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146.「不思議」、「遊離」、「銀杏」
「不思議」
自分のいいところがわからなくて
あなたにしつこく聞くけれど
別に無理して探さなくたって
ありのままでいいよと答えられる
すぐに機嫌を悪くして
泣いたり怒ったりするから
やめなきゃと反省するけど
直せなくて
仕方がないのかなと思うと
泣いたり怒ったりが
少なくなるから不思議
大豆が豆腐になるくらい不思議
ーーー
「遊離」
このことを誰にも言わない
あなたとは友達でもない
互いに迷い込んだ迷路から
抜け出したいと願っただけ
冷たい手を握ったところで
新たな深みにはまるだけ
狂った方位磁針
恋さえ知らなければ
愛を偽わることなく
無実でいられたのに
ーーー
「銀杏」
卒業式から幾年過ぎて
建て替え前、
最後に開かれた校舎を
旧友と訪れた
人気のない音楽室
窓から望んだ
あのときの未来は
伸びた銀杏でもう見えない




