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騒がしくも平和①

 大道の学校行事と言えば、入学式、卒業式、文化祭、体育祭、修学旅行というのが大方浮かぶと思う。小学生まではちゃんと参加していた。それ以降は卒業式より後半の行事には真剣に参加したことがない。中学の修学旅行なんかは霧也に話した例の事件のせいで行けなくなってしまったのだ。今後の真剣に参加する予定はない。上記に示した以外の行事もだ。そのはずだったのだが・・・・・・。

「教太さん!明日は宿泊研修ですね!」

 やたらとテンションの高い女の子がひとりと。

「何ひとりで盛り上がってるのよ!アキは!」

 もうひとり。

 現在俺は美嶋の家にいる。もちろんアキもいる。

 明日は俺たち1年生参加の宿泊研修だ。修学旅行と違い県の施設を貸切そこでお勉強をするというものだ。何が楽しいのか分からないがこのふたりはすごい楽しそうだ。

 アキはこういう平和なイベントが初だというのもがあるだろう。たぶんだけど。美嶋の場合は久々に友達と呼べる人物と旅行が出来るからだろう。たぶん・・・・・。

「教太さんは楽しみじゃないんですか?」

「勉強をするために3泊4日も泊まりこむとか気が重いだけだ」

「勉強だけじゃないわよ。友達と遊んだりできるわよ」

「その友達がいないんですけど」

「オカマは?」

 ああ、あれ?あれはゴミクズ以下。

「アキ。ちょっと、買い忘れたものがあるから買い物行くけど?行く?」

「行きます」

 女子高生みたい。って女子高生か・・・・・・。

「じゃあ。教太!」

「張り切って留守番します」

 キャピキャピしたふたりは部屋を出て行った。だが、いい展開ではある。今まで誰とも交流せず引きこもりみたいだった美嶋がこうして積極的に遊びに行ったり人を誘っていることはいいことだ。アキも自分が魔女であることを忘れている時間が増えたこともいいことだ。アキはもっと普通に女の子をしていればいい。

「いい傾向にあるな」

 そう言いながら霧也が窓から入って来た。

「どこから入って来てるんだよ」

「入り口から入りにくい」

 じゃあ、来るなよ。

「明日からこの町を離れえるらしいな」

「ああ、霧也はどうするつもりだ?」

「俺もついていく。教太だけでは心配だ」

 俺も最近強くなってきたと思うんだけどな。アキに正式なランク測定をしてもらった。測定は地面にチョークで三角の一番低いレベルの陣を描いてその中心に適当な紙を持って俺が立つ。そして、魔力のある風上がその陣を発動させると俺の周りを青い稲妻が囲み。そして、最終的には紙に向かって稲妻が走る。そこにランクが表示される。俺のランクはBだった。魔術の世界ではランクはCとDに人口が集中しているらしく俺は平均よりは上ということになる。

 教術を使う俺は努力次第でこのランクが上がるらしい。魔術師はこのランクを上げるのは努力以外にも才能とかいろいろあるらしい。

「で、今日は何をしに来たんだ?まさかいっしょに行くことだけじゃないだろ?」

 ちなみに来るだろうなとは分かっていた。あの霧也のことだ。アキを守るためならどこまでだって来る。異世界にも来たんだ。ただの長距離移動ならついていくだろう。あのロケット移動もあることだし。

「後でアキナにも伝えてほしいことだ」

 何か重要そうなことだ。

「俺たちの組織にイサークという教術師がいる」

「そうなのか?」

「ああ、ランクは決して高いわけじゃないが、使いようによればうちのボスと同等の力だ」

 マジか。魔術の世界で4本の指に入るボスと同等かよ。一体、俺の組織にはそれだけ優秀な教術師がいるんだよ。

「イサークはとある罪で監獄の中だったんだが脱走した」

 それをここで話すってことは・・・・・・。

「もしかして脱走した先って・・・・・・」

「分かってるみたいだな。この世界だ」

 ここ最近は平和だったのに。アップダウンが激しいだろ。超平和からラスボス級の教術師ときた。どうなってるんだよ。

「多くの部下を連れているらしい。こちらもそれ同様の部隊を送る予定だが・・・・・・」

「うまくいってないと?」

「ああ、なんせ逃げた先が異世界だ。前回は多くの仲間を失っている」

 そういえば・・・・・・・そうだったな。

「上も部隊を送るのに躊躇しているらしい。まぁ、向こうも自分たちが積み重ねてきた常識の通用しない世界に戸惑っているところだろう。そんな急に行動を起こすことはない」

 そうだといいんだけど。でも、氷華たちもしばらく潜伏していたらしい。

「もしかしたら、襲われるかもしれないから少し警戒をよろしくと伝えておいてくれ」

 霧也は立ち上がり逃げるように部屋を出ようとする。窓から。

「そこから帰るの?」

「こちらのアキナと遭遇してややこしいことにはなりたくない」

 俺はすでにそのややこしいことになってんだよ。

「じゃあ」

 窓から飛び降りて霧也が部屋を出る。

「おまわりさん!泥棒ですよ!」

「ち、違う!俺は違う!」

 俺知らな~い。

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