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誰も知らない神の法則  作者: 駿河留守
青色の炎
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記憶②

 だんだんとボールを規則に弾ませる。目の前にいる奴がそのボールをとろうと手を伸ばした瞬間、ボールを突く速さを変えてドリブルで抜いた後、完全にフリーになった俺はシュートを放つがリングに当たっただけで入らない。

「おいおい!今の入れろ!」

「すみません!」

 攻守が入れ替わり俺は自分のゴールを守るべく走る。俺は2年生でありながら3年生の中混ざって練習をしている。一応、ベンチ入りのメンバーに入ることができ、試合にもちょくちょく出してくれる。そのために俺は練習に励む。

「よし!5分休憩!」

 キャプテンがそう指示すると練習していたメンバーは体育館裏の水飲み場に駆け込む。その間に練習が出来ず暇をしていたベンチ組及び1年生は練習をするのだ。

 水飲み場を確保して水を飲み乾いた体を回復させる。

「国分。もう少しシュートの精度をあげろよ」

「は、はい。キャプテン」

「おい!山本はどこだ!2年にドリブルで抜かれるとはどういうことだ!」

「山本なら外の水飲み場に逃げたぞ」

「山本ー!」

 キャプテンは山本先輩を追いかけてどこかに走って行った。どこに行ったかは明白だけだ。

「お疲れ!国分!俺のタオルを使ってくれ!」

「誰がお前のを使うか」

 軽くスルーする。

「待ってくれよ!国分!」

 よく部活の人気者のやつが休憩中に女子から飲み物やタオルを渡したりして羨ましい光景をどこかの漫画とかアニメの世界で見たことがあるだろう。俺もそういうのがほしいのだが、何をどう間違えたのか俺に飲み物やタオルを渡すのはこの変態ホモの太田だけなのだ。

「よう!いい感じじゃねーか!」

「いい感じじゃないですよ!」

 こうやって先輩に冷やかされるのだ。相手は男なのに。

「国分!」

「気持ち悪い。近づくな」

 誰か俺のこの青春を正しい方に向きを変えてくれ。

「国分!今日はいっしょに帰ろうぜ」

「いやだ」

「何でだよ!俺のようなか弱い男の子を守りたいと」

「全人類が口をそろえて言う。絶対にそれはない」

 俺は知っている。太田は小学校の頃に空手をやっていた。普通にケンカは強いのだ。下手したら俺よりも強い可能性がある。

「だって最近は物騒なんだぜ。昨日も起きたんだぜ。例の事件」

「ああ、男子中学生が襲われたっていう奴か?」

「そうそう!」

 ここ数か月このあたりの中学校の男子が無差別で襲われているのだ。襲われたと言っても相手も同じような年代らしいのだ。最初はただの中学生同士のケンカだと思っていたが、手口が鉄パイプで頭を殴るというものだった。この間襲われた奴は脳に障害を残してしまった。これにはさすがに警察も動き捜査しているが手掛かりは何もない。無差別でしかも男限定なのだ。非常に怖い。

「だから俺のことを守ってくれよ!」

「さて、練習に戻るか」

「待ってよー!国分ー!」

 無視だ無視。相手するだけ無駄だ。

 ちなみに言うと太田は特にどこかの部活に所属しているわけでもないただの帰宅部だ。

 太田はただの追いかけ。女の子がよかったなと思うのは今も昔も変わらない。

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