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プレゼント


「これからお世話になるので、ささやかながらプレゼントをお持ちしました!」


…ってアネネが言っているのだが、嫌な予感しかしない。

剣華ちゃんと喪華ちゃんはよ出てきてくれよ。


「プレゼントってなんなんだ?」

「今天界で話題沸騰中のペットですよ」

「…ペット?申し訳ないけどそこまでの食費は俺には無理なんだが」

「大丈夫です安心してください!この子はなんでも食べるのでゴミでもオーケーなのですよ。なんならさっきの男の子を食わせてみましょうか?」

「やめてさしあげろぉぉぉぉ!!!!」


末恐ろしい会話だった。


「じゃあ早速育てましょうか。大きい洗面器みたいなのは無いですか?」

「洗面器?ああ、あるぞ。こんなんでいいのか?」

「いえ、もう少し大きいぐらいがいいです」

「じゃあこんなのは?」

「はい!大丈夫です」


俺が渡したのは、犬一匹丸ごと浸かれるような大きさの洗面器だ。

お風呂にでも入れるつもりなのか…?


「この洗面器いっぱいに水を入れてください」

「ほい」

「よし。後は説明書通りに粉を入れるだけですね!」

「こ、粉!?」

「はいぃ。粉ですよ。もしかして知らないんですか!?スライムの作り方」

「スライムだとぉ!?」


天界のペットって時点ですごいものがきそうな予感がしていたがスライムて…

最高やないかい!!


「いいか?俺はな、皆が気になる意見として聞かせてもらうんだけど、やや、違うよ?ただ俺がそういうのが好きだから聞く訳じゃないよ?ごくごく一般的な質問としてね?その子は人型になる??」

「…目を輝かせながらそんな事を大声で叫ばないでください気持ち悪い」

「あ、剣華ちゃんおはよう!」


ちょうど俺が質問をしたタイミングで剣華ちゃんが起きたみたいだった。


「この方は誰ですか?」

「ああ。天界の住人?のアネネって人だよ。追放されたらしいから今は無職だけど」

「蓬さん!一言余計です!ここでメテオ放ちますよ!」

「待ってアネネが言うと洒落にならないから!」


マジでなんかしでかしそうで心臓が常にバクバク鳴ってるわ。

…もしかして、これって恋?

つってんな訳あるか阿呆。

…一人ツッコミって悲しい気持ちになるな。


「あ、蓬さん。さっきの質問の答えはですねぇ、結論から言うとなります!」

「マジかよ!」


やべぇここ1年で一番嬉しい瞬間かもしんねぇ

ほら見て。鳥肌。


「ただ…進化例は少ないですね。私の知ってる中では一人しか成功してませんし…育ててみるまでどうなるかは分かりかねます」

「実践あるのみってヤツだな」

「…もしそのスライムとやらが人型になれば蓬は死刑ですね」

「剣華ちゃんも物騒な事言うのやめて!」


これからはこのスライムを育てていこうと思う。

いつ剣華ちゃんのいる本を狙うやつが来るのかは分からないけど、それまでの幸せとしては十分すぎるほど、俺は最高のプレゼントだと思った。


次回は戦闘シーンがあるかな?

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