と言ってさすがにビビった。

その時が、来ないようにと貞男は祈った。

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