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120.「あやとり」、「暗黙」、「誕生日」

 「あやとり」 


 一本の紐を結んで輪にし

 手指であやつる

 ひとり、あるいは、何人かで

 楽しみながら様々にカタチを変化させる

 まるで神々が人間の運命を()るように

 終わりが来るときまで

 終わらない遊び


 ーーー


「暗黙」


 言葉はアンビバレントな

 生き物のため息


 ーーー


「誕生日」


 逆子だった

 この世に生を受けたくなかった

 自分自身が何時に生まれたかを

 知っている人がいることに衝撃を受けた

 誕生日に何か楽しいことがあった

 記憶がない

 お前は人間じゃないと言われたことは

 覚えている

 “生まれた日”は

 股の間から拾ってきた日なのだろう

 奴隷にするために

 

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